メタルジグbyダイソーのチューニング


元は ジグロック 18g


メタルジグの表面塗装を守るには


メタルジグはルアーの一種ですが、素材が鉛ですから、塗装=デザインなので、塗装がはげるとただの鉛のオモリになってしまいます。

初期の塗装が維持されていれば使えない意匠ではないのに、1回の釣行ではげてしまって使い捨てにするのはもったいないでしょう。

メタルジグは海底に着底させることが多いので、そもそも傷付きやすいのですが、高価なメタルジグは塗膜も厚く丈夫なために、長持ちする傾向があります。

110円のダイソー・メタルジグにそれを求めるのは無理ですから、耐久性を高めるためにはDIYが必用になります。となると、誰しも考えるのは、クリア塗装の上掛けです。よく行われているのが、使用開始前のウレタン塗料ドブ漬け塗装です。

この塗装は手間が掛かる割りに、耐久性が抜群とまでは言えません。より簡便で強い塗膜保護力を得るには、熱収縮チューブの使用がお勧めです。

ウレタン塗料ドブ漬けと比べても桁違いの厚みで、かつ弾力があるので、わずかにクリア度が落ちることを差し引いても、格段に良い物です。

この熱収縮チューブは、形状や肉厚からしてシンプルな棒状の物への適用がベストマッチになりますから、メタルジグに向きます。

130℃の加熱で1/2に収縮するという仕様ですが、実際には100℃のお湯でボイルするのでも実用上は問題ありませんし、高温で溶かしたり焦がしたりの危険が無く、安定的な仕上がりが得られます。

ギリギリ入る細いチューブを使うと、ピッタリフィットして砂泥の侵入を防げる、というのがポイントです。ジグロックの先端は目の後から、後端はアイを覆って少し余るまで、+わずかに長めにカットしたチューブを被せて、加熱すればOKです。ぴったりフィットしていると、長手方向の縮みがほぼゼロになります。

ダイソージグロック 18g・28g なら  熱収縮チューブ径10mm
ダイソージグロック 40g        なら  熱収縮チューブ径13mm



メタルジグの泳ぎを安定させるには


シンプル形状のメタルジグで、上下反転(回転)せずにきれいに泳ぐ物があるのかどうか知りませんが、なかなか難しい要求でしょう。

尻振りも、人の目には滑らかでなく、無骨で不自然に見えます。それでもフィッシュイーターの魚が反応してくれれば問題はありませんが。

この泳ぎをスムースにすることと合わせて、サイズアップによるアピール効果も期待できるので、テールフックにはタコベイトを装着します。

ダイソーのタコベイトも良いのですが、入手難なので、比較的安価な 小さいタコベイト を、トリプルフックに被せて使います。ナイロンラインはタコベイトの先端を縫い針を使って通します。



メタルジグの視認性を高めるには


魚が餌(ルアー)をどのように見ているか、ということは 釣りエサのひみつ という本で知ることができます。大雑把に言えば、フィッシュイーターの場合には形、動き、光、波動、等が大事なようです。

まずは魚にルアーの存在を気付かせなければ始まりません。特に朝マズメ、夕マズメの暗い時間帯を重視して、メタルジグにはグロー機能を持たせます。これは日中にも、使えるのですから。

ページトップに掲載と同じジグロック

蓄光塗料にも優秀な物があるのかもしれませんが、簡便さにおいては貼り付けるシールタイプの物が使いやすいです。熱収縮チューブと合わせて使えば剥がれることもありません。

私が知る限りでは、ダイソーの物が輝度、発光時間ともに優秀です。



メタルジグのロスト負担を軽減するには


メタルジグに限らず、ルアーを普通に初期状態で使うと、根掛かりして外れない場合には、高確率でルアー本体をロストします。

なぜなら、ルアー本体とフックが金属のスプリットリングで接続されているので、ここは絶対と言っていいほど切れません。それより元側のリーダーメインラインで切れます。

これは、うがった見方をすれば釣具メーカーの陰謀、とさえも言えます。たしかに、大物を掛けたときには、フックの接続が切れると、釣具メーカーに不満が向かうでしょう。

でも、大魚に出会う確率と、根掛かりする確率を比べるとどうでしょうか。普通のアングラーなら、明らかに根掛かりでルアーロストする頻度の方が高いのではないでしょうか。

被害がフックのロストだけで済むなら、財布へも、環境へもダメージが大きくはないはずです。

それには、ラインシステム全体の強度を設計すればよく、何kgまでの魚に対処しようとするのか、どこで切りたいか、切れるようにするかを考えることです。

金属のスプリットリングの強度を落とそうとしても、適当な物は無いでしょうから、強度が分かりやすいナイロンラインを使うのが適当で、私の場合には、フックとルアーの接続は ナイロンの3号 で結んでいます。(アシストフックもNY3号接続です)


先にNYラインで結んでからチューブを被せて加熱します。この形はNYラインの傷を防ぐとともに、トリプルフックが前方に折り返してアシストフックと干渉する、いわゆるエビることも防ぎます。チューブには弾力があるので、クネクネ泳ぐことは妨げません。

そもそもショアでNY3号を切られる大魚なんて、生涯通じても多くはないでしょう。もちろんナイロン3号での大物のランディングは、岸壁ならタモ網ですくう、サーフなら波に乗せて慎重にズリ揚げ、が必用です。

NY3号の単糸は傷が無ければ、弱い物ではありません。手で引っ張って切れる人は、かなり手の皮の厚い人です。でも根掛かりの際には、スプールを押さえて引けば切れます。

この樹脂接続の方法は、本当はダイソーのメタルジグよりも、2000円程もするような高価なルアーで威力を発揮します。

実はこのナイロンライン接続は、上に書いた以外にも動機があります。別の記事ですが トリプルフック(釣針)を刺して外科手術 に記しました。



針の交換 このナイロンライン接続では、針の交換の際にはシュリンクチューブを外し(壊し)てすることになります。私は小さな針は別として、ある程度大きな針は研いで使うので、交換の必用はあまり生じません。


昨今、マイクロプラスチックの問題が大きくなって来ましたから、海で遊ぶアングラーがこのことに無関心で居ることはできません。

人が普通に生きているだけでも、地球環境を壊しているのが現状です。持続可能な在り方を考え、それが数値化されるまでは、少しでも環境への負荷を少なくできるように生きたいと思います。


追記 2019.11.21
チューニングしたダイソーのメタルジグの実釣の記事をアップしました ワラサ

追記 2019.12.13
チューニングしたダイソーのメタルジグの実釣の記事をアップしました ヒラメ


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