ハモの味/西伊豆・戸田湾での釣果


西伊豆・戸田釣行 で釣ったハモです。初めて釣った魚で雌雄の判別が定かではありませんが、色合いと大きさからみて多分でしょう。旬は9月までのようで、大きな卵巣は見えませんでしたから、産卵後の不味い時期に当たってしまったのかもしれません。

活〆して血抜きをした後に、腹ワタを出して真水で洗い、ビニール袋に入れて冷蔵庫(+3℃)に、といつもの処理をして持ち帰り、その後も冷蔵庫で保存しました。→ 釣った魚の鮮度保持方法・・ヘッドレスを低温下に

同じ魚でも長物の調理は、慣れていないとおしなべて難しいと思います。身おろししただけでは済まず、骨切りまで必要になるハモは、調理の難易度は高いと言っていいでしょう。

長物は、同じく戸田ですくった!? ウツボ 以来です。ウツボよりは容易でしたが、骨切りまで終えるには一苦労でした。最後に、一口大に切った物に少量の塩と酒を下味としてまぶしておきました。

落とし (釣獲3.5日後)


明らかに夏向きの料理ですが、最もオーソドックスな食べ方のようなので、まずはこれで。1分ほど湯引きにしてから直ぐに氷水で冷やし、ザルに揚げて水切りした物です。梅肉タレ(梅干し+酒、みりん、しょうゆ)を載せました。

冷製料理なので匂いは無く、美白の身を愛でたら口に運びます。噛むと弾力があって面白い食感です。クセの無い、淡くもしっかりした旨味が口に広がります。

んー、旨いですね。京料理で珍重される、というのが分かる気がします。上品です。上等の冷酒でもあれば、双方引き立てあうのでしょう。

酒蒸し (釣獲3.5日後)


魚の味を知るのに最も向いた調理法がこの酒蒸しだと、私は思います。初めての魚では必ず、これです。昆布を敷いた上に載せて5分蒸しました。

下味の薄塩と酒が効いているので、暖かい内に、まずはそのままいただきます。ほー、旨いですよ。独特の‥という特徴の無いのが個性と言うのか、優等生の旨味を感じます。

ポン酢を垂らして食べると、当然のごとく、ますます旨いです。いくらでも食べられますね。飽きない旨さ、でしょうか。

加熱時間が長い分、皮も身も柔らかくなっていて、落とし より食べやすく美味しく感じました。

漬け焼き (釣獲4.5日後)


ハモの淡白な味を殺さないように、薄めのタレに丸1日浸けてから焼きました。暖かい内に口に運ぶと、タレが少し焦げた香ばしさが鼻をくすぐり、期待感が高じます。弾力のある食感を感じた次の瞬間、旨味が広がります。

そう、たしかに旨いのですが、少し不満です。タレの旨さが、ハモの繊細な旨さを覆い隠してしまっているのです。あー、駄目ですね。もっと薄味で漬けるべきでした。

もちろんのこと旨いのですが、失敗は失敗です。次の機会には、もっと薄味にします。ハモさん、ごめんなさい。また会いましょう。

この他に、アラで引いた出し汁で作った味噌汁も、美味しくいただけました。少し脂が浮きましたし、そもそもの旨味が生きました。

今回の鱧はベストの時期ではなかったようですが、ハモの旨さの片鱗くらいには触れたように思います。いや、なかなか旨かったですよ。酒蒸しが一番おいしかったので、美味な魚であることには間違いありません。

また釣れれば、喜んで持ち帰ります。自然の恵みに感謝 !!

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