西伊豆・戸田湾でアオリイカが釣れた

ランディング直後のアオリイカ


今年3回目の西伊豆・戸田漁港への釣行です。
メインターゲットはアオリイカですが、魚狙いの泳がせ釣りも勿論やりました。



2019年5月7日 火曜日


10連休と騒がれたGWが終った翌日、待ちかねての出発。

かなり物価の高い戸田に居座る予定なので、途中の沼津市内で食料仕入れと氷の調達をして、現地には夕方早めに着きました。

けれども雲行きが怪しく、風もなかなか落ちてこず、とりあえずは釣り場の開拓に回りました。


陸上は問題なさそうな場所でも、海をのぞくと係船ロープだらけで、竿を出すのはためらわれます。特に夜釣りではね。 取りこめない魚は掛ける意味が無いですから。


ここは個人の土地で、私の知り合いなので使わせていただけるのですが・・。土地の幅が狭いだけに、前の海の幅も狭くてやりにくそうです。

やはり戸田湾は一見広そうで、実際には使える場所がかなり限られます。

そんなことを考えている内に、ポツポツと雨が落ちて来ました。今日は止す、と決めて温泉へ直行で、早々のベッドインです。


2019年5月8日 水曜日



前夜に天気を理由にサボったら、朝も起きられずに重役出勤となり、高齢先輩の横で朝食を始める体たらく。

その先輩には前回もお会いして、同じ台詞を聞きました。「ついさっき、まぁまぁのを1杯揚げた」と。それにしては前回も今日も、周りに墨跡が無いんです。上手な人は全く墨跡を残さないで取り込むんでしょうか・・。


少し移動して、泳がせ釣り用の活き餌を確保します。先月には全く姿を見なかった小サバがたくさん居ますから、わけなく釣れます。




この季節は日差しが強くなっているので、昼間も居続けると、夜まで体力がもちません。岸壁から活かしバケツを垂らして置いて、自分は早々に中抜け休憩です。


道の駅"くるら戸田"で、少量の眠り薬付きブランチのあとはお昼寝です。

天気が良いので鉄板の箱の中は、あっという間に30℃を超えて、せっかくの眠りから起こされてしまいました。

下がアスファルトでは暑くて堪りません。時間がたっぷりあるので、近くへ車でお散歩。


戸田の釣り場ではSクラスの釣り場の鳥居前突堤です。今も絵になるロケーションですが、釣り場としては、もうSではないそうです。砂がたまってしまい、藻の生育が悪いのでアオリイカが寄らなくなったのだとか。

そもそも定員2名の釣り場ですから、私はここで釣りをしようとは思いません。いつも誰かが居て入れませんし。


御浜岬の先端から富士山を見ながらの釣りも、人気があります。以前は上段の遊歩道から浜に降りる石積みがあって降りやすかったのですが、台風で壊されたようで、今はゴロタの浜を歩く距離が長くなっています。



陽が傾いてきて、そろそろ始めますか。小サバを活き餌にして自作の アオリイカのはねあげ(てこ)式仕掛け を入れたのが4時半頃でした。まずは竿下の垂らしで始めます。

同時に、1本針のエレベーター仕掛けでも、小サバを送り込んでおきます。あわよくば、ごく稀に、嘘のような幸運が舞い込んで、マダイやヒラメが掛からないとも限らないのが、ここ戸田湾ですから。

もっとも、ここしばらくはマダイやヒラメの型物が揚がった話は、途絶えているようですが。


岸壁に横付けで釣りができるのはとてもありがたく、釣りをしながら、左の車内では夕食の仕度で火を使っています。


竿下に垂らした仕掛けの小サバは無傷ですが、弱りが早いので投入数回に1度は交換します。この仕掛けは自作ですが、抱かないですねー、イカが。如何ですか、この仕掛けじゃダメですかー。


そろそろ電気浮きが見えるようになってきた18時頃、浮き流しでアオリイカの仕掛けを投入しました。活き餌は、目の前で釣っておいたネンブツダイです。


初めて活き餌がかじられたのは20時40分でした。でも、この喰われ方はイカかー?。弱ったところをフグにかじられたように見えます。

この場所は定員1名の場所なので、水中ライト も点けてみましたが、五感で感じられる限りではプラスを感じることなく、1時間ほどで消灯しました。

ちょっぴり心残りながら、風呂が終ってしまうので、ここで時間切れゲームセットです。でも、ここに舞い戻ります。今夜はこの岸壁で寝るのです。そして明日の早朝には必ずや。



2019年5月9日 木曜日




目覚めて時計を見たら2:20。ちょっと早すぎでウダウダ。釣り開始が3時ちょうどでした。車を動かすことなく釣りが始められるのは、天国のようです。


昨夜に続き、アオリイカ跳ね上げ式仕掛けに小サバの活かし餌を竿下へ垂らし、同様の仕掛けにネンブツダイを掛けて浮きで流します。右上方の白点が電気浮き。


気合十分で臨んだ未明から朝マヅメにも、非情の時が過ぎて行っただけでした。ちょっとでなく、かなりのガッカリです。

後から聞いた話では、前夜からオールナイトで頑張った1名は、貸切の漁協前岸壁で広範な3箇所に竿を出し、あえなく撃沈したそうです。これは悲劇としか言いようがありません。お疲れ様でした。


エレベーター仕掛けの泳がせ仕掛けで小サバを送り込みましたが、反応は皆無。かけあがりで2度、モルタル錘をロストしたのは反応とは言いません。


タカベの群れが回ってきたので、少し遊んでお土産を作って車載冷蔵庫にしまいます。活かしておいた魚を一気にサバ折で絶命させて、しばらく血抜きをしてからヘッドレスにして持ち帰ると、実に良い鮮度が維持できます。


へぇー、漁港内にまで海上保安庁の巡視船はパトロールに来るんですね。結構丁寧に見て回っていましたが、何事もなく去りました。

私は、自炊のビールもどき付き昼食の後はお昼寝して・・・。その間も竿先には鈴をつけておいたので、緊急事態発生を知らせてくれるはずだったのですが、緊急通報はありませんでした。ああ無情。


夕刻からは再度気合を入れなおして、アオリイカにアプローチしました。が、、、。
この夜も、風呂に行って戻ってここにお泊り。


2019年5月10日 金曜日


深夜というか未明というかはともかくとして、午前3時から働いたら深夜割り増し賃金が支給されるはずですが、どうやらここはブラック釣り場のようです、昨夜までは。

今朝と今夜で終わりにしようと決めたので、残すところ数時間です。


3時半から釣りを開始。前日同様に、アオリイカ跳ね上げ式仕掛けに小サバの活かし餌を竿下へ垂らし、同様の仕掛けにネンブツダイを掛けて浮きで流します。

もう3日目なんですから、そろそろ何か起きてもらいたいですね。未明の静かな海を前に、祈る対象が居ないので念じます。


竿下で泳いでいた小サバの動きが竿先から消えたので、そーっと上げてみたらかじられていました。何でしょうね。やはりフグかな。頭の後ろをガブッとやるのならアオリイカでしょうが、このかじり方はねぇー。


すっかり明けた、というより昼を感じるようになった8時に竿をたたんで撤収です。駄目、ここは。夜朝夜朝と2日間やって、反応無しではキレます。海から離れて仕切り直しです。



かんかん照りでは暑くてたまらないので、県道18号線を東に走り " 戸田饗の里公園 " へ。晴れが続いてサブバッテリーには余裕があるので、木陰に入って読書と昼寝です。



たっぷり休んで再度の海へ。気分を変えて後半戦は戸田漁協前の岸壁に釣り座を構えました。夕方からの再戦に備えて、活き餌用の小魚釣りです。選ぶ余地無しに小サバの群れです。


明日の朝は土曜日なので、今夜限りの必要数だけで十分です。ただし弱りが早いので、収容力一杯の30尾も釣ったでしょうか。

いくらでも釣れてしまうので、止めて辺りを見回すと、右の遠くで竿が曲がっていました。でも動きがありません。地球でも釣ったか。ん、腰で溜めています。もしや魚か。


そばに寄った時には、タモが降りたところでした。なお、しばらく綱引きをして慎重なやり取りが続きます。1度目の墨を吐き、また潜ります。


2度3度と墨を吐きながらの抵抗を交わして、タモ網にすくわれたのは14:55でした。


無事に揚げられたアオリイカは、見たところ1kgに少し足りない位の型で、まずまずでした。おめでとう。 って言われたの、それとも言ったの。

よおーし、自分も釣るぞー。


アオリイカ跳ね上げ式仕掛けに小サバの活かし餌を竿下へ垂らし、同様の仕掛けと餌を浮きで流します。投げると外れ(切れ)易い小サバも何度かの失敗の後、コツを掴んだら外れにくくなりました。ピンポイントですが、鼻の奥のど真ん中を深めに刺すと良いようです。


日没直前の穏やかな海はきれいです。静かな喜びに浸っていた18:40、左の2人組の自分寄りにアタリがありました。喰い上げて浮きが寝たまま沖へ向かったようです。さて、どうする。

沖に走られた後、少し間をおいてから聞き合わせを入れたようですが、スポッ。そのままにしていると、再び抱いたようです。またやりとりしています。そしてまたスポッって、ちょっと学習が足りないんじゃないですかね。イカじゃなくてさぁ。

回収された購入マアジは首根っこがかじられていたようです。瞬間見えた仕掛けは、泳がせたアジの下に掛け針1個をハリスでぶら下げた、ごくトラッドでオーソドックスなものでした。

足元まで寄せてからなら針掛りもし易いでしょうが、遠くでの針掛りは難しいんでしょうね、あの仕掛けは。もったいないですねぇー、この時期のアオリイカは普通に1kgはあるのですから。

それから30分も経ってすっかり暗くなった頃、今度は2人組の遠い方の浮きが沈みました。しばらく浮いてきません。なおも浮いてきません。でもかなり遠い位置です。さてどうする。

どんな竿捌きをしたのか、真っ暗で見えなかったのですが、未だアオリイカを揚げたことがないとは言っていました。多分、引っ張りっこしている内に離されてしまったのでしょう。この購入アジもかじられていたそうです。

2人とも同じ仕掛けで、遠い位置だったのですから、もう少ししっかり食わせないと駄目、なんて言われたくはないでしょうね。私も素人なんですから。

私も以前にはあの仕掛けを使っていましたが、掛かりが悪いことは少ないながら経験していたので、今回は ハネアゲ式 に変えてみたのです。

なんて、いくら能書き並べてみても、私には肝心のアタリがありません。これは問題です。

そうだ、秘密兵器。竿下に垂らした仕掛けの活き餌から50cm程上に、中国からお取り寄せで1個10円ほどの、ケミカルライトをつけてみました。直接の効果は何も得られませんでしたが、活き餌の小サバがあんなにも動き回っているのかと驚きました。

索餌に寄ったフィッシュイーターがあれば、めまぐるしく動き回る活き餌が目に留まらないことはありえない、そう感じました。

左隣の2人にはその後はアタリも無く、おしまい。私は完敗で、ともに20:30に終了。

んー、まったくアタらん、ぜんぜん釣れん、これが結果かー。あんまりだなー。
21時受付終了の"壱の湯"の仕舞い湯に浸かった後は、道の駅で就寝。


2019年5月11日 土曜日


釣りをする気のない週末の土曜日。今日は帰るだけ。それでも釣り場ウォッチくらいはするのが、釣り人の性でしょう。

やはり天気晴朗で穏やかな土曜日。釣り場に釣り人が居ないはずはありません。あちらもこちらも、釣り座は埋まっています。足元の小釣りくらいなら割り込めますが、投げるのは難しいでしょう。

今晩のつまみに小サバの唐揚げても食べるかー。その釣り座は・・・。見回すと、今回度々お世話になった定員1名の場所が空いていました。


さっそく陣取って始められたのはいいのですが、向こうでコマセを大勢が打つので、こちらには小サバが寄らず、金魚(ネンブツダイ)にベラにスズメダイばかり。タカベも寄るものの喰い渋りです。

とりあえず釣ったネンブツダイを活き餌にしてエレベーターで送っておきます。もう、ほとんど何の期待もありませんが、まちがってエソやエイでも掛かれば、話の種くらいにはなるでしょう。それすらも当たらないのが当然の、宝クジね。

そうだ、スズメダイの数釣りをやってみよう。前回ためしに食べたら旨かったんです。小サバよりこっちだ。ということで真剣勝負をどれくらいやったのか。


多分正味2時間くらいで48尾を釣り、活かしバケツでキープしたものを、最後に一気に断頭して洗い車載冷蔵庫にしまいました。昨日までに入居済みの14尾のタカベのヘッドレスと??尾の小サバのラウンドと同居しましたが、40Lの冷蔵庫が宝の持ち腐れです。

てなことで、今回の釣行はオワリ。相変わらずの小物釣り師だなぁー。いつになったら大物釣り師に進化できるんだろうか。一生無理かなー。


西伊豆・戸田での泳がせ釣りの総括


結果はゼロ。時間の空費。これでは趣味だろう。えっ、はい。そう言われても仕方ありません。

1. エレベーター仕掛けの泳がせ釣りでなぜ釣れなかったか

魚と遭遇しなかった、と言っていいでしょう。大魚の前を小サバやネンブツダイがふらふらと泳いで見せれば、喰わないはずはないと、断言してもいいでしょう。場所の選定を誤った可能性はあります。

2. 活き餌仕様のハネアゲ(テコ)式仕掛けでアオリイカが釣れなかったのはなぜか

戸田湾全体にアオリイカが低調だったのは事実です。しかし真昼間に揚げた例がありましたし、アタリはすぐ近くでありました。何がいけなかったのか。

活き餌 = 私の活き餌は、現地調達した10cm程度の小サバとネンブツダイ。それに18cmクラスのタカベでした。見た限りでは他の釣り人はすべて15cm位の購入アジを使っていましたから、この違いは大きいと認めざるを得ないでしょう。この時期のアオリイカは1~3kg級ですから、私としては、少しでも大きい自給餌(小魚)の調達を心がけるべきでしょう。

仕掛け = 1個の掛け針をぶら下げるのと比べると、ハネアゲ式はどうしても大掛かりになるので、時々は絡むトラブルがありました。けれども、実用にならないというほどではなく、特に竿下の垂らしでは投入時に丁寧に扱えばトラブル無しでした。ステルス性能にも問題はないように見えます。基本が市販品の模倣ですから、駄目な理由が見つかりません。あえて言えば、ハネアゲ時の重さ軽減のために付けた浮力体が水の抵抗を招いていないか。浮力体の得失の解がプラスかマイナスか。私には計算不能ですが、考えるべき課題です。

釣り場 = 戸田湾が釣れない釣り場とは思いませんが、実際に墨跡は多くはありません。やはり場荒れしていない可能性の高い奥地を、不便でも目指すべきでしょうか。

時期 = ベテラン釣師から「昔は7月が最盛期だったんだが、海水温が上がったせいか、最近は6月が盛期のようだ。」と聞きました。たしかに産卵期という意味では、未だ少し早いのでしょう。次回は6月早々くらいに狙ってみましょうか。


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