時鮭の味/北海道の魚
シロサケの季節外れの沖獲りの物をトキサケ、トキシラズ、などと称します。漁獲量が秋に接岸するアキアジとは比較にならないほど少ないので、美味ですが高価です。
秋に定置網に入る産卵直前のシロサケは、卵や精巣に栄養が取られて、身肉の味は落ちますから、本来うまい物ではありません。脂が無いので脂焼けしないことから塩干に適していて、新巻として利用されるのです。塩を効かせると、どんな魚でも旨味が強調されて美味に感じますから、これはこれで旨いです。
でも、生殖に栄養が取られていない春から夏のトキシラズが、シロサケ本来の味とも言えます。身色も紅味が強く、他の鮭鱒類に負けない美しさです。アスタキサンチンの含量も多いので、栄養的にも良いはずです。
間違いなく、こちらが買いです。旨いだけでなく、EPA、DHA、コラーゲン等々、栄養の宝庫ですから。
それにしても、アラが正価=500円ですか。さすがトキサケ様です。一瞬逡巡したのは、調理できるか?です。
自作の キャンピングカー にはシンク(流し)が無いので、調理に手間が掛かるのです。週末で釣りはお休みするので、買いました。
冷蔵庫 に持参した調理済み食品も底をつきつつあったり、皮膚科の医者からも、EPAを摂るように言われていたこともあって、です。
アラですから、調理方法は一択の汁ものです。煮付けても同じですが。味を塩にするか味噌にするかの選択のみです。
旅に出てから、毎日の味噌汁習慣が途絶えているので、ここは味噌で。スーパーで同時に買ったネギとシイタケをお供にします。
一口目、かぶりついた頭のどこだったか。皮と身肉と軟骨とが口の中で合同演奏会を開演です。
ひゃー--、うまい !!
過ぎるほどにウマイ !!
味の出ない菌床シイタケは無視して、半生ネギもウマイ。
米飯の解凍が面倒と言い訳しながら、安い日本酒を継ぎ足して味のコラボを楽しみます。
肴がアラ汁と解凍枝豆だけすが、朝から 公園の駐車場 で一人宴会です。
中落をしゃぶり尽くして、とりあえず御終い。
アラ汁は半分しか食べていないので、鍋の残りは明日、雑炊にして食べます。蓋をしたまま沸騰させて、蓋を取らずに置けば、常温でも一日は保ちますから。
私の地元のスーパーにトキサケのアラが並ぶことは、あり得ません。今朝のアラ汁、これこそが私の旅の醍醐味なのです。
自分でも少しは釣りたいのですが、釣れませんねー。未だ、サバ、イワシ、ガヤ、ウグイしか釣っていません。カレイ、アブラコ(アイナメ)あたりを釣りたいものです。
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