フックシャープナーを耐水サンドペーパーで自作


針先を研ぐことは、ルアーフィッシングの基本のはずです。いくら高価なルアーを使っていても、フックポイントが鈍っていては、フックオンしませんから。

餌を使った浮き釣りのように、針が海中を漂っているだけなら、針先はあまり傷みません。けれども底を取るルアーフックは、キャストごとに、場合によってはジャークごとにボトムに当たります。

特にトリプルフックの場合には、必ず最低1つのフックポイントが底に当たりますから、針先の摩耗が激しいのは当然です。

触れただけで絡みつくように刺さる針先、というのがベストであることは誰でも知っていることですが、これを常に維持するのは容易ではありません。

釣果を得るためのひと手間(研ぎ)は惜しまない、という前提で簡単に使えてコンパクトで安価なフックシャープナーを自作します。

市販品 はいくつか使ってきましたが、気に入る物がありませんでした。最近になって、耐水サンドペーパー を使ってみて、意外にもこれがベストかと思いました。

ただし、ペーパー状ですからそのまま持ち歩くわけにはいかないので、携帯可能な形にしなければなりません。

< 材 料 >


耐水サンドペーパー #800
両面テープ はがしやすいタイプ
ベース板 固い素材の板 15mm×95mmくらい

ベース板はアルミやステンレスの板が向いていますが、硬質プラスチックの板でも可。たまたまアルミフラットバー15mm×2mmの切れ端があったので、今回はこれを使用しました。

< 作り方 >


説明不要の簡単さです。ベースの板材に両面テープを貼って、その上にカットした耐水サンドペーパーを貼り付けます。

今回は遊び心で、ナイフのように削ってみましたが、あまり意味はありません。端にあけた1.5mm径と2.0mm径の穴は針先の曲がり修正用です。

上記のような専用の物を作らなくても、硬質材料のルアーケース等に貼り付けておく、という使い方でも良いでしょう。

フックシャープナー使用の感想

今までに使ったフックシャープナー

名のあるメーカー品は ダブルダイヤモンドシャープナー だけです。わりに評判の良い物で、買うならこれかと思いますが、長さ不足のための、研ぎあげるのに少々時間がかかります。

はダイソーの110円です。幅が狭いのと粗目なので、値段なりですが、ホールド感に優れるので、家で研ぐのであれば使えます。

はどこかの釣具店で買ったのだと思いますが、素材が薄くてしなるので力が入らずにダメです。が、たまに使います。


は今回作った物で、他がダイヤモンドで固いのとは使用感が全く異なります。2点(本)研ぎで横にスーッと滑らすだけで、ダイヤモンド砥石のようなゴリ感無しで、スムースに研げます。


針の内側を研ぐことも可能ですが、トレブルフック研ぎの基本は2点研ぎです。

すぐ使う場合は別にして、研ぎ終わったら、仕上げに研いだ部分を油性のフェルトペンで塗装しておきます。これで錆対策も完了です。

今回は表裏一体で#800を貼りましたが、粗さを変えて、#600を荒砥にして#1000を仕上げ砥にしても良いでしょう。

耐水サンドペーパーの紙の原形のままで研ぐと、フックアイをこすってしまうので、やはり使い易い形にして使う方が良いと思います。

耐水サンドペーパーの泣き所は耐久性に欠けることです。そのために貼り替え易い両面テープを使います。

私は、いわゆる砥石に似たこの耐水サンドペーパーの研ぎ味が気に入っています。コストも低いです。ベースの板を除くと両面1個が15円でできます。

耐水サンドペーパー未経験のアングラーは、一度は経験する価値があると思います。フックを使い捨てにしていた方は、まずは研ぐことを覚えられることをお勧めします。釣りは 針先が命 です。


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