ダイソーのメタルジグでワラサは釣れるか in 遠州浜
ワラサといえばブリの小型魚ですが、イナダよりは大型です。通常は60cmを境に、未満がイナダで以上がワラサと呼ばれます。
ショアからでもイナダ以下のワカシは、居れば簡単に釣れます。イナダまでは、釣るのが難しい魚ではありません。
ブリはショアに寄ること自体が稀なので、陸っぱりではほぼ無理でしょう。ではワラサはというと、やはりイナダと比べて数が減るので、遭遇する確率が大きくはありません。
そういう意味では、運にも左右されます。釣りの技術的に難しいというよりは、取りこぼしの確率を、どこまで下げられるかが大事になるように思います。
イナダよりパワーがワンランク上ですから、それなりの引きを見せてくれます。ですから、システムのどこかに弱点があればバラシてしまうことになります。
例えば、ダイソージグはトリプルフックが弱いので、使う前にフック交換する、という情報を目にします。それが事実なら、それがバラシの原因になります。
そんな脆弱性があるとすれば、ダイソージグでワラサを釣ることはできないことになります。たしかに錆びやすいことは事実ですが、初期で強度不足とは思えません。
そもそも青物は、いつも腹を空かせて1日中索餌と摂餌に明け暮れているのですから、餌と見れば丸呑みする悲しい性の動物です。
見える範囲にルアーが通れば、追うのが普通で、口に入れるのも当然と言っても過言ではありません。口に入れてみなければ可食か否か分からないのですから。
食えない物と判断した時にはすでに遅く、口中の針が掛かってしまっています。当然ながらバレることもありますが、かじるタイプのカワハギのような魚ではないので、バイトがヒットに発展しランディングまで到達する確率の高い魚と言えるでしょう。
船と違って、陸っぱりでは釣り人が追うことができないので、ルアーが認識できる所まで魚が来るかどうかが決め手になります。ショアで待っていて、そんなラッキーは、そう多くはないでしょう。
旅釣り以外では夕マズメ専門の私は、今日も今日とて、というほどは遠州浜には通っていません。11月下旬の今日までに、通年で10回も行っていないように思います。
結果は言うまでも無く・・。今日も魚の顔を拝むのは無理かと思いながらも、雨の前日で、珍しく風弱く、波低く、おまけに運動不足とくれば行くしかありません。
本当は自作コマセカゴの実釣テストをしたかったのですが、水深のある遠くの岸壁に行くには、釣り可能時間が少ないので、自転車コギコギ行ける遠州浜でのショアジギングにしました。
着いて見渡すと、平日昼間の割にはアングラー多し。駐車場所に近いこともあるのでしょう。良さそうな場所には釣り人1名、サーファー1名。
その隣で、投入開始です。108円のダイソージグをチューニングした、少し古いバージョンで、シルバーの背側を黄色のフェルトペンで塗った、ゴールド/シルバーです。
弱い離岸流が払い出し、良さそうに見える場所でしたが、1時間くらい投げて、コツンが1回だけ。バイトだったのかゴミだったのか。で、気持ちがプッツン。
そんなこともあるだろうという想定で、本日は別に秘密兵器を持参しました。ジェット天秤8号+2号NYハリス0.5mにケン付き流線針9号+パワーイソメ。
これで、マゴチかヒラメなんて無理でしょうか、やはり。2投目にプルプルと来ました。1本針なので、すぐに回収に掛かりました。引いてくると、時折プルプル。
水から揚がったのは、キスでした。やはりマゴチやヒラメは無理でしたか。そのまま泳がせておくという手もあるんでしょうが、つい魚の顔見たさに揚げてしまいました。
キスが居るんなら、それはそれで良いですよ。2人暮らしなので、とりあえず6尾も釣れればオカズにはなるので。
左右に投げ分けて探ってみましたが、仲間は不在だったようで、その後1時間で、ぷるぷるアタリは1回だけ。しかも掛からず。大魚狙いで大き目に付けた餌が、おちょぼ口には過ぎたのでしょう。
日が暮れかかってきたので、再びジグのキャストに戻りました。今度は、110円のダイソーのジグロックを最近チューニングで昼夜兼用にした物です。北陸でサゴシを狙うつもりで作ったものの、天候が合わずに機会を失いました。
薄暗い中で、ジグのボディーに貼った点々とミニタコベイトのグローが海中ではぼんやり光るのかな、なんて考えながら投げていると。
突如、左前方80m付近にナブラが湧きました。薄暗い中なので大きさが判然とはしないものの、大きくはないようです。集団で襲っているようには見えなかったので、本命の単独かもしれません。
すぐさまリトリーブしながら左に移動し、巻き上げるや否や、満身の力を込めて18gジグをキャストしました。ナブラの向こうに落とすだけの距離感が無いので、方向を合わせるだけでした。着水後すぐに、水面下30cmをイメージして引いてくると、ゴンッ。
おーーーっ、ヒット。巻くと暴れるのが伝わってきます、グイグイッ。イナダか。フワーーー。あれっ。引くような引かないような、分かりにくい抵抗感。
ドラグが鳴るようなこともなく、寄せてみたら、はぁーっ。コノシロですか。君は結構引いたけど、、そうかスレ掛かりだったね。可哀そうに。
ベイトはコノシロだったんですね。あっ、揚げてはいけなかったんだ。そのまま泳がせておけば、ジグもろとも大魚に呑まれたかも知れないんだったっけ。以前に御前崎港西埠頭のお座敷で、ブリ釣りの釣法として教わりました。
あわてて、コノシロ付きのジグを投げてみましたが、とても飛ぶ代物ではありません。20mも飛ばずに、ポッチャン。コノシロを外すのに手間取っているうちに、何度か見えていたナブラは消え、海面は静かになってしまいました。
暗い海面に目を凝らしてナブラが次はどこに湧くか、スタンバイ状態で注視していました。けれども終ったようです。人生が終ってしまったような、酷い喪失感を感じました。
あーあ、見離されたか。でも、未だ近くに本命が潜んでは居まいか。手前勝手な希望的観測に基づき、キャストを再開すると、3投目くらいに、ゴンッ。
またコノシロかな。それなら今度は巻かずにフリーにしよう。と考える間もなく、グイーーーっと引きました。つい反射的にアワセて巻いてしまいましたが、ドラグがチリチリと鳴ります。この時点で、本命確定、か。
かなり締めてあったはずのドラグなので、弱めようかとも思いましたが、あまり気ままに走られると不利なので、そのままファイト開始。60mくらい離れていても、PEラインなので、ダイレクトに綱引きする感じです。
巻こうとするとチリチリ。逆に、自分が引かれて、足が前に出てしまいます。システムにナイロン3号を使っている部分もあるので、あまり強引には出られません。
何分経ったのか、綱引きも一時は膠着状態で、手がくたびれて来ました。右手の支えだけで巻くと竿がのされるので、竿尻を腹に当てて、前に出ながら巻き、自分が後ろに下がって寄せました。
少しずつ寄せてはきても、姿は見えず。左右に走らないので、青物ではなく、ヒラメかマゴチの良型かもしれず、、。まさか、エイとか・・・。期待と不安の時が続きます。
暗くてラインが見えないので、ティップの方向で魚の位置を推定しながらのやり取りです。波が小さいので、波打ち際のバラシもさほど恐くはないのが幸いで、最後は小波に乗せてズリ揚げました。
フラットではなくラウンドでした。イナダかワラサか。フーッ、疲れた。波でさらわれないところまで上げて、パシャリ。
フックを外そうとしても、ガッチリ掛かっていて簡単ではなく、しかも暗くなってよく見えず。暴れられると、針刺しの恐怖 があるので、リーダーを切り、尾柄を持って移動しました。
裏側の鰓蓋の付根からナイフを入れて絶命させ、波打ち際で体表を洗いながら血抜きをしました。魚体が大きいだけに血の量も多く、これを抜かないとマズイのが実感できました。
それにしても、やー、結構引きました。でも、魚はダイエット中のようで痩身でした。もうじき12月だというのに。もっと頑張って食べなきゃ。ヒトの♀じゃないんだから、ぽっちゃりが良いのにね。
左に一人、右に二人、釣れたら分かるという範囲にアングラーが4人居ましたが、誰も釣らない日が暮れて、ようやく私に1尾だったので、やはり運でしたか。
ただ、場所が結果を左右したとは言えるでしょう。ワンドの中心より少し下流側でほぼ動かず、時の来るのを待っていた感じです。
そこにコノシロが追い込まれてきて、チャンス到来となった訳ですから、場所を選んだ私にも多少の知恵があったというものでしょう。やり取りも、NY3号部分が切れないように慎重にいなしましたし。
帰って測ってみると64cmで、秤にのせたら、2.80kgでした。脂が乗っていれば、食べるのにベストサイズの3kgだったでしょう。胃は開けずに処分しましたが、中には溶けかかったコノシロが2尾居たようです。
そう、コノシロがベイトでは、イナダが喰うのには大き過ぎるので、ワラサ、ブリが付くことになるのですかね。
それにしては、コノシロよりはずっと小さな18gのメタルジグに反応したのもラッキーでした。
実は過去にワカシ、イナダは今までに釣っていましたが、ワラサは初めてでした。自作(チューニング)のメタルジグとともに、ライトタックルと思って使ってきたロッドとリールのコンビにも信頼感が増しました。
コンビ合計で370gは、高齢者にはありがたい軽さで、これが釣り人生最後までの友になるのかもしれません。テレスコの小継なので、自転車釣行にはベストのロッドかもしれません。
ロッド ダイワ クロスビート 965TMFS
リール ダイワ 16 EM MS 2508PE-H
ライン デュエル ハードコア X4
リーダー 東レ 飛鱗 4号
ルアー ダイソーメタルジグ 18g DIYチューニング済
アシストフック 伊勢尼10号自作
秋のシーズンも終わりに近付いていて、今年は良い事無しで終るのかと思っていましたが、ホッ。
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