車中泊する際の公共駐車場でのマナー

富山県・海老江海浜公園駐車場

移動と居住を1台の車で実現できる車中泊は、自由度が高く魅力的ですが、居住環境としては住宅より劣るので、少しでも快適に気持ち良く過ごしたいものです。

そのためには、環境や雰囲気が大事です。そして、それを作るのも一人一人の利用者の行動です。

公共の場所を無料で使用する場合には、お互いにマナーを守ることで、トラブルなど起こさないように、気遣いましょう。

そのマナーの一例として (一社)日本RV協会 が提唱するマナーを以下に転載するとともに、私の個人的な考えも付け加えます。

公共駐車場でのマナー厳守10ヵ条

1. 長期滞在を行わない

道の駅や高速道路のSA・PАなどは宿泊施設ではないので、そこにおける休息は、必要最小限の仮眠にとどめ、連泊・長期滞在を行なわないようにしましょう。また、キャンピングトレーラーを公共の駐車場に放置して、むやみにヘッドのみで遠出をするようなことは避けましょう。

2. キャンプ行為は行わない

道の駅やSA・PAなどでは、たとえ短時間の休息であっても、オーニングを広げたり、椅子・テーブル・バーナーなどを車外に持ち出して、キャンプ場のように利用することはやめましょう。また、周囲に配慮し特に早朝・夜間の大きな話し声や生活音に注意しましょう。

3. 許可なく公共の電源を使用しない

許可なく公共の電源にキャンピングカーを接続し、その電源を利用することはやめましょう。

4. ゴミの不当投棄はしない

旅行中や移動中に発生した生活ゴミは、ゴミ箱があっても投棄することはやめましょう。また食器などは使い捨てのモノは避け、基本的にゴミは持ち帰ることを心がけましょう。

5. トイレ処理は控える

公共駐車場では、カセットトイレやポータブルトイレの処理は控えましょう。

6. グレータンクの排水は行わない

生活排水用のグレータンクの処理も、その場で垂れ流したり、側溝に流したりしないように心がけましょう。また、施設に許可なく給水することはやめましょう。

7. 発電機の使用には注意を払う

公共駐車場における発電機の使用は、時と場合を充分に考慮し、他の利用客が休息している時や近所に民家があるような場所では、使用しないようにしましょう。

8. オフ会の待ち合わせは慎重に

オフ会やクラブミーティングで公共駐車場に集合する場合は、他の利用客から駐車場を占拠して騒いでいると誤解されないように振る舞いましょう。

9. 車椅子マークの所に駐車しない

道の駅や高速道路のSА・PАにある車椅子マークの駐車スペースには、健常者のみが乗車している場合は駐車しないようにしましょう。

10. 無駄なアイドリングをしない

無駄なアイドリングによる排気ガスの流出や騒音は、大気汚染や地球温暖化にも悪影響をもたらすので、エンジンストップを心がけECOドライブを行いましょう。

青森県・道の駅 わきのさわ 駐車場

以上の10ヵ条は、どれもが当たり前のことです。キャンプ場ではないのですから。でも車上生活は不便なこともあるので、ついやってしまいそうです。

もし周りから指摘を受けた場合には、素直に謝ってストップすることで、大ごとにはならないでしょう。

また、一人ではやらない、できないことも、集団になるとやりがちなので、群れた時はアブナイという自覚も必要かと思います。

上の10項目には無いことですが、付け加えるなら、個人的には以下の3項目も気遣うべきかと思います。

北海道・稚内森林公園キャンプ場 駐車場

11. 駐車スペースに収まらない車は駐車しない

車長が5mを超える車は、大型車スペースに停めるなどして、はみだしを避けて、事故を防ぎましょう。

12. トイレ近く等の頻繁に出入りのある場所で車中泊しない

仮眠などで長時間留めるなら、トイレ停車の他車のために空けておきましょう。

13. 車内での音楽やテレビなどの音を車外に漏らさない

自分が好まない音楽や音声は、他者にとっては騒音ですから、車内の音は車外に出さないようにしましょう。

14. 調理や飲食は車内か1台分の駐車スペース内で行う

調理も飲食も、できれば車内が望ましいですが、軽自動車などでは無理なこともあります。その場合でも、駐車スペース内で行いましょう。

福井県・みなとオアシス敦賀_駐車場

 車中泊車両とその利用者は、立場が変われば、目障り耳障りな場合もあります。そもそも、駐車スペースを借りているという謙虚な気持ちで過ごすなら、トラブルは起きないはずです。

釣り人の車中泊は特に注意が必要

静岡県・戸田漁港

求める釣果によっては、釣り人は普通の人が休んでいる時間帯に活動することがあります。しかも、平常心を欠いている場合もあります。

住居が近くにある公共の駐車場や公有地での仮眠や車中泊には、特に注意が必要です。

・車のドアの開閉音
・同行者などとの会話
・ヘッドライトの照射

これらは周囲の平穏な環境を害する可能性があるので、近隣居住者に気づかれない程度に、可能な限り抑えることが必要です。

これらへの気遣いを怠ると、地元の人には「釣り人は非常識で迷惑」と感じられ、"駐車禁止"や"釣り禁止"となって、釣り場から締め出されることになります

実は、この記事を書いた動機は、最後のことです。自分が種を蒔けば出入り禁止になっても仕方ありません。だから、お互いに気を遣いましょう。

同好の士の賛意と実行を望みます。

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