宗谷地方オホーツク海岸でアメマスを釣る



2年前の2017年の同時季に訪れた宗谷地方のオホーツク海岸で釣ったアメマスが忘れ難く、また行ってきました。

食べて美味しいか と問われれば、まぁそこそこに、という返事をするのでしょう、内地人の私は。食べるために釣る私としては、絶対的美味とまでは言えないアメマスを釣るためになぜ、はるばる行くのか。


一番は内地でお目にかかるのが難しい、海鱒に会えるからです。


二番目の動機は、内地には無い最果ての自然環境です。



2019年7月2日 (火)


2年ぶりの宗谷オホーツク海岸に立ちましたが、天気は優れず、何も釣れずに先行きに暗雲が立ち込めました。でも、心は期待に震えます。


2019年7月3日 (水)


浜猿払漁港でブッコミ釣りをしましたが、冷たく湿った北東風にさらされ、餌を取られることも無いままの空回りに終りました。


2019年7月4日 (木)


興部漁港で魚のハネが見られたので、ルアーをあれこれ投げて、やっと揚がったのは、マルタウグイ。これも魚。


ここで メタルバイブ の使い方を覚えたので、価値ある釣果でした。


2019年7月5日 (金)


コマイ(カンカイ)を求めて紋別まで行ってみましたが、釣り場は無人。魚干し網を108円で調達してあったのが、どうやら無駄になりそう。2年前の爆釣 はどこへ行ったのか。


興部漁港に戻って、外海寄りの堤防先端でルアーをあれこれ投げましたが、反応は皆無。かなり雰囲気を感じた場所ですが、地元の人に聞くと、なんにも釣れないそう。


2019年7月6日 (土)


週末は込み合う釣り場を避けて名も知らぬ海岸に下りてルアーを投げました。反応が無いのは当然でしょうか。年甲斐も無く、貝殻拾いで時を過ごしました。


2019年7月7日 (日)


無人の浜、2年前に沼からの流れ出しがあった場所は、砂丘で遮られていました。左も右も、当然?のごとくノーバイト。


広大な枝幸港(漁港は隣)に移動して霧雨の中、人真似でチカを釣りました。


微量の塩辛アミを撒くと、チカが寄るには寄るのですが、水面までは浮いて来ずに、水面下1m程の所で捕食する姿が見られました。誘わないと喰いが浅く、針掛りの悪さを感じました。30尾ほど釣って、霧雨の降る中でドレスにして冷蔵庫に。


2019年7月8日 (月)


北海道に入って8日目にして始めての晴天でした。国道から海岸を求めて原野を走りましたが、結果には結びつかず。スタックしかけて緊張しましたが、なんとか4WDのおかげで脱出。


イトウで有名な猿払川の河口でルアーを投げるも、ノーバイト。タックルを替えて強度を上げてはみたものの、アベレージサイズならともかく、万一大型のイトウがフックオンすると、場所と技術を考えると揚げられないどころか、事故の危険が頭をよぎりました。


お気に入りの場所に舞い戻り、終了時刻からの逆算で時間待ちをしている内に霧が出て来たので、16時半(日没約3時間前)に釣り開始。

最初はスプーン+タコベイトでしたが、スピナーに変えて、霧に巻かれた17時頃に待望のヒット。


揚げたらマルタウグイでした。ん、これかぁー、でリリース。


オホーツク海岸で雨鱒を釣った !!



次は小さいながらも待望のアメマスでした。いゃー、久しぶりだねー 。2年ぶりの対面でした。


立て続けに釣れた3尾目は、ちょっと手ごたえのあるやり取りになりました。20mほど先でフックオンした魚は横走りして、しばし愉しませてくれました。なんとかバレずにランディングした魚を計測すると37cmでしたから、私のレコードです。

その後にマルタウグイを1尾揚げたので、正味1時間ほどの間のトータルでは、アメマス3尾、マルタウグイ2尾の釣果でした。ルアーはすべてスピナーでしたが、フックが小さいのか、ミスバイトが多かったのが問題でした。(流れ藻もコツンと来るのでバイトとの判別は微妙ですが。)

まな板代わりの流木の上で魚をGG(エラワタ抜き)にして川水で洗い、車に常備の真水 で再度洗い、冷蔵庫にしまってホッと一息。道具を洗い終わって出発したのは、ちょうど暗くなる寸前の20時前でした。

21時まで営業の 猿払の道の駅隣接の風呂 に急行しましたが、受付は20時終了とのことで入りそびれてしまいました。


2019年7月9日 (火)



明るくなった3時半に起床し、前日の釣り場での第1投は4時半でした。霧は覚悟の上でしたが、風が当たり波が立つので撤退。ナライの風が避けられる隣の釣り場へ転進しました。



7時前後にマルタウグイとアメマスを1尾ずつ釣ったものの風が強くなり、キタキツネが邪魔で集中が途切れるので終了にしました。


後ろに控えているキタキツネは、私がしつこく追い払ってもある程度距離を置いて待機して離れません。近くに寄った時の狡猾そうな上目遣いを直してくれないと、好きにはなれそうにありません。

強まる予報の風と雨は軽バン車中泊の大敵なので、これを避けて内陸に入り、幌延町の静かな キャンプ場の駐車場 に避難しました。


2019年7月10日 (水)


普段は淡水の釣りをしない私には縁の無いニジマスが拝めないかと、山に分け入りました。けれども、林道のゲートと注意してくれた人から聞かされたヒグマの恐怖話が行く手を阻み、尻尾を巻いて退散しました。


猿払川上流の橋の上から下を覗きこむと、エゾイワナor ヤマメorオショロコマ の姿がありましたが、7/1から解禁されて鑑札無しの私は、見るだけでお終い。数十年前に道東の河川でオショロコマを釣り上げた渓流竿も携行していましたが、こういう場所でどうやって釣ったのか忘れました。


2019年7月11日 (木)


浜頓別の車泊地を出て、釣り場での第1投は7時過ぎ。


9時直前にやっと1尾のアメマスが108円ダイソースプーンで揚がりました。


ブランチ後の12時半に、メタルバイブに掛かったのはマルタウグイでした。トリプルフック2個以上のルアーは、食わせるのではなく引っ掛ける感が強いので、私にはいささか抵抗があります。


昼寝の後、隣の釣り場に移動してテクテク歩いた奥の方で15時半に釣ったのは小型のアメマス。いろいろ変えて投げますが、やはりスピナーが良いようです。


岬の先端付近の浅い海は昆布だらけで、ここでは誰も採取しないのだと聞きました。ふーん、もったいないですね。


196 駐車場所近くに戻っての追加はやはり小型のアメマスでした。


2019年7月12日 (金)

事実上の最終日となる朝は、今回最も期待のできる釣り場に入りました。



6時前の第1投から2時間ほどでアメマスの小型を2尾。


造林のための作業道のような道を通って山に上がり、たっぷりの昼食昼寝休憩を楽しみました。薄曇の天気で温度湿度絶好のうえに、花に囲まれた静かな丘の上は、天国に手が届きそうでした。


午後は隣の釣り場に移動して、アメマスは小型1尾のみで、キタキツネの襲撃を避けていて写真は撮れず。マルタウグイは中小4尾。


前日からスピナーのフックをいろいろと変えてみました。初期の小さなトリプルフック → 大き目のトリプルフック → 管付きチヌ4号1本 → 管付きチヌ4号2本 と変え、それぞれに魚は掛かりました。

私感では、シングルフック2本内向き合わせがです。この時期に多い流れ藻を少しでも回避でき、喰わせて口に掛ける釣りができるように思いました。

できることならトリプルフックを避けたい、少し前の 痛い思い出 もありますし。


2019年7月13日 (土)

17時小樽港発のフェリーで帰るので、16時には到着しなければならず、釣りはやっても朝の少々です。期待値の高い釣り場を目指すか、リサーチに充てるか。

悩みながらとある漁港の入口に差し掛かると、前日から何度か遭遇した札幌ナンバーのフライマンが吸い込まれていきます。

何となく親近感を覚えたのか、釣られて私も入ってみました。すると、なんと5時過ぎという早朝にもかかわらず、あちこちに釣り人が居ます。


聞いてみたら、前日にここ(対岸)でカラフトマスが今季初めて揚がったのだとか。アングラーのほとんどが餌釣りをする中、短時間の私はルアーを投げました。


2時間ほどあれこれ投げてみましたが、結局ノーバイト。でも、見ました、現物を。岸壁から1m、水深1m位の所を岸沿いにスーーーッと泳いでいったのが1回。もう1回は、私のイワシカラーのスプーンを追ってきたようですが、バイトは無く、反転して引き返して行きました。

合わせて2度、この目でシカと見ました。んー、帰る日にねー。まっ、別れの挨拶と、来年おいでというお誘いなんでしょう。はい、お約束します。きっと来ますよー。

そういえばあったなー、マダイに見送られたこと (2018.05.15)が。未だ再会を果たしていないけれど、大きくなったことだろう。彼の魚にも会いに行かねば。忙しいことです。


今回、心密かに狙っていたサクラマスやカラフトマスを手にすることはできませんでしたが、天候不順の中でもオホーツク海岸の釣りを堪能した幸せを感じつつ、小樽港を後にしました。



2019年オホーツク海鱒釣行の備忘録


見聞録


1. 時刻は19時頃だったでしょうか。30cm前後の魚数尾が、海への流れ込み部分では背が出るような浅い流れを、続けて身をくねらせながら遡上しました。サクラマスにしては遅いし、アメマスにしては早すぎるし・・。私の目にはアメマスと映りました。

2. サーフの波打ち際の2m程向こうを2尾、50cmくらいの魚が、あっという間に通り過ぎました。背がエメラルドグリーンに見えたので、????。遠くでジグを投げていたお兄さんが話しかけてきました。「見ましたー?ブリ」と。えっ、あれブリだったの!!。

愚痴録


1. 天候不順で記録的に日照時間が少なかったこと。寒いだけでなく、気が滅入りました。

2. 2年前の2017年にはオホーツク海沿岸のどこでも釣れたコマイ(カンカイ)が全く見えず、当てが外れたこと。ちなみに2018年も好漁だったそうです。

3. 釣り場ではキタキツネが不快になるほどの邪魔な存在だったこと。おそらく、心無い釣り人から魚を与えられて習慣づいてしまったのだろうと推測されますから、狐が悪いのではなく、生態系を乱したヒトの責任で、キタキツネを攻めることはできません。それにしても、少し離れたところにうずくまって眺めていて、魚を揚げると数メートルの至近距離にまで近寄って、魚を横取りするすきを狙うのです。気になって魚とのやり取りに専心できないのは、非常に不愉快です。追い払うために石を投げると、その石が餌かと追って、匂いを嗅いで確認するという、狎れきった姿には対処法が思いつきませんでした。上空からは猛禽類も隙を狙って急降下してきますので、これにも注意しなければなりません。

4. 早朝の国道を走っていたら、道を横断してきたエゾシカに危うく衝突しそうになりました。危ないじゃないですか!!キミ。でも、わき見運転はNGです。

5. 2年前の2017年と比べて釣り場の釣り人が増えました。車中泊の車も増加したうえに大型化しました。

気付きと次回への書置き


1. アメマスより食味で勝るカラフトマスが、私にも狙えそうなことが分かりました。7/12にオホーツクの漁港で揚がったとの情報を7/13現地で聞きました。それ以前にサーフで会った人からは「前年は7/19にここで7本揚げた。」とも聞きました。現地の人は赤色タコベイト1本針に紅染めイカ短冊を刺して、浮き下>0.7mでアタリ(飛ばし)浮きを投げ込むウキフカセのスタイルでした。聞いたところでは、カラフトマスのベイトはイカナゴやチカのようで、現地の早朝には小魚の群れが見られたとも聞きました。実際にそれらを捕食しているのだとしたら、釣り方には別の方法も考えられそうです。時期的には7月下旬に狙えるなら、夏の観光繁忙期をギリギリ避けられるので、私には好都合です。

2. オホーツク海に流れ込む小河川は、冬の積雪量が少ないと、波で積上げられる海岸の砂丘の高さ次第では、雪代が堰き止められて海に出られなくなり、魚の遡上を妨げることになります。元河口だった所まで来たマス類は遡上できずに、他の河川へ遡上するようです。河口で魚を待ち受けるには、川と海が流れでつながっている所を狙うべきのように思いました。実際に流れ込みの周辺には、何らかの魚が居ましたが、流入の無い場所では、ポイントが形成されていないように感じました。

3. サクラマス、シロサケ(アキアジ)が釣れる時期には、港内のポイント等では場所取りが熾烈で、ローカルルールもあるため、内地人が単独で入釣するのは困難のようです。


コメント