釣り用木球浮きの作り方(穴あけ方法)
釣りのウキには、目的に応じて形や素材の違うものが数多くありますが、今回は直径30mmの広葉樹材の既製の木球を使った浮きを作ります。
発泡プラスチック素材の物と違って木製ですから比重が大きいので、"見る浮き"というよりは"飛ばしウキ"の性格を持つものになります。
この玉浮きの直接の利用目的は、泳がせ釣りの活き餌投入ショック緩和方法 に使うためですが、汎用性があります。
素材が広葉樹材というのは、木目、色、匂い、重さなどを五感で推定しただけで、樹種の特定まではできません。
ただ、気になるので比重は知っておきたいと思い、計測して計算してみました。
重さ=13.8g (10個の平均値)
体積=14.1cm³ (4/3π1.5*1.5*1.5)
比重=0.98 (14.1/13.8)
かなり重い木材です。中国の樹種のようですから、中国黄楊(ツゲ)でしょうか。
以前にダイソーで見かけて、ストックしておいた物です。最近は近所のダイソーでは、見かけません。どう考えても安すぎでしたから。
< 作り方 >
この木球浮きの作り方のポイントは、ただ一つです。球の中心をまっすぐ貫通させる穴あけ、です。木球の中心に穴をあける方法
主な道具はドリルドライバー(ドリルビット=2~3mm径)のみです。1. 球の天地の中心に印をつけます。
2. その2点に千枚通しなどで凹をつけます。
3. ドリルドライバーで2点から中心に向かって5mmほどの穴を掘ります(手持ちで90度ずつ回転しながら少しずつ中心に向かって掘り進めます)。
4. 持ち方を5点保持に変え、握りを緩めて、ドリルの回転に伴って少しずつ滑りながら遅れて回転するように、掘り進めます。
中心を外れていると、フリーで回転させたときにブレるので分かります。
5. およそ半分掘り進んだら、反対側から同様に掘り進めます。
6. 中心付近で穴が貫通するので、わずかな曲がりを両側から修正するように掘ります。
これで、卓上ボール盤 のような専用道具無しで簡単に、ほぼ正確な中心に穴があけられます。
3.4.では、ワーク(加工対象物)を指先で保持してドリルビットを回転させるので、安全のために軍手を使用していますが、実際には素手のほうが握り加減が調整しやすいです。さほどの危険はありませんが、自己責任で。
塗装について
・木球ですから無塗装のままでは吸水して、割れやカビが発生しかねません。また視認性の点からも、塗装は必要です。・穴の中からの吸水を防ぐためには、中も塗装が必要です。
・蛍光塗料を塗装する場合は、白色で下塗りをしないと、蛍光性能が発揮されません。
上下反転して半分ずつ2度塗りを終わったところ。台座は塩ビ管の異形継手です。
吹付はこんな風に、棒(竹ひご)に差し込んでワークを回転させながら吹き付けるとムラになりにくいです。
仕上げにクリアー塗装すれば強度は上がりますが、補修することを考えると保護塗膜は無いほうがやり易いです。
主材料は10円ほどの木球ですが、必要十分な浮きの完成です。今回の穴径は2.0mmと2.5mmの2種類です。赤は日中用で、マズメ用には黄色が見やすいです。
左=海水 淡水=右 |
水に浮かべてみると、こんな感じです。海水・淡水の違いは・・いくらか海水での方が水面上に出ていると見えますか?。
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