活き餌用小魚の"針掛けマット"を自作

泳がせ釣りでは、釣り針を小アジ等の小魚に掛けることが必須ですが、この操作時に小魚を弱らせないことが大事です。アガッた(死んだ)餌は泳がないので、餌の価値は致命的に低下しますから。

活き餌を弱らせないための総論は 別記事 にしましたが、ここでは針掛け時の静置環境に絞って対策法を記します。平たく言うと、暴れさせて弱らせないための 目隠しふとん 作りです。

魚も人間同様に、目からの視覚情報に反応するので、目をふさぐと静かになります。また、皮膚が空気に触れることも嫌うので、棲息していた場所と温度の海水で覆うことが必要です。

これらを実現するのが、棲息場所の海水で濡らした柔らかな 敷布団掛け布団 です。これで頭からすっぽり覆えば、暴れることが少なくなり、弱りが軽減されます。

私は従来、焦げ茶色の小さなタオルで包むことで、それなりの効果をあげてきましたが、一つ問題がありました。動くと前に進んで、タオルから抜け出してしまうのです。

位置直しの手間だけでなく、動く際に魚体表面の粘液がはがれてしまうことになるので、改善の必要を感じていました。

特に 尾柄と針を糸で結ぶ方法 など両手の指先を使う操作では、魚を手で押さえることができないので、魚が暴れないことが必須になります。

"針掛けマット"の作り方

マットを作るにあたって、まずは素材です。水を多く含みやすいマイクロファイバーの物で、ダイソーのダスターを選びました。同様の素材であれば、加工のしやすさで他の選択もあるでしょう。

右は解体後の1枚で、これを半分に切り、折って切断辺を縫い留める。

製品そのままでも使えなくはないのですが、2枚を縫い合わせている糸を リッパ- で解体した後に半分に切ることで、2枚×2 = 4枚作れます。体側片側が開いた寝袋状の物です。

実際のミシン作業は、(2辺を閉じるように)1辺を縫うだけのことです。結果は、縦横の長さが違うので、2種の長さで使えます。

"針掛けマット"の使い方

左端が縫い留めた辺
魚を定規のように2枚の布の間に挟み込む

使用時には、海水に浸けて温度を同じくした濡らした台(板)の上で、随時マットに海水を掛けながら行います。(台とマットの間にごく柔らかいスポンジを入れると、なお暴れにくいです。)

本記事では、小アジの尾掛けを想定していますが、鼻掛けや背掛けの場合にも、使い(保持し)方を工夫して魚を包めば、利用できます。

ここで紹介した"針掛けマット"は、使用後に洗って天日乾燥することで、繰り返し使用できるので、コストは微少です。

こんな用途の専用品が市販されているのかどうか知りませんが、活き餌の活性維持に役立ち、泳がせ釣りでの大物釣獲に役立つことを願います。

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