シロサバフグの味/富山新港での釣果
今回の魚は21cmで201gという、シロサバフグとしては普通のサイズですから、味ができていないということもないはずで、試食には問題ありません。 釣り上げた直後に雨が降ってきて釣り場では何もできずに、ビニール袋に入れて車まで運んで、そのままクーラーの水氷に浸けて持ち帰りました。そのまま冷蔵庫に移して静置し、釣獲36時間後にフィレにして下味(酒+塩)に浸け、60時間後に蒸して食しました。 酒蒸 見た目では特に褒めるところはなく、さっそく一口含みます。ホロッと崩れる柔らかさが良いですね。かなり肉汁が出て締まっているように見えていたので、意外でした。 舌に広がる味は、そう、弱いながらもカツオのような旨みを感じますから、イノシン酸が多いように思います。うん、旨いです。繊細な旨さです。飛び出す特徴も無いかわりに嫌味も無い淡白な白身は、おそらく関西系の美味でしょう。 そう言わずとも、フグの一夜干しを初めとするフグの加工品の原材料は国内産ならほとんどがこのシロサバフグのはずです。食べつければクセになるのかもしれません。 産地ではスーパーで普通に、カワハギやウマヅラハギと同様に剥き身で売られています。特に安くはないので、これも嗜好品的なファンがいらっしゃるのかもしれません。 私が以前に仕事で大量に仕入れて加工していた際には捨てていた肝を、今回初めて食べてみました。昔は簡単に情報が得られなかったので、君子危うきに近寄らずだったのです。まぁ、ここまで生きれば、後は長くても短くても、誰にも迷惑は掛からないので、自由ですから。 恐る恐る口にすると、トロリふわぁーの美味でした。旨いですねー。 カワハギの肝にはクセが感じられませんが、このシロサバフグの肝には僅かなクセを感じますが、違和感というほどではありません。切った際に肝臓内部の太い血管から血液が流れ出しましたので、即殺・血抜きしなかったせいかもしれません。