車載冷凍庫の増設 Hijiru【HJR-STF65】
釣り旅も長くなると、保存設備は冷蔵ではなく冷凍設備が望まれます。ゲームフィッシングではなく食べるための釣りでは、持ち帰って食べて楽しむところまでが"釣り"ですから、鮮度維持のための保存が大事です。
昨今は、釣った魚を美味しく食べることに革命的な進歩もあるようで、畜肉同様の"熟成"までもが考えられています。科学的な知見に基づくことであれば、取り入れたいものです。
ただし、素人はそれに掛ける手間や設備費用にも限りがあるのですから、遊漁者それぞれにはおのずと限界があります。知ったうえでの自分流、安全を前提にですが、それで良いのだと思います。
私の場合には、車中泊での中期長期の釣行が多いために冷凍することが多いので、神経締めまではせずに、活〆・放血・ヘッドレス・低温保蔵を基本にしています。食味の向上は常に課題ですが、ATP→IMPのピーク時に凍結する方向で勉強中です。
いずれにしても、"熟成"させるための恒温環境が得られるわけではない 自作キャンピングカー でできることは、衛生的な観点の低温環境実現が精一杯です。
従来から釣魚を、車載の 家庭用冷凍冷蔵庫 を使って低温保管していますが、冷凍スペースが30Lで、長期旅の自分用食材をも保管するには不十分なために、今回の増強となりました。
前開き扉では冷気が逃げるために温度変化が大きく、電力消費も大きいことから、縦形で上開きの物から選択。その中でも開閉時に扉が外に張り出さない、スライド式に落ち着きました。それが Hijiru【HJR-STF65】 です。
Hijiru【HJR-STF65】 の試運転結果
ダイアル設定と庫内温度
1 -8 ℃
2 -12
3 -15
4 -18
5 -21 (-23～-17 / 雰囲気温度=27℃)
6 -23
7 -25
真夏の車内、雰囲気温度が30～39℃だったので、ダイヤル指示値と庫内温度の相関にブレがあり、上記は推定による補正の結果ゆえに、参考値です。赤文字は長期使用時の実用結果。
・庫内底面温度も実測しましたが、1℃程度の差だったので、実用上問題にはならないと考えられます。
・ダイヤル(温度)設定により自動でON・OFFする冷却器(コンプレッサー)が停止すると、あまり時間を置かずに温度上昇する(雰囲気温度次第)ので、断熱性能はあまり良くないようです。
・この機種の特徴は、庫内底面がフラットなことです。多くの対照機種の庫内は、コンプレッサー部分による段差がありますから、比べれば使いやすいように感じます。
・スライド扉は厚みもパッキンも貧弱で、空気漏れがあるために、内部結露(霜付き)の原因になっています。上面断熱向上のために、発泡スチロール板を置くだけのカバーを作ることも考えましたが、既存のスライド扉の凍結が心配なので、様子を見ることにしました。
・底のメンテナンス用排水口は、蓋に突起があって不具合を感じたので、パイプ内に断熱材を詰めて、アルミテープを貼ってふさぎました。
・このタイプのL型配管の排水口は、外側からの空気の侵入でパイプ内が結露凍結すると、メンテナンスには時間がかかるのが泣き所です。
実際の使用は長期の釣り旅でしか考えていないので、年に1回の北海道釣行だけの予定です。この冷凍ストッカーは、帰着後は中身ごと家に持ち込んで、ゆっくりと魚を食すことになります。
昨年初めて行った 利尻島で2尾のサケを釣った 実績しかないのに、今夏は8月下旬から礼文島に向かいますが、果たして60Lの冷凍ストッカー満タンになるのでしょうか?? 目標は、滞在30日で鮭鱒(シロサケ・カラフトマス)合計20尾ですが、、やはり無理か。。
鮭鱒は頭も白子も持ち帰り、ガヤ(エゾメバル)やソイ類までも頑張って釣れば、なんとか満タンになるかな??
この冷凍ストッカーを追加装備するために、4ナンバーのNV350キャラバンの居住スペース一人分をつぶしました。その結果一人用になってしまいましたが、今回も一人旅なので問題なし。電気システム容量 が大きいと、こんな設備も使えるという一例です。
そうそう。当然ながら、今回の車載使用も自己責任の保証対象外です。便利の代償ですね。
関連記事
追記 2023.09.06
使用前から気になっていたパッキン無しですが、やはり空気の出入りが顕著のようです。そもそも扉自体も簡単な作りで、上(外)面で結露します(ダイヤル5で夏に運転時)。
 |
| Hijiru【HJR-STF65】 霜付き状況 |
旅で使用中の画像ですが、使用開始から1ヶ月ほどで、これだけの霜付きはほめられません。確かに冷気の逃げ自体は少ないと思いますが、パッキンらしきゴム板がスライド扉下側の前後に申し訳程度に有るものの、左右には何もありません。逆に言うと、上開きはそれくらい冷気が逃げにくいようです。サイズが合うなら、ヒンジで上に開く扉の普通のタイプが良いように思います。
長期使用後の感想
準備中
コメント
コメントを投稿