紫外線硬化樹脂 NO MIX に接着(剤)能力は無い


紫外線硬化樹脂を釣具自作の材料として使えないだろうかと、試してみた結果です。

造形や接着に使用されるUV硬化樹脂(レジン)が、近年普及してエンドユーザーの手に入ります。

かなり以前から身近なところでも使われていました。歯医者さんで、何か詰めて光を短時間当てられたというのがそれです。

仕組み的には、ベース樹脂.反応性希釈剤.光重合開始剤.その他添加剤が紫外線によって重合反応により硬化するのだそうです。

私が選んだのは、耐候性に優れるポリエステル素材であり、かつコスパの良い、ホルツ・ノーミックス です。

そもそも車の外装で使われるパテ材ですから、耐候性に問題は無いはずで、1グラムが6円ですから、5gで110円の100円ショップ価格と比較しても、十分に安価です。

実は、別の用途で使うために買っておいた物なのですが、必要に迫られて急遽、接着目的で使うことになり、そのためのテストをすることになりました。せっかくなので、釣具で使ういろいろな物の素材の接着を同時にテストしました。

表側

樹脂ではポリエチレン(PE)、ポリアミド(NY)、ポリスチレン(PS)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、天然ゴム。金属ではステンレス(SUS304)、アルミ、鉛。これに木材を加えた、ベースにポリエチレンテレフタレート(PET)を使いました。

裏側から太陽光を当てた

紫外線照射は、釣具の自作という目的からして、屋内で釣り用の UVライト を使用して、下から照射しましたが、持っているのが面倒になったので、途中から太陽光に変えました。

裏側

晴天の太陽に20分程当てた後の状態ですが、乳白色だった色は変わらず、触ると硬くなっているので、完成状態のようです。



一つずつ、はがしてみました。PETのベースからはわけなく剥離してしまいました。たしかに用途素材にはFRPはあっても、プラスチックの記載はありませんでした。

金属は全て対応するような記載はあり、接着しているような感じも無くはなかったのですが、割れて剥がれて、結局は全て元の姿に戻ってしまいました。

えーっ、という感想ですが、そうですか。これはあくまでパテなんですね。埋めるための物で、後から削ることが前提なので、脆く作られているようです。それにしてもパリパリと割れて、、、良いんでしょうか。

という訳で、同じ紫外線硬化樹脂といっても、用途別にいろいろあるのでお間違いなく、というお話でした。


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