泳がせ釣りを死に餌で!?

中心付近から沖に向かう離岸流

呑ませ釣りとも言われる泳がせ釣りは、泳がせという言葉通り、活きた魚を泳がせて餌にします。その生きた魚をフィッシュイーターが襲って捕食する、という自然の摂理を利用するものです。

でも、フィッシュイーターは気位が高くて活き餌しか食べないかというと、多くの魚は死に餌も食べます。ならば死に餌でフィッシュイーターを狙うというのが、今回のミッションです。ちょっと大げさ。

これは3年ほど前にもトライしたことはあるのですが、結果を見ないままになっていました。それをなぜ今再度チャレンジする気になったかというと、事の起こりは近所のスーパーの魚売り場です。

その店はすぐ裏が浜名湖という立地のせいかどうか、浜名湖の角立て網の朝獲れの魚を並べます。小型、雑魚が主ですが。

この時期には、マダコやギマとともにヒイラギがゼンメという名前で多く登場します。小さめ主体ですが、25尾ほどが150円前後で売られます。

1尾6円見当で、もちろん死んでいますが、これが餌に使えるとコスパが良いのです。おまけに売れ残る夕方になると半額になるので、1尾3円です。撒き餌に使える値段でしょう。これを冷凍保存して使おうというわけです。

もし、これ1尾で、仮にヒラメやマゴチが釣れるとしたら、、。嘘のようなコスパです。

実は3年前に、この死に餌を、ヒラメに喰わせるところまではできたのです。しかし仕掛けがヘビーになってしまい、釣果を得る前に頓挫しました。

今回は、改良して、シンプルな仕掛けにしました。

NY6号の道糸の末端に、中通し錘の12号を入れて遊動にします。その先の5号のNYリーダー0.5mにはフロート(発泡スチロール製バラ芯13mm)を通して、スナップスイベルを結びます。その後がハリスになり、10cm位のワイヤーにムツネムリ針を結び、針の縦軸からワイヤーのほぼ全部をシュリンクチューブで一体化します。

餌付けは、針を肛門から腹の中に入れ、ワイヤーハリスの先端に作るチチワをエラ蓋を開けて前方に挿入して、口から出して、スナップスイベルにつなぎます。

中通し錘が沈んでいる先のリーダーは末端のフロートで浮き、その先のワイヤーハリスと死に餌を海中に漂わせます。遠州浜オリジナルの風船仕掛けと同様の発想です。

死んだ餌(小魚)ですが、海中を波でユラユラと漂います。針先を腹腔内に掛けるので、重心は腹側にあり、背が上になることが多いと考えます。そしてラインを巻けば、岸に向かって泳ぐ?ことになります。

海底に沈んでいてもマゴチなら喰うでしょうが、ヒラメとなると、この程度の動きは必要と考えた結果です。

この仕掛けのテストをするために、渥美半島付根東側の表浜まで行ってきました。仕掛けに解凍した死餌をセットして、投げ込みます。んー、やはり餌がネックで飛距離が伸びません。


この日は沖に向かって流れる離岸流があり、それに乗せて沖に送り込みました。実は初めて見た"離岸流"です。随分パワーがあるので、キケンの意味が分かりました。

何度か揚げたり投げたりを繰り返しましたが、3回位は変化が感じられない程度に、餌持ちは良好でした。

ところが何度目かに、オモリの中通しを有効にしようと置き竿で放置しておいたら、とんでもなくグチャグチャに海草が絡んでしまい、ラインを駄目にしてしまいました。

ただし針先が腹の中にあり、ヒイラギの口は小さいため、針や餌にゴミが直接絡むことが無かったのは良かったです。



そんな訳で、釣果は無いままにテスト終了と相成りました。流れ藻の多い夏前には向かない釣り方(仕掛け)かもしれませんが、夏以後には再度のテストをしてみます。
 
今回はほぼ真南から打ち寄せる波でしたが、この浜に多い東から西に強く流れる潮流では、すぐに西に流されて岸に打ち上げられてしまうのでしょう。波の方向も要注意です。


時間が余ったので、ダイソー108円ミノーやジグを投げてみましたが、毎回のように大物海草が掛かり辟易として、早々に引き上げました。


<後からの気付き>

離岸流に乗せて送り込む際には、道糸をフリーで出すのではなく、テンションがかかった状態で、一直線を維持するように少しずつ出していくことが必要かな。

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