釣針とハリスのすっぽ抜け対策には"焼きコブ"


釣りで最も重要なポイントは魚に掛かる釣り針ですが、それにつながるハリスとの結節点が、同等に重要です。実釣では、針が伸ばされるよりも、ハリスやその結節点から切れることが多いですが、針とハリスの抜け(外れ)も少なくないでしょう。それを防ぐ対策が"焼きコブ"です。

市販のハリス付きの針は機械巻きで均質なためにトラブルは少ないのですが、素人の手巻きや市販の 針結び器 で結ぶと、個体差が生じてトラブルの元となりえます。

ナイロンやフロロの単糸2号程度までの細糸なら余りを長くすることで針抜け防止が可能ですが、4号位から上の号数の太目になると滑り易いうえに、長い余り糸は餌付けや魚の食い込みの邪魔になりかねません。

余り糸は短くしたいけれどもすっぽ抜けは怖い。そんな時には迷わず"焼きコブ"です。これにより、すっぽ抜けの危険は大きく回避できます。

焼くと言っても、ジリジリ焼くのではなく、実際は焦がさないように、熱で融かしてハリス余り糸の先端に玉を作ることを言います。

先日の実釣 でカサゴに根に潜られました。潜られたらこうするの基本通り、一旦糸をたるませて、魚が自分から動くまで待ち、動き始めると同時に鬼アワセで根から離す。この操作2度目に、ようやく根から離して抜き揚げました。

仕掛けの根ズレ具合を点検をすると、6号フロロ糸 にはまだ削られる余裕がありましたが、針の結び目が限界まで滑っていました。

針結びの結果

焼いてコブを作った

釣った後

焼きコブで止まっている

画像を比べれば分かる通り、焼きコブが無ければなおも滑って、すっぽ抜けした可能性があることが分かります。

常に小物しか釣れないのなら神経質になる必要もないのですが、数少ないチャンスは突然訪れ、その時になってあわてる、そして失敗。こうなりたくないなら、焼きコブ作りは、必須だと思います。

コブの作り方は簡単。ライターの火で、余り糸の先端を瞬間、加熱して溶かして玉を作るだけです。なお、フロロカーボン(PVDF)の融点は151~178℃なので、800℃にもなる直火を近づけすぎると焦げて脆くなるので注意が必要です。

針のすっぽ抜けなんて、釣り人の不名誉の最たるものなので、サボらず実行しましょう。

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