投稿

ラベル(自作釣具のDIY)が付いた投稿を表示しています

カニ餌への針を刺さない針掛け/クロダイ釣り

イメージ
カニが弱りにくい 針との接続 活きガニを使うチヌ釣りでは、そのカニが元気なことに意味があります。動か(け)なくなったら=死に餌ですから。とはいえ、非力な小ガニに針を刺すと、どんな刺し方でも時間の差はあれ、弱り、死にます。なので針を刺さない針掛けが望ましいのです。 それでは、どうやって針とカニを接続すれば良いのか。針を刺すよりは手間が掛かりますが、慣れれば違いはわずかです。 輪ゴムを使います。ただし普通の輪ゴムは断面径が太いのでフィットしにくいですし、丸見えです。この点をより良くするために、髪を留める(縛る)ゴム輪使います。 からまないゴム・25mm・茶(ポリウレタン製) 腹側はたすき掛け 背側は平行二重掛け この輪ゴムを限界近くまで広げて、一旦伸ばしてから作業します。カニのハサミのすぐ後ろと脚4本の中心左右に渡るように輪ゴムを掛け、その腹側のゴムを後方からすくうようにして針を掛けます。 針は 管付きチヌ2号 ・二重にするのは弾力を増し、針を外れにくくするため、 ・腹側に掛けるのは、針を見えにくくするため、 ・後方から掛けるのは、カニが前進した時に障害物に針が引っかからないためと、カニが前から喰われる際にスムースに魚の口に入るため、です。 写真のように輪ゴムを腹側でたすき掛けにすれば、針は左右に動きません。同じ位置に平行に二重掛けすると、針は左右に滑って動きます。でも、カニが生きて動いていれば、あまり気にすることはありません。 脱皮したての外殻の柔らかな個体でない限り、ゴムをかけて弱ることはありません。この針掛けの難点は、少し慣れが必要なことくらいです。活きの良さの利点が大きく勝ります。 この輪ゴム使用はステルス性が高いのですが、 ピンクフロロハリス を パイプ天秤 で底に這わせると、ステルス性はなお上がります。 実釣では餌だけ取られる(潰される)ことも無くはないのですが、自然に外れることはほとんどありません。ただし、海中に置いてきてしまう結果の環境への負荷はゼロでないことが難点なので、天然ゴム、ラテックス等の生分解性素材の代替品を探していきます。 関連記事 パイプ天秤で釣るクロダイ 遊動パイプ天秤を自作 "魚に見えないピンクフロロハリス"の驚きの効果 カニ餌でクロダイ退治 in 浜名湖

パイプ天秤で釣るクロダイ

イメージ
2024.11.05. 16:14  撮影 クロダイ釣りは、地域ごとの釣法の違い以前に、数多くのバリエーションがあります。その一つがブッコミ釣りです。繊細とも言われるチヌ釣りの中では、大らかな釣法です。 仕掛けをぶっこんで置き竿でアタリを待つ、実にシンプルな釣りですが、大雑把では釣果が得られにくい釣法でもあります。古来、三又サルカンからハリスと錘を垂らす形の仕掛けが使われているようですが、実はこれではなかなか釣れません。 縦糸は魚には丸見えですから、警戒するのが当然です。同じ水中でも、横糸は魚に向って一直線の瞬間には線が点に見えることもあって、ほぼ見えなくなります。 いろいろな餌を捕食するクロダイですが、基本の餌は底生動物ですから、底近くを泳ぎつつ海底面を索餌しています。逆立ちして尾びれを水面上に出して、底の砂泥をどけながら餌探ししている姿を見ることもあります。 そんなクロダイですから、水中にただよって(浮かんで)いる餌と糸は警戒します。これに対して、底に在る餌には警戒心が薄れます。 なので、底で動く餌には最も顕著に反応しますから、底を動き回る活小ガニは、最高の餌です。貝堀りのように砂泥を吹き飛ばす手間も要らず、見つけたら俺の物。 元々、底にハリスを這わせて釣る釣法はありましたが、日中の釣りでは、そんな従来のハリスでも、違和感を覚えるようで、利口な大物狙いはもっぱら夜釣りに限られました。 クロダイは日中でも釣れる、とはいうものの、実際はなかなか難しいです。そんな時に有利な釣り方が、 見えにくいハリス  と パイプ天秤 を使ったブッコミ釣りです。 見えにくいスリスは、泳層を問わず警戒心を刺激しにくいので、見切られずに、餌を口に入れる確率が上がります。 自作コンビ(パイプ天秤 & モルタル錘 ) パイプ天秤は、魚が餌をくわえて走った時に糸が出ますから、餌を吐き出される確率が下がります。 ということで、口に入れる-走り出す-針掛かり、という状況が作れるのです。 アタリの瞬間には、ドラグをユルユルにしておいたリールから、ジーーーッ、というクリック音が発せられます。 ドラグを締めてアワセると、グゥーンという力強い引きが感じられて、フックオンが確認出来たら、後はやり取りしながら巻いてくるだけです。3号ハリスを使えるので、針が外れない限り揚がります。 写真のこの時は、隣

磯ガニを合法的に捕獲する in 静岡県=実行編-2

イメージ
餌固定ネットで小ガニを釣る これを静岡県の海面でやると、明確に違法(漁具漁法違反)です。が、海面でなければ、漁業調整規則違反には問われません。末尾記載のリンク先「理論編1/2.2/2」で詳説しています。 幸いにも、合法で実行できる場所を発見したのでトライします。実行編-1に記した、土地利用についても、概ね問題ないはずです。なぜなら、公道と水路(普通河川?)ですから。 トリカルネットで小ガニを釣る ネットサイズ 33㎝×22㎝ トリカルネットの細目と中目を重ねて、間に餌をはさんで、四角をテグスで釣って、トップの折れた竿で昇降させます。 元々複数のカニの姿の見えた場所ですが、捕獲ネットを降ろしたら全て隠れてしまいました。 水路内に降ろして待つこと20分。ようやく1.2.3匹と姿を見せて、網の上に乗り、餌を食べ始めました。 ソローリ、かつ素早く持ち上げて捕獲しようとしましたが、2匹は飛び降りて脱出。1匹のみがバケツに納まりました。 ネットを吊り上げることで、周囲に寄りつつあった他のカニたちも一目散に退避して姿を消しました。 少し離れた場所と交互に寄せてみましたが、いずれもネットに乗るまでには20分程度を要しただけでなく、持ち上げることで即刻退避してしまい、容易には捕獲できないことが分かりました。 2時間ほどかけて、たったの3匹。たいへん効率悪く、要改良でした。 たも網で小ガニを釣る 40cm径のたも網 次なる道具は、壊れたタモ網の網部分を糸で吊るだけです。タモ網の上に別の網袋に入れたエサをセットします。平板のトリカルネットよりは目空きが大きいので、足が運べずに逃げにくいかと期待して試しましたが。 結果はゼロ。やっとカニが乗ったので揚げようとしたら、重くてもたつき、あっさり逃げられてしまいました。 この形は材料を選んで作れば満更ではないように思いますが、待ち時間がネックで、効率が悪いです。 んーーー。こうなると、、残る方法は"徒手採捕"ですか。原始的だからイヤ、なんという気はないのですが。。 実は、恥ずかしながら、痛いのが嫌いなんですね、ワタシ。子供の頃にカニを素手で捕まえるなんてワイルドな遊びを経験していないのですよ。 後期が近づく高齢者が、いまさら手掴みですか。結構強力そうなハサミで威嚇されると、怖いですねー、ゴム手袋してても。 でも、やるしかないで

磯ガニを合法的に捕獲する in 静岡県=実行編-1

イメージ
自作小ガニ捕獲器を使う 小ガニ捕獲器 が完成したので、さっそく採捕開始です。ただし、合法前提なので、陸上捕獲です。海面で使うと違法なので。 浜名湖岸に住むようになって、以前からしばしば見かけていたのが、道路上でペチャンコになった可哀そうなカニたちでした。海のものか山のものか分からないまま見ていましたが、居ることは確かなのです。 小ガニがどこ産かはともかく、採捕場所が海でなく、制限のある対象生物でなければ、基本合法のはず。ただし、実はもう一つ問題があります。 箱罠を仕掛けるなら、その捕獲場所が誰の土地であるかも知ったうえで、必要なら許可を受けるべきでしょう、厳密に言えば。 狩猟獣捕獲の罠猟などでは、標識掲示は必須で、状況次第では土地使用の承諾も必要です。「垣や柵などで囲まれた土地、作物のある土地で狩猟を行う場合は、占有者の承諾を得ることが法律で義務付けられています」とのことですから。 今回私が罠(捕獲器)を設置しようとする場所は「囲まれてはいるが、人が容易に立ち入れて、事実上管理放棄されたような水路に接した土地」なのですが、鳥獣法には関係が無いので、刑法か民法でしょうか??。特に水路が絡んでいるので、公図を確認しないと判断できません。 とりあえずは、「ここで小ガニを捕まえても誰も何も言わないでしょう。」という土地での他を害しない行為に、これ以上頭を悩ませるのは一旦停止します。折を見て役所で公図を閲覧します、気にはなるので。 さてさて、前置きは終えて、フィールドへ。 今迄歩いて何度も通ったことがある道から見える場所ですが、こんな風になっているとはつゆ知らず。近づくと、そこここで小ガニがそそくさと逃げて行きました。 この水路は隣接道路の下を暗渠で下って、民地?の中を開渠で通り抜け、~浜名湖につながっているようです。ということは、見える小ガニ達は海産なんでしょう、たぶん。 仮に淡水産のカニでも、その多くは海水でも生きられるのだそうですから、海の釣り餌としては問題なしです。特に今回は冷凍して持参するので。 さて、どこに仕掛けようかと物色した結果、良さそうな場所がありました。捕獲器へのアプローチに斜路不要。正直、作ってはみたものの桟橋様の斜路を上るだろうか、という不安があったので、これはラッキーでした。 夕刻に仕掛けた物を、翌朝見に行くと。近づくと、カサカサこそこそとカニとフ

遊動浮き止めの理想形!?/PEライン用

イメージ
浮き止め位置 はリールに巻き取られていて見えない ショアで浮きを使って仕掛けを投げる際には、その多くの場合に浮き止めが必要になります。ここでは、PEライン用の完成度の高い形を紹介します。4年余前に考案し、使用しながら修正を重ねてきた、実績あるスタイルです。 言うまでもなく、同じ強度ならNYラインよりPEラインの方が細いので、飛距離が伸びます。またPEに特別の加工をしなければ比重は1.0以下なので、海水でも淡水でも浮くので、重いNYラインが沈降して仕掛けが手前に寄ることもありません。 それでも遠投のキャストが必要な釣りでNYラインが使われる理由の一つが、PEラインに向いた浮き止めが存在しないことだったように想像します。これを解決するのが、 PEラインへの浮き止め = 棚ボケなし です。 右の浮き止めは"からまん棒"の役目を果たす 冒頭写真のように、竿を畳んだ状態でも浮き止め部分を分解することなく保存できるので、再開も容易ですす。先端の スナップの着脱は容易  ですが、浮き止め部品を外すには、先端のループを切ることになるので、分解不要は大事な要素です。 普通に使っていれば、ラインの使用限界までトラブルが起こらないことは確認しています。ただし、いくつかの留意事項があるので、それも含めて書き改めます。 下の図は上の写真とは左右反転です。 0. ロッドガイドに傷があるとPEラインは使えない 遊動浮き止め以前のことですが、念のために記します。ガイドは常に傷の危険にさらされています。注意深く使うのは当然ですが、できることならオールSicガイド以上のロッドを使いたいところです。普通それらは値が張るので、私はちょっと 珍しいスペックのロッド を使っています。4号でも胴調子傾向なので、5号でも良いのかも。 1. 市販の浮き止め糸は、PEラインには摩擦では止まらないので、結んで止めます。詳しくは、 PEラインへの浮き止め = 棚ボケなし  で。 2. 止め(結ばれる)糸は外しやすく、かつガイド抵抗の小さい物を選ぶ必要があります。 太いPEライン や 細いゴム紐 等から探します。 冒頭写真の「浮き止め 先側」で使用 3. 浮き止めゴム は硬さに留意が必要なので、選んで使う必要があります。 4. シモリペットは、素材によってはPEラインに削られるので、ステンレスの

磯ガニを楽に合法的に捕獲する in 静岡県/捕獲器製作編

イメージ
磯や沢の小ガニを獲るのには色々な方法がありますが、場所と対象によっては違法行為となる危険があるので、注意が必要です。これを合法的かつ効率的にするための方法を考え、道具を自作します。 ネット上では、2Lの空ペットボトルを使った海中使用の自作捕獲器の紹介が散見されますが、これは 静岡県 のように違反となる都道府県が多いようなので、原則不可です。 ここでは、 「海面」以外の場所へ誘引 することで、法に触れずに小ガニを捕獲する器具を製作したので紹介します。 < 利用シーン > 夜間にも無人で使用することを想定して、可能な限り多様な条件で利用できる汎用性をもたせる。 < 捕獲器の構造要件 > A カニを捕獲するための条件   1. カニが捕獲器容器内まで容易に進入でき、かつ退出できないこと。  (具体策) 鹿威し風の自動回転復帰構造とする。     B 捕獲したカニを活かすための条件   1. 適量の海水と水面上のスペースをカニに提供すること。  (具体策) 内装の樹脂箱に高さ2cm位の島状の物を置いて、周囲に水深1cm程度の海水を満たす。   2. 新鮮な空気を供給すること。  (具体策) 外装箱に通気口を設ける。   3. 温度上昇が避けられること。  (具体策) 外装を木製として、含ませた水を蒸発させて 気化熱 を奪う。 C 使いやすさのための条件   1. 二重構造として、内外容器を分離して管理できること。  (具体策) 外装を木製とし、内装を樹脂製として、内装箱を容易に取り外せるようにする。   D その他の条件   1. 使用時に任意の開口状態を維持できること。  (具体策) 数センチの開口状態を調整できるようにする。   2. 堅固であること。  (具体策) コンパネをビスと接着剤で接合した構造とする。 製作する捕獲器は使用上の利便性だけでなく、使用場所を考慮した安全性なども必要になります。上記の条件を満たすように考えて作ったものがコレです。 トリカルネットの上に餌を置いて蓋を閉めると設置完了 自作キャンパー製作 の際の残材がほぼ全てで、新規購入は丁番2個だけです。タイプ1耐水合板製なので、繰り返し水に浸かっても剥がれることはないはずです。 木工のできる人なら難なく作れる程度の箱物です。ポイントは、内装の樹脂ケースで、私はダ

釣りのワームを輪ゴムで作る

イメージ
ワームはハードルアーに比べると、総じて釣果が得られやすいルアーですが、傷みやすいのでコスト高の傾向があります。そこで、誰にでも簡単にできて、ローコストな自作にトライしましょう。 < 材料 > 輪ゴム  6mm×240mm(折径120mm) 5.9円/本  使用するジグヘッドも、格安品を合わせます。自作するより安価です。 ジグヘッド  5g (29.4円/個) 装着スタイルを凝るとウネウネやクネクネ等で長さが必要になりますが、幅広ゴムなので、ここではシンプルにストレートで装着します。240mmの輪ゴムから4本作ると、1本が60mmなので、2.36インチ相当になります。このコストは、1個分が約1.6円です。 1.6円のワームで魚が釣れたら、メーカーさん真っ青ですね。笑っちゃいましょう。まぁ、当然のことながら、各魚種向け専用品のようには釣れないだろうと思いますが、、。 工夫らしきことはゴムの切り方で、先を尖らせ、その反対が尾の切れ込みになります。先端部分をアイに嵌め込むので、 ズレも完全阻止 です。縦の動きになるので、ヒラメの稚魚もどき、でしょうか。 塩ビやエラストマー素材のような市販ワームに比べると少し硬めですが、適当に振れるので、動きには問題ないでしょう。それよりも、引っ張っても容易には切れないので、ジグをロストするまで交換不要のように思います。 避暑を兼ねて近々行く予定の、"東北根魚探訪"ではこの 輪ゴムワーム と 合法捕獲の  冷凍カニ 使った結果を、別記事で紹介します。

釣り場の水温を測る 2/3

イメージ
海中デジタル水温計を自作 ショアの釣り場のリアルな水温を知るために、海表面ではない適宜の水深で温度を測れる温度計を自作したので、シェアします。測定領域は、手元から10mのコードの届く範囲内に限られます。 安価な物ですが、本記事を参考にして作る方は多くないと想像できますし、作ろうとする人はDIYの経験者でしょうから、ヒント程度に簡単に記します。 材料は、 デジタル温度計 、 電線 、 自己融着テープ 、が基本で、水深維持のための 錘 と 浮き を取り付けます。後は電線を巻き取る物と、デジタル表示部を固定する物を適宜作ります。 作り方の基本は、デジタル温度計の本体とセンサー部をつなぐコードを切断し、間に10mの電線を入れて延長することです。接続部の防水が重要で、自己融着テープを使います。後はプローブを沈めるためのサビない錘になる物をセンサー近くに留め、コードの任意の位置に浮力体を付けます。 今回の自作では、錘(5号相当)を兼ねた銅管の中にプローブを収めて、電線で直に吊下げて使用する構造としました。 なお、本体とケーブルをつなぐケーブルを改造して10mの物に交換したら、 温度指示値が狂いました。 初期 コード交換後 コード延長した方が、1.6℃ほど高く表示するようになりました。これは、ネットの参考情報によると、「ケーブルを延長すると、ケーブル抵抗値増大によりセンサ(変換器)に加わる電圧(印加電圧)が低下するため」だそうです。 そのままでは使えないので、補正の指標を求めます。 実際の現場で使用する際の温度は、15~30℃程度なので、そのあたりの温度範囲で両者の差を見てみます。 A = 初期型   B = 改造後   2者の差のバラツキはコンマ以下の数値なので、単純平均を採用することにします。つまり、改造後の指示値から-1.8します。それに加えて、そもそもの指示値が氷水(0.0℃)の測定時に+0.7℃を示すので、この分も合わせて引くと、 指示値-2.5℃ が真正推定値ということになります。 右のカップ内の水温は読み替えて20.0℃とする 釣り場で水温を測る場合には、 棒状ガラス水温計 を使うことが多いと思いますが、手持ちなら読み取りまでのタイムラグによる誤差が小さいのであまり問題になりませんが、ロープで吊るして深い位置を測ろうとすると、読み取るまでの間に温度が変わってし

"たな取りゴム"を自作して水深を測る

イメージ
釣り場で投入ポイントの水深を測定 魚が釣れる条件の第一と言われるのが 場所 です。加えて、陸っぱりの餌釣りではタナ(対象魚の泳層)が合っていなければ、餌を喰わせることができません。 そして多くの魚種では、誰もが釣りたい大物は、岸近く(仕掛けが届く)では通常は水深が深い場所の、底付近に居ます。なので、底から何センチor何メートルを狙うという必要があり、そのためには、仕掛け投入位置の水深を知ることが必須です。 何度もウキ下調整して試しながら探ることもできますが、一度の計測で水深を測れるのが、タナ取りの道具です。 市販品 もありますが、ここではタダ同然で作れる自作品を紹介します。 < 材料 > ステンレス線  外径1.2mm シリコンチューブ  外径3mm × 内径2mm 輪ゴム ここで紹介する材料は、オモリ・浮き=10号程度の物をフルキャストする際に使用できる物です。 < 作り方 > 1. ステンレス線を30mmに切り、両端をやすりで丸めてから、片端を曲げて持ち手とします。 2. シリコンチューブは7mm位に切り、輪ゴムは折った長さで25mm程度の輪にします。 3. チューブに通線ライン(仮)を折り返して輪ゴムを通し、引き抜いて輪ゴムinチューブにし、1.を挿し込みます。 < 使い方 > "タナ取りゴム"は仕掛けの最上部にセット 1. メインライン(道糸)をタナ取りゴムで挟みます。本来の実釣時の位置としては最もリール寄りの"浮き止め"位置になります。 2. 遠投前に、実釣時相当の浮きとオモリ単体を付けて足元に沈めてみて、浮き止めゴムの滑りを調整( ※ )します。スルスルと錘が沈んでいき、巻きとる際には浮き止めゴムがズレずに回収できるのが必要条件です。 3. ゴム調整済みの2.を実釣ポイントに投入し、浮きが落ち着い(横になっ)たら、直ぐにリールで巻き取り、タナ取りゴムが竿先に近づいたら、竿を置いてラインの残りの部分は手繰り寄せて手で回収します。 4. タナ取りゴムからオモリまでの長さが、投入位置のその時の水深になります。 5. 潮時表(基準水面に対しての ± 数値m)を見て補正し、その位置の水深を記録しておき、次回からはそれを基にして、その時の水深を算出します。日本海側では時による水深差

釣針は通販で購入がお得

イメージ
釣針は種類が多く、少量ずつ購入するのが一般的のようですが、たび重なると馬鹿にならない金額になりますから、常用する物は通販利用でコストダウンすることを推奨します。 例えば一例として、 自作サビキ仕掛け に多用される針で比較してみます。 がまかつ  22.9円/本  小アジ(金) 胴打 7号    12本入 275円(税込)   送料なし 実店舗価格上代 ハヤブサ  9.4円/本  小アジ胴打 金 7号     56本入 528円(税込)   送料 無料(条件あり) タイガー針  8.7円/本  小アジ(胴打・叩) 7号  100本入 675円(税込)   送料 190円 土肥富  9.5円/本  アジ針[胴突],叩 7号    100本入 682円(税込)   送料 270円 国内メーカーが製造(企画)販売する物は品質に大きな違いが無いと考えるなら、価格の違いで選ぶことになるでしょう。 Amazonでは同時にAmazon発送の商品を3500円以上買わないと送料が無料にならないので、要注意です。届くのが早いのは利点です。 メーカー直販は低価格ですが、送料、届くまでの日数、支払方法(手数料)に留意が必要です。 私は、最近もタイガー針から白針を200本買いましたが、送料込の1本あたり価格は 7.1 円でした。この針は サビキ仕掛けの自作 に使いますが、ハリスが縮れたら交換して再利用できるほど、耐久性に優れています。 ちなみに、タイガー針では一種類1000本まとめて買うと30%値引きになるのですが、さすがに700本使い切る前に、高齢のこちらが終わりそうです。 ともかく、釣具は何によらず高価だと思うのは私だけではないようです。こんな細かな積み重ねで出費は抑えたいものです。 関連記事 サバ皮サビキ仕掛けを自作 サバ皮の代用品でサビキ針を自作 ピンクスキンのサビキ針を自作

サバ皮の代用品でサビキ針を自作

イメージ
シリコンチューブ  ← サビキ針用サバ皮代用品 →  HDPEフィルム サビキ仕掛けのキモである魚皮を、従来は鮮魚のサバから自作してきましたが、材料となる鯖の入手難から代用品を探すことになりました。メーカーさんのような専用品を開発できないので、皮の代用品材料は既存の素材的製品から発掘することになります。 サバ皮はシラス(イワシの仔魚)のイミテーションと言われているので、代用品に求められる要素は、 半透明 薄い 柔軟 耐久性 加工性 安価  といったところでしょう。 そもそもサビキ材料は、魚皮系、スキン系、ウイリー(毛糸)系に大別されますが、自作材料として市販されている物( サバ皮 、 ハゲ皮 、 スキン )は安くはなく、製作手間をも考えると購入をためらいます。 私が、巷に在る物から、求められる要素を満たす材料をいろいろ探し、加工してみて、、、たどり着いたのは2点でした。 材料1.  高密度ポリエチレン  (HDPE) フィルム スーパーのサッカー台に置かれているロール袋の素材です。半透明(のシャカシャカタイプ)で、薄い、柔軟、耐久性、安価、とほぼすべての必要要素を満たすのですが、唯一"加工性"に難ありです。 二つ折りにして矢羽根カットする加工が、薄すぎてかなーり困難です。タダ同然の材料なので、釣れるのなら加工技術を開発する価値があります。 この使い方と作り方は、シート状なので基本は サバ皮サビキ と同じです。ただ、切りにくいために シラスカット は無理で、 矢羽根カット になります。 加えて、シート厚が0.01mmと薄いので、 針結び器 で針と一体でハリスを結びました。 材料2.   シリコンチューブ 内径1mm×外径2mm シラスに似るという意味では、かなり近い物のように思います。パイプ状態では、少し硬くて食い込みに難ありのように感じますが、針からはみ出す部分を半割りにすれば、シリコンゴム特有の柔らかさが生かせます。 その縦割りカットの際には、食い付きと切れ味の良い刃物でないと思い通りに切れません。私は、PEラインの切断に使われる  シマノ ラインカッター を使用しています。 ミックス    K/Vホワイト    20ルミホワイト8H シリコンチューブのみ の物と フラッシャー(ティンセル)付き の物を作りましたが、目立ち度は明ら

ピンクスキンのサビキ針を自作

イメージ
古来使われてきた擬餌(サビキ)針は魚皮を使うものが主流でしたが、近年はラテックスの薄膜を針に巻いて作る物が多くなりました。色や形のバリエーションが豊富で、一般的には6本程度の針数の サビキ仕掛け として販売されています。 この市販品は、(食わせサビキを除くと)針が大きくなるとハリスが太くなるという相関があるので、両者の組み合わせを自由に選択することはできません。 針やハリスを好みの物で組み合わせるためには、自作することになります。以前にはスキンを巻いただけの針が売られていましたが、現在はハリス無しの物は見当たりません。 どうせ自作するなら、コスト低減は誰しも考えることでしょう。 スキン単体 も市販されていますから、それを使うのが手っ取り早いことは当然ですが。 ここでは、同様の素材に少しの手間をかけて、コストダウンを考えます。ほぼ同じラテックスの薄膜材料が コンドーム として容易に入手できます。ほとんどの市販品はピンクですが、探せば他の色の物もあります。 乾燥後に巻いた状態 ただし潤滑剤が付いたままでは滑るので、ここでは一度洗って乾燥させる必要があります。以前には潤滑剤でなくパウダー付きの物がありましたが、今は見かけません。 洗うのですから、 使用済みの物でも構わないということです。それならコスト0円です。 ピンクスキンサビキ針の作り方 1.  スキンを袋から取り出して洗剤とぬるま湯で、潤滑剤を洗い流します。 2. 除湿スティック を中に入れ、立てて乾燥させます。 3. 乾いたら、元の形状に巻きます。 4. 周囲のリング部分で10~5mm幅に、中心から放射状に切ります。元がMサイズの物では円周が約100mmなので、13個に切り分けると、7.7mm幅のロールになります。 5.   バイス  に針先を固定して、腰曲りからスキンの先端を10mmほど出して指でつまみ、チモト側に巻き上がり、戻りながら巻いて、腰曲りの部分で固結び2回で縛ります。ボリューム(太さ)は巻く回数で加減します。チモトは、後の工程のハリス巻きのために3mmほど空けておきます。スキンのゆるみが心配なら、微量の瞬間接着剤を結び目に入れます。 スキンの最後の縛りを針のチモト側でハーフヒッチで留める方が形は綺麗に仕上がりますが、お好みでどちらでも。 スキン巻きの際にフラッシャーを巻き込むと、後付けよ