サバ皮の代用品でサビキ針を自作

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サビキ仕掛けのキモである魚皮を、従来は鮮魚のサバから自作してきましたが、材料となる鯖の入手難から代用品を探すことになりました。メーカーさんのような専用品を開発できないので、皮の代用品材料は既存の素材的製品から発掘することになります。

サバ皮はシラス(イワシの仔魚)のイミテーションと言われているので、代用品に求められる要素は、半透明 薄い 柔軟 耐久性 加工性 安価 といったところでしょう。

そもそもサビキ材料は、魚皮系、スキン系、ウイリー(毛糸)系に大別されますが、自作材料として市販されている物(サバ皮ハゲ皮スキン)は安くはなく、製作手間をも考えると購入をためらいます。

私が、巷に在る物から、求められる要素を満たす材料をいろいろ探し、加工してみて、、、たどり着いたのは2点でした。

材料1.  高密度ポリエチレン (HDPE)フィルム

スーパーのサッカー台に置かれているロール袋の素材です。半透明(のシャカシャカタイプ)で、薄い、柔軟、耐久性、安価、とほぼすべての必要要素を満たすのですが、唯一"加工性"に難ありです。

二つ折りにして矢羽根カットする加工が、薄すぎてかなーり困難です。タダ同然の材料なので、釣れるのなら加工技術を開発する価値があります。

この使い方と作り方は、シート状なので基本は サバ皮サビキ と同じです。ただ、切りにくいためにシラスカットは無理で、矢羽根カットになります。


加えて、シート厚が0.01mmと薄いので、針結び器 で針と一体でハリスを結びました。

材料2.  シリコンチューブ 内径1mm×外径2mm

シラスに似るという意味では、かなり近い物のように思います。パイプ状態では、少し硬くて食い込みに難ありのように感じますが、針からはみ出す部分を半割りにすれば、シリコンゴム特有の柔らかさが生かせます。

その縦割りカットの際には、食い付きと切れ味の良い刃物でないと思い通りに切れません。私は、PEラインの切断に使われる シマノ ラインカッター を使用しています。

ミックス  K/Vホワイト  20ルミホワイト8H

シリコンチューブのみ の物と フラッシャー(ティンセル)付き の物を作りましたが、目立ち度は明らかにフラッシャー付きが上ですが、はたして実釣ではどんな結果になるんでしょうか。

サビキ針の製作工程

1. 針とともにティンセルを 針結び器 にセットして結びます。

針の奥にティンセルを位置させるのがポイント

結んだ後に増し締めすると抜けません

2.
シリコンチューブを25mmにカットし、中ほどが半割になるように切ります。


3. 1.のハリスに2.を通し下げて、チューブの上下を微量の瞬間接着剤で固定します。



仕掛けを作る際には、チモトの部分を黒目風に塗装したり、発光玉ソフト0号を付けたりもしてみます。チューブのみの物も試します。

今回作った"HDPEフィルム"と"シリコンチューブ"素材の物はどちらも、手前味噌の五感では良さそうに感じますが、魚には受けるかどうか?


進国日本では、資源管理がまともにされないために小サバが獲られ、その結果大サバは激減という残念な状態に落ち込んでいるために、二枚おろしが主流だったサバが小さな切身で売られるようになりました。

それが原因のサバ皮の入手難ですが、ネバーギブアップ精神で作った代用品のサビキ針が果たして奏功するのか否か。試し釣りの結果は 自作サビキのテスト/サバ皮代用品 にて公開予定。。。

追記 2024.06.13
続報予定ではあったのですが、試釣の結果があまりに貧果だったので、とりあえず速報的にここに記します。

越前漁港で釣れたマアジ  2024.06.08

2024年6月6日~12日の間、福井県越前漁港でのマアジ釣果9尾(25~20㎝)の内、ティンセル付シリコンチューブで2尾、HDPEフィルムで1尾が釣れました。他は、サバ皮で5尾、ピンクスキン(市販品)で1尾という結果でした。

使用したサビキの構成も関係しますが、詳細な検証をするだけのデータが揃わなかったので、ここでは、代用品の"シリコンチューブ"や"HDPEフィルム"でも釣れるんだ、ということにしておきます。

私的には、シリコンチューブ製のサビキ針は、作り易さと耐久性が優れているので、常用できるようにしたいと考えています。しかし、サバ皮も優秀なので、、、。

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