穴釣り場 in 礼文島/北海道
利尻富士を望む 礼文島・差閉漁港にて |
この記事は、内地からの旅釣り人が訪れて得た、短期間の実釣に基づくロックフィッシュ(ガヤ(エゾメバル)やソイ類)の情報です。備忘録の域を出ませんが、何かのご参考に。(写真の撮影日は、2023年 08/24~9/22 です。)
礼文島の穴釣りで釣れた魚
エゾメバル(ガヤ) Max.=24㎝ |
クロソイ Max.=38㎝ |
シマゾイ Max.=24㎝ |
ムラソイ Max.=25㎝ |
礼文島 港内遊漁の共通事項
・人口の少ない礼文島の港内で釣りをする人は、ごく少数です。釣り場にはたいてい誰も居ない、見られていない。つまり事故が起きても、すべて自力救済のみの覚悟と備えが必要です。
・漁港内施設(岸壁、堤防等)で常時立入禁止を明確に示す場所は、ほぼありません。
・駐車スペースは言うまでもなく漁業者の利用が前提なので、迷惑駐車を避けるためには、想像力と注意が必要です。
・ゴミの放置などの迷惑(違法)行為は、来訪者が少ないだけに、犯人が容易に特定されます。(走って逃げても周りは海)
・遊漁者は、遊ばせていただくという謙虚な姿勢に徹するのが、島で釣りを楽しむコツのように思います。
参考までに、この記事の著者は訪れた時点で72歳の高所恐怖症なので、消波ブロックに乗ることは一切なく、堤体上からの釣りに限ります。そもそも、堤防壁面とブロックの間に落とすのが根掛かり回避のコツなので、不都合があるとは思いません。
それでは港ごとに紹介していきます。(時計で言うと礼文島10時の位置から右回りです。) 空中写真のピンの位置が駐車参考位置です。記事中の高さや幅の数値は、いずれも目測による推測値です。
西上泊漁港 にしうえどまりぎょこう 第1種
海面からの高さ=4.0m 天端(釣り場)幅員=1.0m
個人的評価 ☆/☆☆☆☆☆
礼文西漁港(鉄府地区) れぶんにしぎょこう(てっぷちく) 第4種
海面からの高さ=4.0m 天端(釣り場)幅員=12m
第4種漁港ゆえに広いので、駐車も釣りも楽にできます。堤防幅が有り延長も長く、穴数は豊富です。ただし水深がやや浅いために、試し釣りで揚がったのはガヤだけで、全てリリースサイズ(自分基準=18cm未満)でした。消波ブロック形状のせいか、根がかりが頻発しました。
個人的評価 ☆☆☆/☆☆☆☆☆
須古頓漁港 すことんぎょこう 第1種
海面からの高さ=3.0m 天端(釣り場)幅員=1.0m
沖向きの堤防には、基部のみ防風雪柵が設置されていて、その部分は堤体が高く入れません。その先の部分が長いので、釣り場には困りませんが天端幅員は1mほどしかなく、強風時の釣りは危険です。訪れた日がまさにそうで、試し釣りは先端の赤灯台周りに限りました。水深が浅いので、釣れたのは小ガヤだけでした。
個人的評価 ☆☆/☆☆☆☆☆
浜中漁港(江戸屋地区) はまなかぎょこう(えどやちく) 第1種
海面からの高さ=2.5m 天端(釣り場)幅員=1.5m
東に向いた外海向きの堤防は、ほぼ全部に防風雪柵が設置されているので、常人には釣り不能です。北向きの堤防には立ち入れますが、消波ブロックが設置されているのは、先端付近の10m余りだけです。試し釣りもパスしました。
その堤防の付け根付近には昆布が打ち上げられていて、拾う人も無く朽ち果てていくのが見えました。もったいないとは思うものの、拾うのは共同漁業権侵害にあたり違法のようですから・・。
個人的評価 ☆/☆☆☆☆☆
浜中漁港(浜中地区) はまなかぎょこう(はまなかちく) 第1種
海面からの高さ=2.5m 天端(釣り場)幅員=6.0m
個人的評価 ☆☆/☆☆☆☆☆
香深港船泊分港 (かふかこうふなとまりぶんこう)<地方港湾>
海面からの高さ=3~5m 天端(釣り場)幅員=6~8m
消波ブロックの形が途中から変わりますが、魚の棲息状況に違いがあるようには思えません。複数回の実釣では、先の方の三角錐エリアも4本角(つの)エリアも、ソイ類(クロソイ、シマゾイ、ムラソイ)が混じるものの、ほぼガヤ(エゾメバル)一色でした。ガヤの型は20cm超えは少なく、数は出るものの型的には今一つです、たまたまかもしれませんが。三角錐タイプの消波ブロックは根がかりしやすいので使える穴数が少ないです。
以前にはフェリーが発着した港ゆえに広いのですが、メインの防波堤の付け根まで車で入ると漁港区域で、駐車可能台数は僅かですから要注意。長くて広い堤防は貸切のことが多いでしょうから、気分は良いですね。
個人的評価 ☆☆☆☆☆/☆☆☆☆☆
幌泊漁港 ほろどまりぎょこう 第1種
海面からの高さ=3.0m 天端(釣り場)幅員=1.0m
個人的評価 ☆/☆☆☆☆☆
東上泊漁港 ひがしうえどまりぎょこう 第1種
海面からの高さ=4.0m 天端(釣り場)幅員=2.0m
8月下旬の日曜早朝に訪れましたが、広い漁港全体に、遊漁者は私一人でした。試し釣りでは、堤防先端の一穴で良型のガヤ11尾(22~18cm 計2.248kg)を釣って終了。この時釣ったガヤで 白身魚の可食期間限界と熟成 を実験しました。ここは広い釣り場なので、他の穴には他の魚種が居たのかもしれません。伝聞では、クロソイ、シマゾイの良型も揚がるそうな。
個人的評価 ☆☆☆☆/☆☆☆☆☆
内路漁港 ないろぎょこう 第1種
海面からの高さ=4.0m 天端(釣り場)幅員=8.0m
南側の防波堤には、ほぼ全てに防風雪柵が設置されていて穴釣り不能です。北側の赤灯台のある堤防は可能ですが、それも先端側の屈曲前後の50mほどです。足場が良いので不安なく釣りができますが、水深はあまりありません。試し釣りでは小ガヤばかりの中に、1尾だけ19.5cmが釣れました。
個人的評価 ☆☆/☆☆☆☆☆
香深井漁港 かふかいぎょこう 第1種
海面からの高さ=2.5m 天端(釣り場)幅員=1.0m
個人的評価 ☆/☆☆☆☆☆
香深港(かふかこう)<地方港湾>
「禁を侵してまで行くほどの場所とも思えず」ではなく、管理者の意図に沿って、実釣は断念しました。
個人的評価 評価不能/☆☆☆☆☆
差閉漁港 さしとじぎょこう 第1種
海面からの高さ=2.5m 天端(釣り場)幅員=0.4m
個人的評価 ☆☆/☆☆☆☆☆
知床漁港 しれとこぎょこう 第1種
海面からの高さ=4.0m 天端(釣り場)幅員=0.8m
海岸通り沿いに建物が密集していて、地域全体としてスペースにゆとりがありません。駐車場所は限られるので注意が必要です。堤長が短くはないうえに、水深も浅すぎることはないので、それなりの釣りができそうです。が、試し釣りの日は南風で波が立ち、8号錘の仕掛けが翻弄され一発根掛かりで、試し釣り中止になってしまいました。釣り場として悪くはないと思いますが・・。
個人的評価 ☆☆☆/☆☆☆☆☆
礼文西漁港(元地地区) れぶんにしぎょこう(もとちちく) 第1種
礼文島南西部唯一の漁港です。が、防波堤入口に工事中立入禁止の表示がされていました。たまたま当日は休工日だったので、入らせていただきました。対岸のロシアや北朝鮮まで何も無いのですから、冬の風雪は甚だ厳しいのでしょう。コンクリートの傷み方が尋常ではありません。それを見ただけでも価値がありました。工事後の堤体の全容が不明ですが、釣り座が得られれば期待が持てそうです。
個人的評価 評価不能/☆☆☆☆☆
宇遠内漁港 うえんないぎょこう 第1種
この漁港には林道が通じていますが、一般車両は通行禁止です。そのために関係者以外は、車を置ける場所から片道3.7kmほどを徒歩で行くしか到達する方法がありません。特別の魚種が釣れるとは考えにくく、仮に宇遠内漁港の探検記を載せても情報の利用はほぼ無いと思われるので、パスしました。
個人的評価 評価不能/☆☆☆☆☆
(※) 漁港の種類/北海道漁港漁場協会のリストから転載
第1種漁港:その利用範囲が地元の漁業を主とするもの
第2種漁港:その利用範囲が第1種漁港より広く、第3種漁港に属しないもの
第3種漁港:その利用範囲が全国的なもの
第4種漁港:離島やその他辺地にあって漁港の開発、漁船の避難上特に必要なもの
礼文島の穴釣り雑記
船泊港から望む礼文岳 |
2022年の 利尻島 に続き、2023年の礼文島でも、スリリングな穴釣りを楽しみました。以前ほどではないというものの、内地とは比較にならない魚影の濃さです。味覚が上とは言えずとも、飽きさせずに遊んでくれるガヤ(エゾメバル)とそれに混じるソイ類は、内地人なら十分に楽しめるでしょう。
ただし、釣果の日ムラは大きく、一回正味1時間ほどの釣りで、持ち帰り総量で0~18尾の開きがありました。また、記事中の個人的評価☆の数が釣果に比例するとは限らず、小場所の方が釣られていない分、大物が潜む可能性もありそうです。
現地で知り合った半移住者に聞くと、穴釣りは荒れた日の方が釣れる、とのことでした。体力と気力に自身のある人は、ご参考に。ただし、安全第一に。
穴釣りのタックル 参考例
タックルを傷める危険の多い釣りなので、竿もリールも安価な物が適します。錘負荷15号以上のこんな 船竿 に、ゴリ巻きのできる使い込んだリール。道糸はNY6号に中通し錘8号、より戻しの先にはハリス4号(5~10cm)に ムツ(ネムリ)針 15~12号。針の大きさは、狙う魚体に合わせます。餌は何でも。ワームでも釣れますが、生餌にはかないません。
私は魚を選り好みせずに食べるので、釣獲後の処理は、即締め(頸椎相当部分切断)直後に 活かしバケツ に汲んだ海水中で 放血 しています。持ち帰った後は、ヘッドレスにしてから 脱気パック して凍結(長期)保存します。
・・ しめくくりのボヤキ ・・
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