カタボシイワシの味/和歌山県・新宮市での釣果


和歌山県の新宮港でマアジ、マルアジに混じって釣れた魚で、初見のために持ちかえって調べたところ、旧い図鑑2冊には収録されていませんでした。ネット上で調べてたどり着いたのがこのカタボシイワシです。

地球温暖化によって、南から上ってきたとのことで、私が見ない、知らない内に既に相模湾を過ぎて、北に向かって分布域を拡げているのだそうです。

ニシン科の魚に共通する腹部稜鱗と血合骨上側に在るたくさんの小骨が、利用し難さになっています。

2023.12.02 (釣獲3日後)

酒蒸し (釣獲当日冷蔵3日後解体調理)


小骨を抜くのが至難なため、おろした身側から骨切りし、初めて食べる際のセオリーで酒蒸しにしました。

臭いは無く、骨切りしたせいもあって柔らかなホクホク系の食感が良いです。ニシンの仲間のわりに脂が無くあっさりだったのは20㎝ほどの小さな魚体のせいか、はたまた季節のせいか分かりませんが、癖の弱い美味でした。

近年はマイワシが豊富にあるので、これが大量に漁獲されても、おそらくはフィッシュミールにされるのでしょう。でもヒトが食べられる味なので、機械加工で骨を処理すればイケルでしょう。

魚が生息域を変えて生き残るのですから、ヒトも獲れる魚の資源管理と有効利用を考えないと生き残れなくなるのでは、と心配します。

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