釣りをするなら大きな商港が良い

室蘭港の釣り場

ショアの釣り場には各種の条件(規制や釣りのし易さ)に違いがあり、釣法の自由度や混雑具合も異なります。釣り場の選択は、釣果だけでなく満足度にも影響するので、大事です。

日頃、何気なく、習慣的に、あるいは釣果情報に釣られて釣り場選びをすることが多いはずですが、ここでは基本に立ち返って考えてみます。合理的な自分流を作ることは釣果アップにもにもつながるので、有意義です。

釣り場選びの基本4条件

1. 釣り対象魚の存在

 魚が居ることが釣り成立の基本なので、魚が居る場所を探すとともに、希望(想定)外の対象魚種への釣法を学ぶことも必要です。

2. 釣り場としての安全性

 落水事故のような何かが起きた時、自力で復活できるかどうか。救助用ハシゴや斜路の位置確認が必要です。

3. 釣り規制の有無・・公的規制と私的規制

 公的な釣り規制は従うのが当然です。周知されていることが多いので、公認もしくは黙認されている範囲内で場所を利用することになります。

 私的規制は、いわゆるローカルルールであったり、常連の仕切りだったりと、複雑です。事前に知る術が無ければ現地で尋ねるしかありません。どこまで守るかは、個人の常識的裁量によります。

4. 釣りスペースの有無

 釣り座を構えるにあたり、机上調査では発見できない係船ロープや着岸中の船舶、その他の障害物が、現場に無いこと。

釣果の得やすい釣り場の4条件

1. 水深が深い事

 昼間の浅い海には、稚魚は居ますが成魚は寄りにくいです。大型の外航船が接岸するような水深があると、日中でも大魚が寄る可能性があります。

2. 潮通しが良い事

 酸素供給量が多いために、食物連鎖下位のプランクトンや仔魚が多く、それらを捕食する上位の魚が集まる可能性が高いです。

3. 釣り場が空いている事

 混まない釣り場では、制約無く思い通りの自由な釣りが展開できます。

4. 交通至便である事

 釣り場の理想は、車横付けです。ロスタイムを減らして、実釣時間を増やせます。体力の消耗も最低限にできるので、頑張れます。トイレや水場などの付帯設備が近い事も望まれます。

根室港の釣り場

総合的に見た好条件の釣り場

前記の合計8条件を一つでも多く満たす釣り場が、良い釣り場と言えるでしょう。

対象魚種や季節によって変わることは当然ですが、これらの条件を勘案して釣り場を選ぶとどんな場所が浮かぶでしょうか。

体力と技術が万全でないファミリーフィッシングに向いた場所が、一つの目安になります。初心者向きという意味ではなく、場所から受ける負荷が小さいという意味です。

危険が小さく、遠投などの高度な技術を要せず、ローカルルールや場所取りのストレスが少ない釣り場、と考えると。

ショアの中でも磯やサーフは除くことになり、候補は 足場の良い港の岸壁 になるはずです。そして、場所の占用が希薄(着岸時のみ)な 商港 を選ぶのが、一般論としては最適解になるでしょう。

もちろん、商港でも船舶が着岸していれば釣り不能ですし、人や車の出入りを常時または夜間、あるいは船舶接岸時に埠頭全体を規制する場所も多くありますから、複数の埠頭や岸壁から釣り場を選択できる 大きな商港 が有利です。

商港と漁港等を比べると、商港の方が広いことに加えて、法理優先で差別なく、遊漁者の誰もが等しく利用できるという長所があります。直接的に釣果に結びつくことではありませんが、快適な釣りのためには大事なことだと、私は思います。

こんな観点で、一地方の実情を見るために、北海道にある12の大きな港(国際拠点港湾+重要港湾)を訪ねて(釣りをして)みました。

時期的な不利から釣果には恵まれなかったのですが、全12の港湾を訪ねて現地で得られた実情を別記事 釣り場としての大規模港湾 in 北海道 に記しましたので、ご笑覧ください。

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