ホタルイカ餌のブッコミ釣り釣果 in 富山湾
釣り場は富山湾内のショア限定です。時期は2025年5月下旬の新月前後と言えば、知る人ぞ知るホタルイカの身投げ(接岸)が期待できるタイミングでした。
そこですくう(獲れる)ホタルイカを餌にして実釣したかったのですが、残念ながら身投げには遭遇できなかったので、持参の冷凍(生)ホタルイカを使用しました。
この鳥取県産の冷凍ホタルイカが、ごく短時間のボイルでも胴とゲソが分離して肝が出てしまう粗悪品だったので、針掛け方法を工夫しましたが、ささやかながら結果が出たので、ここでシェアします。
同じ死餌のイカの短冊と比べて、全形なのでキモを含む内蔵入りゆえに、魚に好まれる度合いは強いと思われます。
事前に地元(浜名湖)で、仕掛けと合わせたテストで、死ホタルイカの様子を見たのですが、水中に漂わせると8本の腕と2本の触腕がフワフワと動く様は、あたかも生きているようで釣り餌としてのポテンシャルの高さを感じました。
ただし、自然に任せて(針やハリスの重さで)底に定着してしまうと、そのフワフワの動きが演出できません。しかし、浮き流し釣りで底を切るには、その場毎にタナ取りをしなければならず、旅釣りで慣れない釣り場では不利です。
そのため、釣り方は全てブッコミ釣りで簡便にしつつ、ホタルイカを浮かせました。その仕掛けは、ハリス=0.3m 針=ムツネムリ12号。
・おもり一体型パイプ天秤 を底に着ける。
・餌ホタルイカの内部に針付きハリスを つらぬき針 で通す。
・針に添わせて極小フロート(※)を挿入する。
餌ホタルイカの針掛け
![]() |
上= ハリス中通し後 下=針とフロート装着済 |
鮮度の悪い餌ホタルイカは、胴頂部のチョン掛けではすぐに身切れで外れますが、胴内部にハリスを通したうえで、針を漏斗(水管)基部に刺して針先を出さないようにセットすることで、投入時の針外れが防げます。
実釣で根に潜られて張り付いたカサゴと綱引きした際も不安なくやり取りできたので、太糸で問題なかったと思います。ハリス外れは 焼きコブ に助けられました。
さて、前置きを終わり、実釣の結果です。消波ブロック回りや構造物の際など3ヶ所での、4種4尾の釣果は以下の通りです。
キジハタ 33cm
シロギス 24cm
カサゴ 20cm
カサゴを除く3種が、冷凍ホタルイカのブッコミ釣りで獲れた魚です。そもそもはキジハタ狙いで、フッコとキスは想定外ですが、文句のない外道です。
スズキは生きた餌しか喰わない というのが定説で、ベタ底に置いた餌をクロダイのように食べるとは考えにくいですから、底から浮いてただようホタルイカが生きているように見えた、と考えられそうです。
カサゴは、ゴミが寄った釣り場の関係で投げられず、同じ仕掛けのまま、底を切って竿下に垂らして釣りました。
数は出なかったものの、4(3)目釣りができたので、ホタルイカ餌のブッコミ釣りの有効性が確認できました。
(※) 極小フロート
今回は試しの実釣ということで海にお目こぼしを願い、マイクロプラスチックの元を使い捨てました。(生分解性材料を探索しましたが見つかりません。比重0.2のバルサ材でも、発泡ポリスチレンの1/10程度の浮力にしかなりません。)
発泡ポリスチレンの薄板(納豆パックの蓋部分)を1平方センチの三角に切り出して、ホタルイカの胴に挿し込みました。これにより、海中の蛍烏賊が海底を離れてユラユラ漂いました。
餌の鮮度やサイズ等々いろいろな条件で浮く程度が変わるはずなので、フロートサイズは一例です。
<参考> ブッコミ釣り
"ブッコミ釣り"とは、仕掛けを投げて放り込む様から付いた名前でしょう。一口にブッコミ釣りといっても、バリエーションは多様です。ハリスと針を、
1. 底に這わせる
2. 底を切って上から宙吊りにする
3. 底から浮かせる
等の方法があり、対象魚種によって仕掛けも異なります。
同じ投げスタイルでも、超遠投を目指すキス釣りのような投げ釣りとは異質のものです。寄せて釣るのではないので数釣りには向きませんが、中型以上の魚を狙ってまったり待つのも、釣趣があります。投げて巻ける最低限のタックルでできるのも、お得感があって良いものです。
2年連続で時期最終盤のホタルイカすくいに行って、深夜から夜明けまでのサーフ監視活動しながらの釣りは幸齢者にはハードでしたが、なんとかオリジナリティーが結実して楽しめました。来年も、ホタルすくいにチャレンジできるのかな。ウェーダー も道具類も、未だ1回も使っていないしなー。
関連記事
コメント
コメントを投稿