車中泊の調理器具

能登半島の港の岸壁で

気に入った場所に車を停め、景色を愛でながら、作りたてのアツアツを食べるのはチープな旅の贅沢なひと時です。外食や中食は楽ですが、自炊も良いものです。

私の車中泊車両(エブリイ-DA17V)の荷室は同クラスの軽バンの中では広いとはいうものの、ハイエースやキャラバン等とは比較にならない狭さです。けれども漁村集落内の軽自動車しか通れない狭い道や、道端の狭いスペースに駐車できる利便性は大いなる長所でもあります。

その狭い車内に積める物は限られているうえに、私の釣りのような趣味の道具類も場所をとりますから、調理道具は最小限にしなければなりません。

キャンピングカーとしての 自作架装当初の設備 は、1年半の使用経験の中で少しずつ変化を遂げて来ましたので、現状を記してシェアします。



当初は加熱調理を電気クッカー一つでまかないましたが、これだけでは電気不足の際に調理できないことや、使い勝手の改善のために買い足した結果、現在のラインナップは以下のようになっています。

1 トラベルマルチクッカー (電気AC115/230V仕様)

W数を抑えた製品なので、調理に時間がかかります。どうしても電気、という場面では役に立ちますし、直火でない安心感はあります。

2 コンパクトバーナー (カセットボンベ仕様)

風のある日には、細心の注意はらいながら車内で使います、もちろん停車中ですが。山でならテント内で使いますからね。コンパクトで良いのですが弱火の調整に難ありとは思います。

3 雪平鍋/アルミ (ガス火専用/16cmふた別途)

炒め物にも使えるかもしれませんが、後始末が億劫で、実際にはラーメンや雑炊などのボイル系の調理にしか使っていません。

4 ケトル/ステンレス (熱源マルチ 1.5L)

適正容量が0.9Lということなので、パックご飯を入れて暖めることができる最小サイズと思われます。

5 カーケトル (電気DC12V仕様 1L)

走行中は使わないお約束のようですが、注ぎ口に工夫がされていますので、動かないように固定すれば、揺れてお湯が飛び出すということはほとんどありません。もちろん自己責任で。


私の車は、長期の車中泊を想定して150wのソーラーパネルと サブバッテリー を載せていますが、電気容量がさほど大きくないために、冷蔵庫に使用するとあまり余力がありません。走行中にはシガーソケットからの電気を利用してカーケトルでお湯を沸かして魔法瓶(真空ポット)に貯蔵しますが、それ以外の調理にはサブバッテリーの電気を温存するために、カセットコンロを使用することが多くなっています。

私は釣りが主目的の旅なので、現地での刺身を別にすれば、加熱調理の内容は簡単な物がほとんどなので、この程度の調理器具で事足りています。経験から感じるのは、日本人には温かいご飯と味噌汁があれば何とかなる、ということです。

そのために最近になって、湯沸し用のケトル を導入しました。ケトルの中でパックご飯を温めた後、そのお湯でインスタント味噌汁を作ったり、ドリップコーヒーを落としたりに使うためです。水も熱も捨てずに完全利用するのが、快適で楽な旅の秘訣かもしれません。

食事に求めることは人さまざまなので、お好きにどうぞ なのですが、自炊をするとなると、冷蔵庫とこの程度の調理用具は必要になるのかと思います。私の場合には、1週間程度の旅程で、出発時に 42Lの冷蔵庫 は飲料や自家製惣菜で満タンになり、帰りは釣果の魚が入っているということが多いです。

短期でない車中泊ではゴミの始末が難題で、買った弁当や惣菜の容器が最悪です。
その点では自炊の方がゴミは少なくて済みますし、何より経済的です。


追記 2019.12.13
カセットボンベを使うコンロを追加装備しました。理由はいくつかありますが、詳しくは カセットガスコンロ買い替え(増備)の経緯 にあります。


コメント