安価なデジタル温度計の校正方法
安価な デジタル温度計 (中国直送品)で、なるべく真正に近い精密な計測結果を得るための方法です。家庭にある氷と水で、誰にでも手軽にできます。小数点以下の表示値に信頼性を与える、価値ある一手間です。
今回使った温度計は2個セットで購入しましたが、届いた時点でそれぞれが異なる(0.5℃前後)温度を表示していました。そもそも安価品ですから、玩具レベルの物と思うのが自然です。
仕様
温度範囲:-50〜110 ℃
温度表示分解能:0.1 ℃
温度測定精度:±1 ℃
デジタル表示は0.1℃きざみなのに、測定精度が±1℃という温度計は、結局は小数点以下の数字に意味がない、と考えるのでしょうか。
そんなことはないでしょう。表示値と真正値との誤差が分かれば、その差分を修正すればコンマ以下の数字も生きるはずです。
という訳で、実際に0℃の物(氷水)の温度を測ってみます。断熱性能のあるマグカップを冷凍庫で冷やしてから、氷を一杯に詰めた中にセンサー内蔵のプローブを中心付近に埋め込みます。そして冷水を注いで満たします。
すると、徐々に表示温度が下がっていき、あるところで止まります。はい、これが氷水=0℃を測った結果の表示です。
左の温度計は+0.5℃、右は0.0℃を示しています。右は正しく計測して表示し、左は0.5℃高く表示しているので、右は測定値を補正する必要が無く、左は0.5℃引いた値に補正すれば良いことになります。
なおこの方法は、160℃の測定範囲全てに適用できる方法ではないと考えるのが妥当です。今回は冷凍冷蔵庫の0℃前後の測定に使用する目的だったので、氷水=0℃を指標としました。高温域で使うなら、沸騰水=100℃を指標とすることも可能です。
そもそもが安価な物ですから信頼性に欠けるのは仕方のないことですが、そんな物でも上手に使えば、物の価値が上がることになります。
電気音痴からの参考情報
この温度計を車載冷凍冷蔵庫に取り付ける際に、コードの長さが不足して継ぎ足しました。そのとき、+-の極性がないこと分かりました。表示にも変化が無かったです。
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