ムラソイの味/北海道鬼脇港での釣果
ソイの仲間には何種類かありますが、分類と判別が少々厄介です。おまけに他の魚種にもあることですが、標準和名と地方名が錯綜するので、聞く所で名前が違ってきます。
この魚も、釣り場(利尻島鬼脇港)での現地の人の呼び名はハチガラ(オウゴンムラソイ? コウライキツネメバル?)でした。私は初めて釣った魚なので、図鑑で調べた結果、標準和名"ムラソイ"と同定しました。後日に"利尻島郷土資料館"の展示物に地方名があり、利尻島では ハチガラ=ムラソイ であることを確認しました。
煮付け 肝添え (釣獲3日後)
煮たてた煮汁で火が通るだけの短時間で火を通して取り出し、煮汁を煮詰める際に肝に火を通して一緒に盛りつけました。
旅の最中、釣獲後ちょうど3日で食べたことになります。肝は、クロソイ、エゾメバルの物も混じっています。
煮あがりは、きれいな身が弾けて、実に旨そうです。
一口運んで、ギュツとかみしめると、ジュワッと肉汁がにじみ出ます。淡白な中に潜む繊細な旨味は、これぞ白身魚と言わんばかりの美味です。
肝も含めて脂はほぼゼロなので、脂なしでここまでの味を出せるムラソイは上等です。添え物の肝、そりゃー美味ですよ。カワハギ ほどではありませんが。
追記 2022.09.20
唐揚げ (釣獲4日後)
釣り場で即〆し、2時間後にはヘッドレスにして、冷蔵で自宅まで持ち帰ったチルド品を調理しました。
揚げると締まって硬くなるかと心配しましたが、それほどでもなく、油の力も上乗せした美味は、鶏肉(ブロイラー)とは異質の世界です。特に皮目が旨いですね。
ムラソイに限らず、ロックフィッシュは骨が硬い魚が多いので、子供さんには 食べ方注意 です。でも、味のインパクトが強い中食や外食には無い、こんな繊細な味わいも取り入れた食育が望まれます。
ただ、魚を自分で捌く釣り人でなければ、即締め、血抜き、迅速な ヘッドレス 処理は難しいので、食育も容易ではないですね。
魚は、釣りあげたそのままをクーラーに放り込んで冷やして持ち帰るのは、ベストな処理ではありません。それは野締めです。おいしく食べるためには最低限、その場で即殺と血抜きが必要です。できればハラワタも取り出してから低温下に置くべきです。
ただし、そこで出た血~ハラワタを海に戻すと廃掃法違反になり、検挙される恐れがあります。原則はすべて持ち帰りですから、お気を付けください。→ 別記事準備中
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