遊動パイプ天秤を自作



ブッコミ釣りに興味を持つようになってきて、天秤に疑問が湧きました。釣りをやる人なら、道具類の中に天秤なんて無い、という人は少ないように思います。でも、天秤というのも随分とたくさんの種類や使い方がありますから、さて何を使うのがベストか。

対象魚種や釣法によっても違いますが、私の場合は、とりあえず放り込んでおくレベルですから、ごく普通にジェット天秤でも良いのです。が、釣り人の浅ましさで、あわよくば良い物、大きい物、というはかない望みがあります。なので、なるべく有利にことを進めたいと思うわけです。

で、最近ふとしたことから、パイプ天秤という物に興味を持ったのです。市販の物でいうなら、石鯛天秤パイプ という物です。私は別にイシダイを狙うわけではなく、ただ単に根掛かり回避とオモリが自由になるというだけのことです。でも、10本で1071円というのは、プアな私は、お試しでは購入いたしかねるので、作ってみましょう、となったわけです。

材料は、


外径4mm 内径2.5mm ポリウレタンチューブ
外径5mm 内径4.0mm シリコンチューブ ・・ これのみダイソー
750ピースセット  熱収縮チューブ
#0 ステンレス エイトロックスナップ・・写真にはない 

合わせれば2039円も散財してしまったのですから、製品を買った方が初期投資は少なくて済みます。けれども、これがDIYをする者の性で、それぞれの素材はたっぷりあるので、手間を考えなければ1個あたりのコストは大きく下がるし、仮にこれに使わなくても他の物への利用も可能になりますから、なるべく素材で買って作ろうとするわけです。



今回は写真左列の3種類を作りました。

オモリの位置で飛行姿勢が変わるはずなので、初期の右列下の物(市販品と同等形状)との比較を試みるためです。右下の物は自作の針金細工でナス型錘を直にワンタッチで取り外しができるように作りましたが、使用すると絡みが多く、その原因が針金部品にあるように思ったので、今回は エイトロックスナップ に替えてみました。これなら引っかかる突起がより小さいと考えました。

パイプの長さを9cmにしたのは、メーカーさんがしたであろう試行錯誤の結果を尊重しただけです。ただ、ポリウレタンチューブの固さの触感や飛行姿勢の想像からは、妥当なように思います。

製作方法には、難しいことは何もありません。写真右上のようにポリウレタンチューブにシリコンパイプを重ね、その上に熱収縮チューブをかぶせて加熱すれば出来上がりです。

難しくはないと書いておいてナンですが、125℃で最大収縮すると言われている熱収縮チューブは、70℃から収縮し始めるので、沸騰したお湯(100℃)でも収縮はします。ただし仕様上の、直径が1/2 にまでは縮まないようです。私は過去は隙間が少ない状態からの場合が多く、ボイルでやってきました。ところが今回はボイルでは縮めきれませんでした。

家庭用のドライヤーでは、その100℃にすらならない物も多いようなので、、ライターのような直火で炙るのが手っ取り早いのですが、相手は樹脂ですから簡単に火が付いてしまうので、あまり向いた加熱方法とは言えません。ここはやはり ヒートガン の出番ですね。

パイプ天秤は底に這わせるので、オモリは捨錘とならざるを得ません。捨てるかもしれない錘が鉛だと、環境にもそれなりに負荷がかかり、自分の懐も傷むので、写真とは違いますが、自作のモルタル錘 を使っています。

鉛とモルタル(セメント+海砂)では比重が違いますから、飛距離は鉛には及びませんが、超遠投するのでなければこれで十分ですし、砂泥底でも馴染みが良くて、流されにくいように感じています。

使用イメージ

釣りシーズン最盛期というのに、冬型の天気が足止めしてくれているので、イライラ防止に自作で遊んでみました。

追記 2022.12.08

パイプとオモリをつなぐエイトロックスナップを確実に固定するために、熱収縮チューブを分離型から一体型に変更しました。

厚みが増した分だけスナップの固定がキツクなりますが、ラインの滑りには影響がなく、ズレも無く、改良できました。


錘をパイプの中心位置にセットするように変えたのは、使用する モルタル錘 との干渉を避けるためですから、鉛おもりの場合には、絡まない限りはより短いパイプにできます。

余談
使用時のスナップと錘の接続には、その間にごく小さいナイロンラインの環を作って入れ、根掛かりの際にはそこが切れるようにしています。強度は メインライン>ハリス>環 の順です。

言うまでもないことですが、根ズレが当然のブッコミ釣りなので、PEラインは使えませんから、全てナイロン(フロロ)仕様です。

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