おもり一体型の遊動パイプ天秤を自作
釣りでの糸絡みは不快ですね。気分の問題だけでなく、当然ながら釣果も落ちるはずです。糸絡み対策 は他にもありますが、この遊動天びんの糸絡みは、起これば肝心の遊動機能が働かなくなるので、致命的なトラブルです。
市販品 では錘とパイプを、スナップなどの金属製品で接続することを前提にしているように見えます。ただ、それでは錘が根掛かりした時には、仕掛け一式を失うことになるので、私の自作品 では、NY糸を使った捨て錘式にしていました。
ところがこの捨て糸が絡みの原因になっていたので、接続無用の一体型にすることを考えたのです。ただし、そっくり失う危険も上がるので、環境負荷とコスト負担を極力減らすことにも留意しつつ、です。
材料
ポリウレタンチューブ 4 X 2.5mm
紙管 トイレットペーパー等の紙芯
製作にあたってのポイントは、モルタル整形の型です。ここでは廃棄物のペーパー芯で作り、使い捨てます。紙管は、その直径、長さ、厚み、が多種多様です。何を使うかによって製作工程も変わります。無料というだけでなく、使う長さを変えれば完成重量が変わる自由度がメリットです。
型としての紙管高さ=Hを求めるにあたり、錘号数と紙管内径(2r)をパラメーターとして、{(πr^*h - パイプ容積)}*2.1(モルタル比重) を 完成重量とする計算をしています。パイプの比重等の細かな部分は無視しているので、アバウトです。
作り方
1. ウレタンチューブを10~14cmに切り、両端を炙って角を丸めます。
パイプの埋め込みについては、餌の重さや空気抵抗によって、錘から突出する長さのバランスの最適解が違うはずです。が、これを計算で出せない(能力不足)とともに、一体型(固定式)のために変化への対応が不可能なので、今後の実釣で実用最適バランスを見つけることにします。
製作コストは、金属埋め込み無しなら一個20円以下でしょう。根掛かりでロストしない限り繰り返し使えるのですから、安いですね。DIYですから、手間は掛かるものの。
使い方
道糸をパイプに通してからシモリ玉(ビーズ)を通してスナップスイベルを接続します。その先に ハリス と針を結び、仕掛けは完成。
針掛け した餌を口に入れて魚が走ると、クラッチOffでフリーにした リール から道糸がスルスルと出て行きます。クラッチOnにして合わせを入れると、フックオン !!
このパイプ天秤は底に定着させるのが基本なので、根ズレに弱いPEラインは向きません。ナイロンかフロロのラインを使うのが前提です。
留意事項
モルタル錘の特徴として、比重が2.1と小さいので浮力の影響が大きく、水中での実効重量は鉛等の金属錘と比べるとかなり小さくなります。投入時には、上の表の"陸上"重量があるので問題なく飛びますが、水中では重量が約半分になってしまうのです。なので、水中での重量アップや遠投性能の向上を求める等、比重を上げることが必要な場合には、モルタル内部に金属片を混入させる等の対策が必要です。上の写真では、不要な鉛オモリを細片化して、平均14gほど混入しています。その結果、設計表の青い数値(水中号数)は+3位になります。円盤型で底面積が大きいうえに砂泥などの底質とはなじみ易いので、潮流で流され易いとまでは考えにくいですが・・。
モルタルづくりのポイント
1.モルタルを作る際の材料配合比率は砂:セメント:水=6:2:1です。この比率は重量比率ですが、少量作る場合には容積を測って作っても大差ありません。
2.出来上がるモルタルの量は砂の量とほぼ同じです。
3.作るときは砂とセメントをよく混ぜてから、水を少しずつ加えて、練り混ぜます。ゆるくなり過ぎたら、セメントを追加して混ぜます。
昨年までの冬季は冬ごもりしていましたが、このパイプ天秤が有効に働くことを期待して、地元の浜名湖へ ブッコミ釣り に行ってみます。釣果が出たら、以下に追記します。
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