釣り場としての大規模港湾 in 北海道
北海道内12ヶ所の 国際拠点港湾(室蘭港、苫小牧港) と 重要港湾(稚内港、函館港、小樽港、釧路港、留萌港、根室港、網走港、十勝港、石狩湾新港、紋別港) での実地見聞と実釣記録を元に、それら商港の 釣り場としての価値 を道外者の目で紹介します。踏査期間は2025年6月23日から同年7月22日の間です。
函館港
2025.06.23
函館港の釣りのできる岸壁の中で、期待値の高さから言うと、港町埠頭 と 中央埠頭 が良いようです。
ただし、海岸町船だまりと函館ドック奥の埠頭以外は、夜間閉鎖になります。夏場は日の出が早く、日の入りが遅いので、朝夕のマズメ時の釣りをしようとすると、夜間閉鎖は致命的とも言えます。
港内あちこちを見て歩きましたが、前日の実見では、釣り人と釣果(中小サバ)の多いのは、港町埠頭 と 函館どっく北埠頭 でした。
他の釣り物を尋ねてみましたが、この時期はコンナモンだそうです。別の場所で投げ釣りで底物を狙っている人に聞くと、釣れればアブラコかホッケかだが、過去2回連続ボウズだと。
現地調査の結果、この函館での実釣は、海岸町船だまり で未明からジグサビキでサバ・イワシ狙いとブッコミ釣りの二刀流で臨むことにしました。
明るくなってから前日釣れ盛っていた 港町埠頭 に移動し、竿下のサビキ釣りにトライしました。大型客船も接岸できる水深があるので、釣り場としては申し分ありません。
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港町埠頭で釣り |
ただし、サバは痩せた中小サイズ、マイワシは激ヤセの中羽で、食味より釣味優先になりましたが、時期外れのようなので仕方ありません。
朝からずっと釣れ続いていたようですが、その理由は、釣り人が多くてコマセが効いていたことと、水深が深いからだったと思います。水深が浅ければ、昼間に中サバが足元まで寄ることは考えにくいです。
室蘭港
2025.06.24
前夜の夕刻、崎守埠頭 の東端では、メタルジグのルアーマンと虫エサの投げ釣りマンが居ましたが、自分が先に寝たので結果は知らず。翌朝見たら、ヒトデがいくつか在りました。
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室蘭港-崎守埠頭(東) |
夕刻からは 祝津埠頭 東端の南防波堤付け根近くで、朝と同じブッコミ釣りですが、餌には前日の函館での釣果で作った"マイワシぶつ切塩締め"を加えました。
昼間の酷暑を避けた夜釣りは快適でしたが。白鳥大橋のライトアップが美しいために、釣り人が多いだけでなく、デートのカップルも多く、少々違和感がありました。
で、釣りの方は、暗くなってから、ジー、ジーというアタリがあったのでヒラメを想定して40数えてあわせたら空振り。もう一度同じことがあって、早めに合わせてもダメ。
この時の餌が、二度とも冷凍の豆アジだったので、気づきました。そう、イカだったようです。1本針に掛かるわけがありません。
もう1本の竿には塩締めイワシのぶつ切りを付けていたのですが、そちらにはついぞアタリ皆無でした。
他の釣り人には、知る限りではヒラメ(ルアー)50cm・1尾、アブラコ(ルアー)?数尾、マサバ(サビキ)多数、ヒトデ(投げ)多数、の釣果がありました。
この時期ここでは、アブラコ(アイナメ)とヒラメを狙う人が主流のようです。
2025.06.25
未明から先夜と同所でブッコミ釣りを再開。ヒラメを狙って慣れないルアー釣りに傾きかけたのですが、浮気は止めました。
暗い内から出ていたアタリの主が何だったのか。ホヤ?はスレ掛かりで、二枚貝(ホタテ?)は殻に針掛かりで揚がってきて、びっくり!?。ホヤはリリース。
夜明け直前から出た明確なアタリは、北海道名産ガヤ(エゾメバル)でした。今回は冷凍ストッカーを積んでこなかったのでリリース。2年前に 礼文島の穴釣り で釣ったガヤを持ち帰り、飽きる以上に食べたので、とりあえず辞退。
結局のところ室蘭では、お持ち帰りクラスの魚は、無しに終わりました。アブラコを心ひそかに期待していたのですが、それもそう簡単では無いようです。
ヒラメも、ルアーマン多数で前夜と合わせても、多分1枚しか揚がっていなかったようです。
釣り場としては、室蘭港ではこの 南防波堤 付近一帯が第一選択のようです。南防波堤自体は建前上は立入禁止になっているので律儀に守っている人も居ましたが、多くの人は当然のように入っていました。
先端まで見に行ってきましたが、外側の消波ブロックに乗らずに内側向きで釣りをする限りは、海が荒れていなければ危険を感じる場所ではないように見えました。
役所もそう思うから、禁止の高札も「一応言いましたよ」程度にしているのでしょう。
苫小牧港
2025.06.25
苫小牧港で公認の釣り場は、北ふ頭(キラキラ公園)、入船公園、勇払マリーナ、の3ヶ所のようですが、そのいずれもが「投げ釣り」禁止になっています。竿下の釣りしかできない、というのが規則のようです。
それが厳格に守られているなら、ルアーマンは立入禁止です。はたして現実はどうなのか、順に見に行きました。
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苫小牧港‐北埠頭(キラキラ公園) |
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苫小牧港‐入船公園 |
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苫小牧港‐勇払マリーナ |
次いで、写真奥の南側2階建ての堤防1F内側を、ジグヘッドにダイソーの110円ワームを付けて底層を探ってみました。底質は砂泥と想像するので、底付近30cm~0cmを引くように。で、結果は反応なし。岸寄りにはアマモの群落がありました。
日が沈むまでの2時間以上ルアーを投げたのは初めてのしつこさでしたが、もう一人居た本格派ルアーマンと一緒に撃沈しました。
港内の水深は5m程度のようで、港の形的にはあまり期待できないように見えましたが、聞くところによると、通年カレイが狙えて、この時期はアナゴも夜釣りで揚がり、サバなどの回遊魚も入るそうです。
2階は釣り禁止の表示がありますが、階段も自由に通れ、手すり越しに穴釣りすると、ガヤやソイ、時にはアブラコも揚がるのだそうです。感覚的ですが、苫小牧の中ではこのマリーナ界隈が良いように思います。
堤防東側テトラ帯が人気のようで、人の出入りが多く、誰かが設置した常設ハシゴもありました。もちろん「立入禁止」表示あり。
"投げ釣り禁止"の3ヶ所はどこも、少なくとも平日には有名無実のように感じました。
十勝港
2025.06.27
昔、フェリーが就航していたこともある港で、広いです。そして、立入(釣り)禁止エリアが少ない港です。ただし、埠頭の利用すなわち岸壁使用頻度が高いようなので、実際に竿を出せるか否かは運次第でもあります。
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十勝港‐第4埠頭 |
明確な選定基準は無く、なんとなく誰も居ない南埠頭 北端角で竿を出すことにしました。
マイワシぶつ切りを餌に雨の残る朝マズメ終わり頃から初めたものの、魚信の無いまま時が過ぎていきました。
岸壁横付けなので、目覚めの一杯はまずはお湯割りで、次に朝食、そして発泡酒付きの昼食、、、。昼寝を挟んで午後も釣りを続行。
途中から、底ベタは餌をイカの短冊に替えていましたが、底から浮かせているイワシぶつ切りともども、例外なく無傷でした。
この海には生物(魚)が居ないのかと思うほどだったので、5号針のサビキに替えて、底から立ててみました。それでも反応無し、でしたが意外にも。
回収時の残りコマセが水面下に広がると何やら魚が群れたので、その場で仕掛けを維持したら、魚が掛かりました。抜きあげてみたらウグイ。がっかりしてリリースしたので、ウグイの同定を忘れました。
初めて釣れたのに、どこから見ていたのか、うるさく鳴くカモメに取り囲まれました。まるでチンピラのカツアゲのようです。目つき悪いですからね、カモメは。
たとえウグイでも、地元に居るなら持ち帰って調理に悪戦苦闘するのですが、今回は 冷凍ストッカー を増設せず、小型の 家庭用冷凍冷蔵庫 のみだったので、ウグイで貴重な冷凍スペースを埋めるわけにはいかないので、ウグイ釣りで遊べなかったのです。
それからしばらくして‥この後は留守居役の妻にあてたメール文です。
「天候不順なことをうかつにも知らずにいたのですが、つい今しがた、命の危険とともに知りました。当然、朝には一日の天気予報を見て計画したのだから、頭には天気予報はありましたが。岸壁横付けで竿を出して、釣れないので車内でPCいじりながら海を横目で見ていたら、ポツポツ雨が。その前にコロコロとはるか遠くで雷が鳴っていました。その後に何分経過したのか、わずかな時間としか記憶していませんが、突然雨脚が強まるとともに突風が吹いて車がユサユサと揺さぶられました。
車内からあちこちの窓を閉めて外を見ていたら、錘付きの竿掛けに立ててあった竿がその他の道具とともに物凄い風で吹き倒されました。次に起きることの想像は、車が風で倒されて海に落ちることです。どうやって脱出するか。出られなければそのまま沈没です。あー、こんなところで人生オワリかー。・・・隙を見て、なんとか岸壁際から離れて土盛りの山陰に車を移動し、命の危険だけは回避したところです。気象庁にも頼れないこんな経験はめったにあることではないでしょうが、海に出ていて遭難した船が無いか気がかりです。」
天候はその後早々に回復しましたが、その場で再び釣りをする気になるほど心身タフではないので、片付け終了と同時にこの港を離れました。
というわけで、十勝港の調査ができたのか否か甚だ疑問ですが、ウグイ以外にはエサ取りすら居ないようでした。
それにしても、自然は怖い。足場の良い港湾でなく、シェルター(車)から離れた磯に居たら、生きてこの記事は書けなかったのかもしれません。
釧路港
2025.06.29
釧路市の広報によれば、「~釧路港近郊で釣りを楽しむ際は、釧路市千代の浦マリンパークの釣り護岸をご利用ください。」とのことで、「釧路港での釣りは一切禁止」とも読めます。
しかし、Web上に図示した地図によると漁港部分は立入禁止の表示から除外されています。はたして現状はどうなのか。
現地で聴いたたところによると、「西港の 第一埠頭、第二埠頭 は近々規制されるらしい。その他は建前と現状に変わりはなさそう」とのことでした。
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釧路港‐漁港埠頭 |
というわけで、霧、風強く、気温17℃、の気候もあり、竿を出させてもらえず、他の釣り人の釣果すら見ること無しに、釧路を離れました。
根室港
2025.06.30
ここは、室蘭、苫小牧と同様に港区指定で、外航船が入るのは花咲港区の東岸壁1ヶ所だけで、根室港区の方は漁船や巡視船が主体のように見え、海上保安庁の保安部があるので巡視船は2隻配備されています。花咲港にも保安部の分室がありますが、漁業主体の港です。
北の守りという意味では超重要な港なのですから、商港としての役割は小さくても、重要港湾が相応しいのでしょう。
風向きの関係で初めに竿を出したのは、根室港です。中防波堤基部内側で、夕マズメに3時間ほどブッコミで底はイカ短、少し上をオキアミむき身のみりん漬けでトライしました。
底のイカ短は無視されましたが、底を切って置いたオキアミには2度微弱なアタリが出て、コマイが釣れました。生命反応があっただけでもマシです。
他の釣り人1名は、本町物揚場南西端 でチカを数尾揚げていました。未だ時期尚早のようでした。
暗くなってからもしばらく粘りましたが、期待薄なので終了。竿はそのままに岸壁車中泊でした。
2025.07.01
目覚めたらすでに明るい4時前でした。あわてて起きだして一晩置いた竿を上げてみたら、イカタン餌はどちらも無傷。餌をオキアミの味醂漬けに替えて、飲食しながら釣りを続けましたが、反応は無し。
訪問者からもらった情報では、春から秋まで居るクロガシラカレイを狙うのが正統のようです。少し前まで釣れていたニシンが終わり、チカもコマイも釣れていない、とのこと。
他の釣り場(幌茂尻漁港 温根沼地区)も教わりましたが、クロガシラは大型を釣り尽くしたようで、今は手のひらサイズだそうな。
本来はカレイ釣りの餌はイソメなどの蠕虫類が定番ですが、それ以外ではここではホタテの耳とエビの生を使うそうです。
ここでは、底から立てた5号のピンクスキンのサビキにオキアミ味醂漬けを付けていましたが、この朝は氷下魚が1尾掛かりましたが、相変わらず底に着けたイカタンには何も来ませんでした。
そばに工事車両が来たのを潮に、巡視船(保安部)の前(北より)の 北地区岸壁 に移動して夕方に備えました。この岸壁の北端では早朝に、一人でカレイ2枚+コマイ10尾ほどが揚がったそうな。
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根室港‐北地区岸壁 |
同じ釣り場でも「何をどのように」やるのかは人それぞれです。他人から学ぶ(盗む)ことが大事ですね。釣果無く、学び有りの一日でした。
同じように底を攻めてもカレイが釣れない私の問題点は、イソメが使えないことだけ、なのか??
2025.07.02
3時に目覚めたらすでに薄明かるくなり始めていたので、急いで再開しました。ただし、底付近を狙うのではなく、中層でコマイを狙うことにして、投げサビキを試しました。結果は反応ゼロ。
短周期の小さな波が有ったたせいか、コマセかご の放出がとてもスムースでした。ヒョコヒョコ上下するのが、ベストマッチだったようです。
地元の釣り人の好意で、釣り方のレクチャーと餌現物をいただき、さっそく先オモリ仕掛けの投げ釣りにバナメイエビ餌で、コマイが4尾釣れました。
アタリがプッツリ止まったところで転進。ちょっと本題から外れる歯舞漁港に向かいました。風呂と洗濯 を頭において移動して朝の続きをやりましたが、アタリが第1投のみ。海藻に絡んだ結果バラしたようです。
天候悪化で、風呂に入って根室港に戻り、岸壁で車中泊。3日後には釧根地方を除いて高温が襲来するので、オホーツク側には向えない。さて、どうするか。
2025.07.03
旅の疲れは感じないものの、だんだんと横着になって、目覚めたら起きる、になってきました。起きたので釣りをする、ということで始めたのは4時頃だったでしようか。
餌はアドバイスを受けた"バナメイエビぶつ切り塩締め"に替えました。
前日までに良い思いをしていなかったので惰性のようにやっていたら、この朝はなんと、釣果がありました。10時までに
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クロガシラカレイ 釣果in根室港 |
クロガシラカレイ=5尾
アブラコ=1尾
コマイ=5尾
暇でない程度に釣れた上に、遠来の客の物珍しさから声をかけてくださるギャラリー対応に追われました。
合間に、アイナメとコマイを味噌汁にして、朝酒の肴にしました。ヘルシーな旨さに満足。
午睡を挟んで、風が強まる中を欲と道連れで続行しましたが、午後は何事もなく時は過ぎ、強風のために早期終了を指示するように釣れたのがアブラコの小1尾だけでした。
2025.07.04
目覚めたのは2時。行動開始が3時。強風を避けて不利な場所(中防波堤基部内側)に移動して竿を出しましたが、案の定の結果。5時間でカレイ1尾のみで、転進のサインになりました。
長逗留になった根室港は商港ではないのか、漁船、巡視船、国交省の船などは出入りしますが貨物船を見かけないので、静かで空いていて快適でした。
ほぼどこでも岸壁横付けで釣りができるのですから、釣り人天国です。少し前はニシンの投げサビキ釣り、今は出始めのチカ釣り等々、クロガシラカレイにコマイを加えても魚種は多くありませんが、豊かな釣り場だと思います。何しろ、釣り人が少ないのが吉。
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根室港‐東岸壁/花咲港区 |
本題から離れて
次なる重要港湾は網走ですが、急ぐ必要が無いことと、天候(高温)の関係で寄り道しながら向かいました。とりあえず、 根室公園 に行って水をお借りして洗い物をし、買い物ののちに洗濯をして、根室を離れました。
事前の計画では、尾岱沼でカレイ釣りをするつもりだったのですが、週末に"北海シマエビ"のイベントがあるように聞いたので避け、標津 をこの夜のネグラにしました。
2025.07.05
この旅の踏査対象は重要港湾ですが、気が向けばどこででも竿は出しました。標津の公園で朝5時の開始では、すでに朝マズメは終わっている時間でしたが、、。
餌釣りの荷物運びが億劫なので、お手軽にジグヘッド+ワームを投げてみようと行ってみたら、海は海藻で埋め尽くされ、底の砂地が見えているのは僅かです。
投入して待つだけの餌釣りなら回収時に絡むだけですが、ルアーは一投ごとに巻くので、釣りになりません。
浅いところに見えた甲長10cmくらいのカニに、ワームでいたずらしていたら絡んだので揚げました。
羅臼港
暑いオホーツク側には行かれないので、とりあえず酷暑逃れで羅臼でストップ。夕マズメには特殊釣り場で遊びました。ここは、当夜の泊地の 3F駐車場 に上がる歩道です。
暑さを避けて車内で座ってばかりでは体に悪いので、立ち仕事の意味でもあります。それなりに面白いので、時を忘れられますから。釣れるものは、ガヤガヤガヤガヤガヤとうるさいエゾメバルにわずかに混じるらしいソイ類です。
暗くなって終わり、釣果はガヤのみの15尾でした。寄付金で入れる 熊の湯 に行って帰って、食べて寝る。自由の極みのような日々です。やはり「自由ほど尊いものはない」のです。
2025.07.06
目覚めたら、食前の釣りです。前日の続きのガヤ釣りを始めたら、他にも釣り人が来訪。未だ4時前というのに、、。そう、日曜日でした。
霧が霧雨になってきたので早上がりしたので、釣果はまじりっけ無しのガヤ8尾。
その後の身の振り方に悩んだのは、向かう先のオホーツク海側の異常ともいえる高い気温です。未だ数日はここで待機?
2025.07.07
冷風が通り抜ける釣り場で終日竿を出しましたが、驚愕の貧果。あまりに小さくて、同定に迷いましたが、シマゾイの稚魚、1尾。
2025.07.08
3時起きして、3Fからのブッコミ釣りに臨みました。これが大外れ。強欲に2本出した竿に複数掛かるのを待っていたら、いきなり根に潜られて2本とも仕掛け喪失。
何にでも釣り方というものはあるのだと、なめてかかったガヤに教えられました。やはり中通し錘の1本針で、合わせて掛けたらテンションキープで抜きあげ、が正解です。
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ガヤのアラに25%の食塩を振りかけておく |
ここではヘッドレスにしたガヤをビニール袋に収容して、料理酒で満たして空気を抜いて、冷蔵します。半日ほど置いて死後硬直して冷えたら、冷凍庫に移して持ち帰ります。その後の工程は、ゆっくり考えます。
仕事を終えて昼過ぎに熊の湯に浸かり、そのまま知床峠を越えて 斜里の泊地 に向かい泊りました。
網走港
2025.07.09
網走港は漁港区域を除いて、第一埠頭から第四埠頭までの4ヶ所に区分されています。
第一埠頭は海上保安庁の巡視船の専用のようになっていることと、港の一番奥なので、釣りに向くとは言い難いでしょう。
第四埠頭は、以前は一時的(サケ釣り時期)に解放されることがあったようですが、現在はどうなんでしょう。私が訪問した時には、門扉は閉められていました。
聞けば、いろいろな魚が揚がる時には揚がるようですが、、。
バナメイエビの餌が摂られていたことがあったのが、さて何の仕業だったのか。というだけで、調査終了です。
ここは、アキアジ(シロサケ)の時期には、場を仕切る者がいて入釣しずらいとも聞きましたが、この日はそんな雰囲気は全く無かったです。そう、魚が居ないのだから当然デスナ。
紋別港
2025.07.09
陽の高い夕刻に現地入りし、埠頭を見て回りました。さして大きな港ではないので、わずかな時間で終わりました。過去にも何度か来ているので、概要は既知です。
しかしながら、いざ詳細を知ろうとしても、国土交通省北海道開発局網走開発建設部紋別港湾事務所紋別港のページを見ても埠頭の名前すら分かりません。
ましてや、釣りが可能か否かなんて、知らしめる気も無い、としか感じられません。
かろうじて、現地に立つことで知り得たのは、第二埠頭が釣り可能のように感じましたが、調査時には釣り人ゼロで聴くことができませんでした。埠頭に残されたヒトデと、関係人から聞いた「いつも釣りしているから、できると思うよ。」の言葉から、船舶着岸時以外は釣り可能と推察しました。
現場にいた海上保安官に尋ねたところ、「本船はここを母港にしているが、岸壁を立入禁止にはしていないし、釣りも禁止してはいない」とのことでした。
ただ、聞くところによると「ココは、常連が場所を押さえていて、他の者を入らせない」のだそうな。どこにもコンナ話がありますね。
2025.07.10
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紋別港‐第2埠頭 |
岸壁の真ん中あたりで竿を出しました。定番になっている"先オモリ2(3)本針ブッコミ仕掛け/餌=バナメイエビ塩締め"で、釣りしてますスタイルを作りました。
以後、4時間ほどの間に掛かったのは、ヒトデとツブ(貝)各1ヶでした。〇尾でないところが、なんともはぁ。
実は、網走港内での見聞で、地元釣り師のツブ釣りの仕掛けを目にしました。適法性は不知ですから、写真は遠慮して、興味深く拝見しました、なるほどねー、と。巻貝の摂餌を研究すると、こうなるんだ !! 。(後日調べたら、ツブは共同漁業権の対象なのだそうです。やはり、アウト !)
紋別港での未明からの釣りを止める間際には、国内のセメント会社の運搬船が入港してきたので、紋別港が商港であることを実見できました。
はるか向こうの隣人に挨拶がてら釣況を聞くと、竿下垂らしのコマセサビキの狙いはチカで、掛かるのは、ウグイ複数、ガヤ、フグ各1尾とのことでした。んー--、釣れていないですね。
その後、稚内まで突っ走る途中で マス釣り場 の下見を済ませて、調査旅の前半を終えました。
稚内港
2025.07.11
過去に何度も来ている港ですが、ここでの釣りはほぼ経験無しです。この稚内が好きなのは、夏も涼しいことと、車中泊の条件が整っていることです。
まずは調査です。前日夕刻に北埠頭の近くでお気楽釣りをしている人に聞くと、釣れるのはウグイとフグだけとの答えでした。
2025.07.12
最北の稚内港は広く、北から順に。
北ふ頭・・巡視船の専用岸壁のようなので、釣りは遠慮します。
中央ふ頭・・ほぼ全域が立入禁止で、基部なら少しスペースがありそうですが、他に良い場所があれば、あえてここでやることは無いでしょう。
北洋ふ頭・・ここは広々とした岸壁で、終日車横付けの釣りが可能です。岸壁東端から延びる北防波堤先端からは広角な投入ができます。が、時季外れなのかヒトデの干物すら見あたりません。
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稚内港‐北洋ふ頭 |
末広ふ頭・・ここは、人が入退管理しているので、立ち入り不能です。
天北第一ふ頭・・建前は"関係者以外立ち入り禁止"でゲート管理されています。実態はゲート開放時間中(7~20時)は、業務に支障が無ければ釣りは黙認されています。釣り場に居た人に聞くと、「この時期はなんにも釣れないよ。もうじきサバが来るだろうけど。ルアー投げてると、アメマスがたまに掛かるかもしれない。」とのことでした。
天北第二ふ頭・・管理は天北第一ふ頭と同じです。ただしこの埠頭は、前面のほぼ全面に消波ブロックが置かれたうえに柵が設置されているために、釣りは不能です。それ以外は可能です。
南防波堤・・北に延びる防波堤の外(東)側が釣り場になります。ただし胸壁が高いので、上に乗らないと釣りにならないと思います。あまり幅が無いので、安全とは言い難いです。
その他・・奥まった地点やピンポイントの釣り場は他にもありますが、割愛します。
2025.07.14
風が収まったので、朝4時過ぎから 北洋ふ頭 で先オモリのブッコミで竿2本を出してみたものの、針4本の餌が取られ、針1本喪失、ハリスに咬み跡で、フグの仕業と判明。フグへの給餌は、一投で終了。
同地東端から延びる突堤外側の消波ブロックとの間を 五寸釘 使用の穴釣りで探ってみましたが、反応ゼロ。??
夕マズメには"稚内市ポートサービスセンター"南の突堤で探り釣りを試しました。中通し錘3号の先に、ハリスNY3号、針ムツネムリ12号、餌は塩漬イカ短冊。底まで落としたら、ゆっくり、チョンチョン上げてきます。居れば必ず喰ってくる、ガヤ、ソイ、etc.
で、結果はというと、反応皆無でした。夕マズメの薄暗さの中でも、底まで見える浅い昆布林の中から果敢にアタックして来る魚は潜んでいませんでした。突堤の反対側も探ってみましたが、無反応。やはり浅いところは不利です。
2025.07.16
天気予報が「行きなさい」というので、午後から稚内市の東のはずれ、猿払村近くまで出張しました。これは、稚内港ではないので番外編です。狙いはウグイ、、ではなく、鱒です。
過去にアメマスしか釣ったことが無いので、願わくばカラフトマスのご尊顔を拝したいという願望を胸に秘めて。
稚内の街から1時間近くかかる場所なので、気楽には行けません。シャワーを済ませて行って、夕マズメ+朝マズメ のセット釣行で、現地車中泊です。
シカとの衝突事故 は経験済みですが、猛獣のクマとの対面は願い下げなので、安全な場所に移動して寝ます。ヒグマは車のドアなんて難なく壊して、車内(食物&人)を荒らすと聞けば、コワイですから。
マス釣り2ヶ所の候補地
① 以前には流出があった河口がせき止められている一帯です。
② 小河川の流出のある河口一帯です。
過去 には①では、中小のアメマスとウグイを釣った経験があります。②では魚を掛けたことが無いように思います。いずれもルアーのみで、カラフトマス狙いで浮きルアーを少し投げた以外はルアー単体です。
スプーン、スピナーにデフォルトのトリプルフックでした、過去は。断じて引っ掛けではないので違法ではないはずですが、昨今の風潮に鑑みてシングルフックに交換して臨みました。口周りのスレ掛かりも否定されると、キャッチ率はかなり落ちるのでしょうが、、。職漁師ではないのですから。
①の場所で 15:30 に第一投。
雨が止むという予報を疑って合羽を着て行きましたが、それでもズブぬれになりました。好きな場所ですが、いかんせん反応皆無では嫌いになりそうです。夕マズメまで粘るつもりが、長靴の中まで水がしみたので早上がりのボウズ。
2025.07.17
泊地の 宗谷港緑地公園(てっぺん公園)は夜間は静かで、超快適な泊地ですが、朝は早いですねー-。3時には港にエンジン音がこだましますから、いやでも起こされます。
②の場所で 03:30 に第一投。
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カラフトマス釣り in 稚内 |
①の場所に移動して 6:00 に第一投
こちらは、「ン?、誰も居ない。」ように見えても車が1台置かれていたので、先行者はありました。結果的には、はるか彼方まで足を延ばしていたようです。が、帰りの姿を見る限り釣果は無かったようです。魚を持っていれば一目瞭然なので。先行者ありの安心感から、私も過去に行ったことのないところまで足を延ばせたので、経験という収穫はありました。
数日前に訪問した東浦漁港にもカラフトマスはわずかには入っていても、あまりに数が少なく、遭遇するのは交通事故のよう、としか言えません。
参考までに坊主タックルは
ロッド クロスビート 965TMFS
ルアー 8~18g スプーン 全てノーブランド品)
ライン 4x1.5号PE + NY3号リーダー0.3m
シロサケは浮きルアーや浮きフカセという釣法も分からなく無いのですが、鱒ならスプーン単体でダメですかね??
2025.07.18
稚内まで来て、何も釣っていないことが重圧になっていました。といっても当ては無し。雨の合間を縫って向かった先は、天北第一ふ頭でした。一応は底を狙ってブッコミ(先オモリ胴突き仕掛け)を入れました。努力の甲斐なく、、。
2025.07.21
この時期は風が吹くのが常と聞いただけでなく、それまで(事実)+それから(予報)で各1週間ずつ計半月の強風(6~11m/s)に耐えきれず、稚内滞在を早期終了することにしました。風で打ち切りは想定外でした。
留萌港
2025.07.21
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留萌港‐南防波堤基部 |
午前2時頃から再開しましたが、強風のために早々にリタイアして石狩に向かいました。
石狩湾新港
2025.07.22
埠頭の岸壁はほぼ満員の釣り人がひしめいていました。いかにも常連さん風で、無駄口叩きながらの釣りは、悪い雰囲気ではなかったように思います。
事前に聞いてきたのが正しければ、水深の深いわずかな部分に釣り人が集中するので、そこにはエントリーしにくいのだとか。北に延びるプロムナード下の護岸には、ほとんど人が見えなかったです。
ここでは、シャコとフグの釣果を実見しました。主な狙いはサバのようでしたが。
小樽港
2025.07.22
主な釣り場は3ヶ所
厩町岸壁
北浜岸壁
勝納埠頭
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小樽港‐勝納埠頭 |
車が横付けできるのは、前2ヶ所ですが、湾奥の岸壁なので、魚の寄りという意味では、埠頭前面の 勝納埠頭 の方が位置的には有利に見えます。
1年を通じては多彩な釣り物があるようですが、私が訪れた盛夏の始まりには、ロックフィッシュ(根魚)以外で狙えるのは、サバとシャコと聴きました。サバとシャコの取り合わせは、道内ではポピュラーな組み合わせのようです。
・・・
さて、12の港の紹介を終わり、見て歩いた結果を元に考えてみます。
大きさも形も違う港ですが、商港としての利用態様も異なるので、釣りの可能な岸壁も様々です。12ヶ所の港湾の中には、釣りのできる岸壁が少なく、窮屈に感じた港もありました。けれども、そこに住む釣り人のホームグラウンドをけなすのは失礼なので、あえて比較やランク付けはしません。ここでは、それに替えて大規模港湾の概括的な位置づけを試みます。
釣り人から見た重要港湾(+国際拠点港湾)の長所と短所
長所
・漁港と比べると水深があるので、(昼間でも)大型の魚が寄り易いです。
・岸壁天面が広いので安全性が高く、釣りがしやすいだけでなく、広いゆえに釣りの機会が平等(先着優先)な傾向があります。
短所
・夜間閉鎖の場所もあり、時間が制約されることもあります。
・商船の入出港は予定が狂うことも少なくないので、釣りが出来るかどうかは予測困難です。
・岸壁が海面から高くて、釣りがしにくいです。(安全への留意が必須)
・釣り人が立ち入れるような埠頭は、内航バラ積船が着岸するような場所が多く、足元がきれいとは限りません。
・陸電のない岸壁では、船舶は電源となるエンジンをを止めないので、荷役以外の騒音も常時あります。
まとめ
長所短所を比較すると、短所項目が多いようにも感じます。けれども、釣り場が広くて水深が深い ことと 機会平等 という決定的な要素に恵まれていることが重要と考えるべきでしょう。
そもそもが ショア=陸っぱり の釣りは待ちの釣りです。遊漁船のように船長が魚を追いかけて魚探で探して釣らせてくれるわけではないのですから、釣れる確率は雲泥の差があり、異次元に不利なのです。
漁港が次々と"劣悪遊漁者"締め出しのために閉鎖(立入禁止)される中では、規則やマナー順守により、重要港湾等でもより良い釣りを楽しみたいものです。そのためには釣果に固執しすぎずに、時を楽しみ、次に期する前向きな姿勢で釣りを楽しむことが大事です。
かく言う私の、この記事の1か月間でも、まともな釣果が揚がったのは、函館と根室での各1日ずつ、たった二日間だけでした。この少なさもご参考に。過去の貧果を悔まず、釣り能力の高みを目指しましょう。結果自然成。
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参考情報
遠隔地から訪れる方のために、各港の近隣の入浴施設と車泊地の一覧を記しておきます。リンク先の記事が古い場合には、情報要確認です。ご注意ください。
函館港
風呂 昭和温泉
泊地 昭和公園駐車場
室蘭港
風呂 むろらん温泉 ゆらら
(伊達市)湯らん銭伊達店
泊地 白鳥大橋展望広場公園 駐車場
苫小牧港
風呂 (むかわ町)むかわ温泉 四季の湯
泊地 (むかわ町)道の駅 むかわ四季の館 駐車場
十勝港
風呂 広尾町 老人福祉センター
(大樹町)晩成温泉
泊地 新丸山公園
(浦幌町)道の駅うらほろ 駐車場
釧路港
風呂 大喜湯 春採店
泊地 春採公園利用者駐車場
(釧路町)別保公園駐車場
根室港
風呂 みなと湯
泊地 明治公園駐車場
標津
泊地 しべつ「海の公園」駐車場
羅臼漁港
風呂 羅臼温泉熊の湯
泊地 羅臼漁港 屋上駐車場
網走港
風呂 (斜里)斜里温泉 湯元館
(斜里)斜里グリーン温泉
泊地 (斜里)みどり工房 しゃり 駐車場
紋別港
風呂 (佐呂間町)キムアネッブ岬キャンプ場 温水シャワー
稚内港
風呂 みどり湯
留萌港
風呂 (小平町)ゆったりかん
泊地 道の駅るもい 駐車場
石狩湾新港
風呂 近隣に無し
泊地 花畔埠頭駐車場(トイレ無し)
小樽港
風呂 銭湯多数あり
泊地 小樽公園 駐車場
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