ぶっこみ釣りで6目達成/西伊豆・戸田湾


ぶっこみ釣りに釣果あり/西伊豆・戸田湾


2019年9月20日 (金曜日)

カワハギ2尾、オオモンハタ4尾、ササノハベラ1尾、トラギス1尾、オオスジイシモチ1尾、○○○○1尾、で6種になりました。朝の5時から夕の7時まで、昼寝を含んでですが、14時間の苦闘の結果です。

西伊豆・戸田湾は水深が深くて魚種が豊富なことから、陸っぱりの遠投カゴ釣りやエギンガーには人気の高い釣り場です。

そんな場所ですから、魚狙いの泳がせ釣りやブッコミ釣りをする私は少数派です。そして、釣り方が違う者が並んでいてはやりにくいので、どうしてもお独り様になります。

そしてまた実績のある人気の場所を独占することはできないので、私はマイナーな場所に入ることになります。


この日は平日で、また前日からの車中泊釣りの継続なので、問題なく場所を占有して、4時半起床の5時開始でした。

この場所でブッコミ釣りをするのは初めてですが、前日もエレベーターの泳がせ釣りをしているので、海中の感触はある程度分かっていました。

竿2本でそれぞれに別の仕掛けです。片方は、自作の 遊動パイプ天秤 を使った1本針。もう一方は、2本針の 胴突底立て仕掛け です。

付け餌はイカの短冊の新旧2種です。新は冷凍スルメイカをカットしただけの物です。旧の方は切った時の記憶が無いほど古い物ですが、オキアミの塩辛汁に浸けてあった物です。さて、どちらが好まれるのか嫌われるのか。参考程度に、オキアミの砂糖漬けも試してみます。

正直のところ、前日の泳がせ釣りで結果が出ていたら、この日も引き続きだったのですが、惨敗だったのでブッコミ釣りに変更したのです。泳がせ釣りへの 忠誠を誓った のを忘れたわけではないのですが・・。


明るくなり始めた5時半にアタリが出ました。竿に付けた鈴を鳴らしたのはカワハギでした。胴突底立て仕掛けのオキアミ餌でした。オリジナルの仕掛けで釣れると嬉しいものです。でも、皮半枚のスレ掛かりでした。


次は6時過ぎに、またもや胴突底立て仕掛けにヒット。ササノハベラもオキアミを喰いました。


続いたのは6時半のオオモンハタ。これは、底に這わせた遊動パイプ天秤の仕掛けのイカ短冊新物に来ました。これで3目達成。冷蔵庫から北海道の天然水と安ウィスキーを出して、水割りでカンパーイ。昨日の完敗が嘘のようです。


酔いしれたせいか、1時間ほど間があいてやって来たのは、7時43分。前と同じ仕掛けで、餌はイカの短冊塩辛風味でした。

ここまでで、朝マズメの早朝営業は終ったようで、アタリは止まりました。短時間で餌を取られるので、結構忙しい朝でした。

いずれの魚も20cm以下の小型でしたが、岸壁際では釣れない物ですから、ブッコミの意味はあります。


まだ9月なので、陽が昇るとかなりの日射で焼けます。長時間では体力の温存も必要になりますから、車の配置換えをして日影を作りました。


朝食休憩にコーヒータイムでゆっくりしながらも、仕掛けの投入を繰り返して、次のヒットは10時半でした。遊動パイプ天秤仕掛けで、カワハギの喰った餌はイカの塩辛風味。またもやスレ掛かりでした。


30分も経たずに続いたのは、11時前のオオモンハタで、遊動パイプ天秤仕掛けで釣れたのは、この日初めての20cmでした。これでも小さいのですが・・。泳がせ釣りなら釣れるハズの成魚ではないのが、至極残念です。


次に揚がったのは、11:11に感触ゼロで付いてきたトラギスでした。これで5目達成です。はなはだ重量感には欠けるものの、まぁ楽しめている、、、のかな。


昼寝の後、前日は釣れ盛っていたマルソーダをあわよくば、という野心を抱いてジグを投げてみましたが、底付近で何かのバイトが1回あっただけでした。ナブラ打ちに備えてロッドの待機は継続。

この日の夕方は、近い将来の目標であるアジ釣りへのアプローチとして、遠投カゴ釣りにもチャレンジしました。が、道具はヘナチョコ竿だし、スプール上の浮き止め糸にラインが引っかかるしで、良いとこ無し。

この戸田では以前に度々遠投カゴ釣りをやっていたので、ソーダ釣りは知っていたのですが、やはり最低4.5m位のカーボン含有ロッドで、真面目に準備しないとダメでしょうか。以前使っていた4号=5.4mの竿を振り回すのが辛くなっています。

日が暮れた頃には、金曜日のせいか、釣り場を求めて車の出入りが多くなって来ました。少し離れてはいるものの、隣席に着座あり。ぶっこみ仕掛けを投げる方向に制約が生じました。

暗い中で胴突底立て仕掛けを上げると、通称金魚類のオオスジイシモチが付いていました。えーー、夜はこんな物が掛かるんですか。ネンブツダイやクロホシイシモチ等の金魚軍団の攻撃を食らうんじゃ、たまりません。

状況変化が心を蝕みます。今夜と明日はどうしようかなーーー。疲れた体では良い案が浮かばないので、とりあえず温泉に浸かって考えることにして、終了作業にとりかかりました。

遊動パイプ天秤仕掛けの竿を上げて、餌無し、異常無し。続いて胴突底立て仕掛けを上げ始めたら、何か引っかかったようで、結構な抵抗を感じました。

この日3つ目となるロスト餌木を拾ったのか、それとも普通に根掛かりか。途中で止めると本格的に根掛かりしてしまう恐れがあるので、強引に巻きました。

ん?、突然グゥと引きました。生物付着アリ。「タレカ?」とスイカしてみても答えは無く重いだけ。錘30号負荷で3.0mの船竿と5000番のスピニングに1.5号ほどのPEラインなので折れる、切れる心配はほとんど無く、強引に巻きます。

それでも途中でかなりの引きと重量感を感じました。ようやく残り10m程まで揚げたものの、キャップランプの灯が届かずに正体見えず。走らないし突っ込まない引きは何でしょうか。

日中の釣りで、2度潜られて胴突底立て仕掛けを切られていましたから、夕刻からはドラグがほとんど滑らないように締めてあったので、なんとか寄せることができました。

残るラインは岸壁際の水深以下になって、潜られる心配がほぼ無くなり、若干ながら綱引きを愉しむ余裕が出てきたのもつかの間。姿を見てギョッ。足が有ります、たくさん。

タコか、、、脚の動きが違う。
ワタリガニか、、、形が違う。
じゃー何だ。

少しずつ近付いてきて、遂に分かりました。
こんなもん、オルンかいな ??????

えーーー、おっきいでー、お化けやがなー、とついメッキがはげて大阪弁が出てしまいました。

3mの タモ網 が届く位置まで引き寄せて、タモ網を下から入れますが、ここで問題が。この玉網を買ってから随分経ちますが、使うのは実は初めてでした。よって不慣れ。

もう一つ、魚以外のこんな物を獲るのも初めてで、動きが予測できません。魚なら慎重に寄せて空気を吸わせれば、という基本が有りますが、これは??。

半パニック状態ながら、手探りで入れてみるしかありません。案の定、不規則な動きで何度かしくじり、ようやく真下からすくい上げてネットイン。竿を置き、覚束ない手つきで10本継ぎの玉網の柄を縮め、岸壁上に揚げました。

それにしてもデカイ。年甲斐も無くヒョエー、と心中で叫びました。

昔々伊豆半島のある所で調理師もどきをやっていたことがある私は、頻繁に触れていましたから分かります。仕入れ先の伊豆漁協の生簀でもこんなの見たこと無いサイズです。

たまたま車に秤が積んであったので計ってみると、およそ1kgありました。

さて、揚げたのはいいのですが、この先どうする。・・・・・。たしかこれは禁制品でしょう。釣れてしまったまでは仕方ないから許されても、持ち出せば密漁になるはず。

ウーッ。放流かぁー。姿を拝めただけで良しとするか。でも、こんなことは人生最初で最後でしょう、多分。ちょっとじゃなく、かなーーーりモッタイナイ、けれども。

心を決めて「竜宮城へ帰ったら、乙姫様によぉーーーっく爺の厚情を奏上するのだぞ。」そう言い聞かせ、ごくわずかな針絡みを解いて、海に帰しました。

見返りを求めない慈愛の精神で表面を覆いつつも、心密かに、マダイやヒラメの成魚に姿を変えた再来を期待するのでした。(釣れてしまったイセエビの実物写真は、本記事の末尾に。)

このイベントにて、今回の釣行は終了。


前日↓  ↑後日


2019年9月19日 (木曜日)

泳がせ釣りで完璧ボウズ/西伊豆・戸田湾


前夜着いて寝て、この朝3時頃からの釣りを計画していましたが、前夜のうちに目覚めてしまいました。


眠れそうにないので起き出して仕度を始めました。戸田湾内にタチウオが居ることはほぼ確実なので、8Wの水中集魚灯 に点灯したのが0時前。

プランクトンに続いて灯に寄ったのは、ミナミハタンポでした。夜しか姿を見たことがないので、夜行性なのかな。


でも、じきにクロホシイシモチにネンブツダイ混じりの大群が取って代わりました。持参したヒイラギの死餌を使ったのは始めだけで、釣った金魚が活き餌で使えるようになりました。


水中集魚灯を点けたまま、タナ3mと5mで金魚を沖目で電気浮き流しで泳がせましたが、反応は無し。


車横付けでタチウオが釣れたら天国というものですが、やはりここは天国ではないのでしょうか。朝まで活き餌の金魚がかじられることすら無かったのは、当然なのか偶然なのか。


明るくなって浮きを換える頃には、かじり屋が登場したので、タチウオ狙いの浮き流しの第1ラウンドは終了。


第2ラウンドはエレベーター釣り仕掛け×2本竿で、引き続き金魚を泳がせました。陽が高くなると、まだまだ暑いものの、気温そのものは30℃に届かないようで、日陰は快適でした。ただし、釣り内容は不快の極み。




何がかじるのか食いちぎるのか、活き餌はことごとく無残な姿で回収されました。姿の見えぬ敵に餌を与える作業が続くと、気が萎えてきます。

マダイやヒラメが釣れなくっちゃ、なんて贅沢を私は言わないんです。エソだろうが、エイだろうが、なんでも釣れてくれれば歓迎するんですから。ご遠慮なく、ねっ。


車中から釣りを監視しつつ、飲んで食べて寝て、これが車中泊釣りの贅沢ですが、釣れなきゃ意味なし、ですか。

夕方になって、回収中の活き餌を追う長い魚が見えました。小型のダツ。えーっ、ダツが居るんかい。じゃー、スッパリ系の噛み跡はダツだったのか?。ヒラメを期待していたんだけどなぁ。

陽が陰りはじめた頃、片方の仕掛けに前アタリに続いて本アタリを思わせる鈴の音がしました。少し待って竿を立てて聞いてみたら返事がないので、ダツを避けようと高速回収したところ、見えてきた活き餌のすぐ後を2匹のイナダが追尾してきました。

が、ロックオンすることなく、スーッと離れて行ってしまいました。うーっ、もう少し待つんだったか!!。さっきのダツが頭に残って邪魔をしました。反省しきりの頭が冷えてきて考えてみると、ちょっと違うのかも。

活き餌のクロホシイシモチが、近付いてくる大魚の危険を察知して大暴れしたのは事実です。ただし、そのハリスで拘束された不自由な身のクロホシイシモチを襲って丸呑みするのは、イナダにとっては朝飯前のはずです。

しかし、丸呑みはしなかったのです。回収中の小魚の動くスピードも、ルアーで言うならスローリトリーブ程度ですから、イナダが襲えない速さではありません。でも襲わなかったのです。

ということは、イナダはクロホシイシモチを食おうとはしなかったことになります。お好みじゃない、口に合わない、ということです。ベイト違い、ですか。

やはり、アジやイワシ等でないと駄目なんですか・・・。そうだとすると、少なくともイナダ相手には、金魚活き餌の泳がせ釣りは無駄な行為、となります。

うーーーん。餌の選り好みはよくあることですが、生きててもダメですか、金魚では。アンタけっこう贅沢言わはりますなー。ブリはおろかワラサにもなってぇーへん青二才のくせになぁ、フン。

オホーツク海岸への釣行 の際に足元をブリが泳いで行くのを見たのは、つい二月あまり前の7月11日でした。今回また見てしまいましたが、見るだけはもう結構、正々堂々とファイトしたいです。


この日の完全無比の徒労は0時から18時までで、常軌を逸していると言われても反論の余地なし。後は唯一の慰め 戸田温泉 に浸かって寝るだけ。




今回の釣行の総括

エレベーター釣りの問題点と対策


 活き餌の小魚の送り込みができていずに、手前でウロウロしていたことが何度かあったので、確実に沈めたい場合には、軽めの錘をスナップ付近に付加すべきこと。

泳がせ釣りのリスク(ぼうず)ヘッジ方法


 き餌の小魚で狙うのは大型魚なので確率は低く、これのみに終始するとボウズの可能性が極めて高い。

 ウズを回避してモチベーションを維持するためにも、併せてぶっこみ釣りも行う方が良さそう。その際は携行餌のイカの短冊と併せて、活き餌に使ってアガッた小魚のおろし身も使用すべき。

 っこみ仕掛けの内、胴突底立て仕掛けには浮きを仕込んだコマセカゴを使用して底付近のアジを狙い、釣れたアジを泳がせ釣りの活き餌に使用することも考える。


ともかく2日間で32時間釣り場で竿を出し続けた感想からは、漢詩ができそうです。

 苦労無くして知見無し
 知見無くして理論無し
 理論無くして進歩無し
 進歩無くして釣果無し

原則はそのとおりです。たとえ偶然のような伊勢海老だとしても、結果として手にするまでには諸々の努力の積み重ねがあったのです。



9/20 釣れてしまったイセエビ 簡易計測値=1kg


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