キジハタの味/富山県・射水市での釣果

2025.05.29 02:51 撮影
釣りたて直後の写真では、目視では見える点々の水玉模様ではなく、横縞模様が顕著です。岸壁から狙って釣ったアコウの33㎝は、まずまずの型です。釣り場で活〆にしたラウンドを冷蔵で持ち帰り翌日ヘッドレスにして寝かせ(低温熟成し)ました。

刺身 (釣獲4日後) 

身おろしの際の手の感覚では、未だ硬さが残るようでしたが、4日後なので平造りにしました。口にすると、まだコリコリ感の残る鮮度良好の反面、旨味は弱かったです。ただ、そもそも白身の繊細な旨味なので、期待し過ぎに応えてくれなかっただけとも言えます。クセや臭みなどという言葉には無縁で、噛み続けても湧き出る旨味が衰えず、嚥下するまで愉しませてくれました。んー、京料理の板前さんなら、どう扱ってどう出すのか。もっと持ち味を引き出すのだろうなー。

今度釣ったら、皮目の旨味をプラスする焼き霜造りにしてみよう。

アラ汁 (釣獲4日後) 

昆布が無かったので、味の素で代用し、安酒を加えました。脂のごく薄い純粋無垢の白身からどんな味が出るのか。汁を口に含むと、弱めながらも芳醇で清冽な旨味が感じられました。美味いです、やはり。頭をしゃぶり尽くし、カマやハラスの身肉を味わい、汁を飲み干すと、残ったものは、、満足。

酒蒸し (釣獲5日後) 

やっと熟したようで、前日までより旨味が増しました。ほっこり柔らかく、奥ゆかしい旨味が堪りません。んー、いつか西京漬けか粕漬けで食べてみたい。

キジハタの味/福井県・敦賀市での釣果

オリーブオイル焼き (釣獲5日後) 

敦賀新港の釣り揚げで即締め・放血して冷蔵し、翌日ヘッドレス処理して、また冷蔵庫で寝かせました。


鍋にニンニク漬けのオリーブオイルを30gほど敷き、そこに塩コショウした魚を置いて、蒸し焼きにしました。

ソースを付けて一口運んで口中に拡がった瞬間、これは大正解の調理だったことを得心しました。

アコウの優しい旨さをオイルで包んで高みに昇華させる、とでも形容しましょうか。

多少ギシギシ感はあるものの、短期熟成で旨味の上がった白身は、皮目の味とのコラボで、文句無し。

焦がしたニンニクが旨味の上にアーモンドのような香ばしさを載せて秀逸でした。

日本人なら、ここに数滴の醤油を垂らしたくなるところですが、グッと我慢。たまにはイタリア人の食味を体験するのも良いでしょう、十分に美味なのですから。

オイルやバターをソースとして使う習慣のない日本人でも、やはり旨いものは旨いと感じるのです。

残ったオイルはパンで拭き取って食べる場面ですが、この時はパン(カーボン)を遠慮したかったので、魚の旨味の加わったオイルは飲み干して終わりました。

ここでは、食後のコーヒーはアメリカンでは駄目。エスプレッソが合いますね。口に残るオリーブとニンニクを上手に退場させて、より満足度を高めるでしょう。

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