"調製アミコマセ"を製作/アミコマセ簡易充填法


サビキ釣りで使う釣り餌のアミエビを、手を汚さず手返し良く使うために、専用の コマセカゴと充填器 を自作し、アミコマセも調製して、釣果アップとコストダウンを目指します。

既に市販されている調製アミもありますから、いまさらの感もありますが、自作する コマセカゴ・充填器 と合わせて利用することで、快適な釣りが可能になります。

アミコマセの調製は、既に商品化されて普及している、"アミ姫"を参考にします。これを買って使えば済む話なのですが、お姫様はそれなりにお高いので、ゴミ(使い捨て容器)の減量とコストダウン、そして使い易さを考えて自作します。

"アミ姫"の主原材料を見ると、「アミエビ、食塩、酒精、香料、着色料、増粘多糖類」と表示されています。

粗タンパク質量が6.8%以上と表示されているのに対して、アミエビのタンパク質量はより多いと推察されるので、増量されていると考えられます!?。(あくまで推測なので、間違っていたら、マルキューさんゴメンナサイ。)

冷凍アミエビとの容量対比で高価な"アミ姫"なのですが、価格よりも便利を買うコンビニ型商品と思えば、否定する理由はありませんが、便利で安価を求める人もいらっしゃるでしょう。

その便利で安価な、簡単充填用"調製アミコマセ"を自作します。

成分設計のために先人の知恵を辿ると、「10%程度の塩ならば、自己消化酵素は働きつつ、他の微生物の繁殖を抑えられる」「エタノールは1%でも静菌効果は認められる」「エタノールは低pHで殺菌効力が向上する」等の知見が得られました。

これを基にして下表のとおり、塩分10%以上、アルコール分1%以上の物を作ります。酸を加えての低pH化は容易ですが、あえてパスします。

https://fishing-and-spa.blogspot.com/ オリジナル

調整アミコマセの製作

原材料は、冷凍アミエビ料理酒食塩とろみ剤、とします。香りと色は人に向けた要素で、魚には無用と考えるので割愛します。

4kgから割り出した1kgのアミエビ

主原料のアミエビは、コマセなので国産にこだわる必要がないと考えますが、2023年秋の製作時点では、国産が手に入りました。高品質で、刺し餌にも使えるレベルの物です。

料理酒(に含まれるエチルアルコール)は重要です。酒を水で代用すると、アミエビの黒変が緩和されません。食塩との併用で変質と腐敗を抑えます。

作り方


1.
冷凍アミ1000gを解凍し、ボールに入れて食塩115gを混ぜ、別のボールの上に乗せたザルに広げて60分置きます。


2. ザルの下のボールに溜まった分離水に料理酒100gを加えてホイッパーで混ぜ、そこにトロミ剤(取説熟読のこと)を加えて混ぜます。

左のボトル内は分離したドリップ

3.
ザル上のアミエビをボールに加えてゴムベラで混ぜ合わせ、じょうごと箸を使って容器(充填器or900mlペットボトル)に移し入れ、常温保存します。

全作業の中で一番めんどうな工程

入手の容易なでんぷん系の食用トロミ剤は、時間経過により少し粘度が落ちます。これを調整するには米糠かパン粉を適宜混ぜます。かさ増しの意味で初めから使うことも可能ですが、アミエビ比率が下がると食いが落ちる可能性があります。ただし パン粉だけ でも釣れるときは釣れるくらいですから、製作時から混ぜることも否定しません。

保存方法

上の保存ボトルから下の充填ボトルには直接注入が可能

"調製アミコマセ"は、陽の当らない暑くならない場所の保管では、夏越ししなければ数か月程度は常温保存が可能です。保管中は念のために(予期せぬ発酵膨張に備えて)、容量に余裕を持たせ、かつ保存容器のキャップは緩めて、受け皿の上に置くと安心です。

製作原価

今回は主材料である冷凍アミブロック4kgを1200円(税込)で購入しましたので、完成した"調整アミ"の製造原価は1kgあたり321円でした。"アミ姫"の店頭価格を498円/600gとすると、1kgあたり830円なので、自作すると半値以下の約60%offで出来上がりました。

日保ちのする物なので、暇なときに作り置きして使うと、釣りのコストはかなり下がります。

そのコストダウン効果以上に、コマセカゴ・コマセ充填器 を共に使うと、しゃがまずにコマセ充填がワンタッチでできることで、楽で手返しが速いのが、この"調製アミコマセ"を使う大きな価値です。

関連記事

コメント