ウツボが釣れてしまったら 💀


ショアでウツボの釣れる釣り場は限られますが、磯や岩礁帯に近い岸壁や堤防の足元に入っている捨て石の中やテトラの中に潜んでいることがあるので、予期せず釣れてしまうことがあります。

釣ろうとして釣ったのなら、心構えや道具の準備もできているはずですから、事故にはならないはずです。怖いのは、偶然釣れてしまってパニックになった時です。

ウツボは危険な魚ですから、何よりも安全第一です。

まず大事なことは、生きている間は安易にウツボに触れないことです。鋭い歯を口吻と喉の2段階に備えているので、嚙まれたら救急車のお世話になりかねません。

針掛かりした段階で、持ち帰らないと決めたなら、ハリスを切ってリリースします。魚に残るハリスが短くなるように切断したいところですが、魚の口には絶対触れないことが最優先です。

食べるために持ち帰ることを決意したなら、針を外すのは後回しにして、躊躇せずに頭を叩いて撲殺します。かわいそうなどと情緒的になっていると、自分が可哀そうな目に遭いかねない場面です。

ウツボは脳震盪を起こしてグッタリしているだけだと、再び暴れだすこともあるので、心を鬼にして、頭が潰れるくらいのダメージを与えて死んでもらいます。

次いで、プライヤーなどの道具で釣針を外し、鰓孔からナイフを入れて鰓を切って海水バケツに入れて失血させます。普通の魚なら、次に ヘッドレス にするところですが、釣り場で行うのは困難なので、ラウンド のまま冷やして持ち帰ります。

ウツボを持ち帰るか否かの判断基準

ウツボは、子供や高齢者に安心して食べてもらえるような調理をするためには、技術が必要です。硬い小骨が多く、それを除去しないで食べると、のどに刺さる危険性のある魚です。

ウツボを調理するには条件があります

ナイフの一例 使い込んで刃幅の狭くなった 骨スキ

1. 釣魚を食べることに執念をもっていること。
2. 普通の魚を身おろしする技術があること。
3. 良く切れる包丁があること。
4. 長い魚を処理する場所があること。
5. 翌日までに処理する時間があること。

なんとなく持ち帰っても、手に負えずに捨てることになりそうなら、潔くリリースすべきです。食の趣味的要素の強い魚、と言うのが妥当のように思います。

ウツボを持ち帰った後の処理方法


作業手順はネット上の他の情報を探していただくとして、ここには留意点を記します。

・口吻の鋭い歯には、くれぐれも注意が必要です。
・皮が厚くて弾力性もあるために、切りにくいです。
・死後硬直が弱く、身が柔らかいので、身おろしがしにくいです。
・背骨から独立した小骨が、背側は全体に、腹側は肛門以後にあり、これを取り去るのが最も難しい作業です。

えらく難渋する作業のように書きましたが、、、事実です。でも、釣り人なら、少なくとも一度は食べてみる価値のある魚だと思います。たとえ「素人には無理」と言われても。

私的には、ウツボは狙う価値のある魚と位置付けています。食べてみれば分かります。スーパーで買う人間用餌魚より、十分に良い食味です。

参考 ウツボの味/沼津市・戸田でタモすくい
参考 西伊豆・戸田湾でウツボをすくう

ウツボの処理方法(さばき方)についての個人的思いつき

皮と身を一体で処理しようとすると大変やりにくいので、先に頭の後ろから皮を剥いだ後に身おろしする方がやり易いのではないかと思います。

皮が厚いので、剥いだ皮のボリュームはかなりの量になりますが、そもそも白身の身質とはまるで違うものなので、鶏皮のような別の料理法に向けるのも合理的かと思います。


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