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活き餌の小アジを弱らせないための注意

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泳がせ釣りの活き餌の定番は小鰺です。 アオリイカを狙うヤエン釣り   とともに青物やフラットフィッシュ等を狙う 呑ませ釣り でも、アジは必須といえる活き餌です。その小アジの活性が釣果を左右するので、弱らせないための扱いは重要です。注意すべき主なポイントを記します。 1.   魚体を空気に触れさせない 魚は生まれてから死ぬまで、常に水中で過ごす生物ですから、魚体、特にエラが空気に触れるのは厳禁です。地上で暴れさせると、口やエラブタが開くことがありますが、これが最悪の状態です。 実釣では掛けた大物をタモ入れする前に空気を吸わせる操作をしますが、これは弱らせるための操作です。 活き餌を水中で針掛けできない場合には、海水を含ませた マット やスポンジなどで覆って操作すべきです。素手で握るのもNGです。 2.   衝撃 (打撲や温度変化) を与えない 打撃的なショックについては、投入着水時になるべく優しく、が肝心です。現地で釣って自給の場合には、釣獲時に地面に落下させずに生かしバケツ(バッカン等)に直接落とし入れることです。あわせて容器容量に対しての 過密収容による傷 にも注意が必要です。 温度変化は、海水温と地上に置くバケツの水温差に気遣いが必要です。水温差の1℃は空気温度差の10℃に匹敵するとも言われています。5℃もの水温差があると、生死に関わる相当のダメージになるようですから、海水温と気温の差に注意しましょう。 3.   出血を抑える 出血の原因は針掛けの針穴です。血管のほぼ無い軟骨部分である鼻掛けが最も出血が少ないです。背掛けや尾掛けでは、血管を意識して避けることはできません。 針を尾柄に縛る方法 もあるので、試してみましょう。 4.   保管・移動中は酸素を切らさない 最近では、釣り場に12v仕様の揚水ポンプと水槽を持ち込む人も見受けますが、かなり大掛かりな設備になるので、 スカリ か 活かしバッカン  等が適当でしょう。 車での移動には、 アジバケツ が向きます。少数で短時間ならブク無しの 蓋つき密閉バケツでの移送 も可能です。私は、自作の 活かしバケツ を使っていますが、網製やシート製でないことの利点は破れないことです。 ウツボの食害  も避けられます。 泳がせ釣り は食物連鎖上位の大物狙いなので、そもそも釣果が得られにくい釣りです。つまり、餌代が

活かしバケツを改良/泳がせ釣りの活き餌用

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改良前 ← 活かしバケツ → 改良後 泳がせ釣りの活き餌とする小魚を生かすためには設備が必要ですが、最も簡便で確実な方法が、海中に置く  スカリ  や  活かしバッカン  です。自作なら100円ショップのプラスチックバケツに穴を開けると、安上がりです。 上の写真はその自作バケツですが、身(本体)の下部に穴を開けていない訳は、地上に引き揚げた際の魚のスレ傷を防ぐためです。アジの場合に顕著ですが、互いのゼイゴで傷付けあって保ち(生存時間)が悪くなります。 (全面網のスカリや活かしバッカンでも起きます。) バケツの全面に穴を開けないことにより、水の入れ替わりが不十分なために魚が酸欠で弱る傾向があるので、蓋部分の開孔率を更に高める第二次の改良を加えました。 自作で蓋をステンレスメッシュに替えたのですが、これには少しばかり手間がかかりました。当初は市販の ステンレスざる の利用を考えましたが、実寸に不安があるので、バケツ現物に合わせて蓋を自作しました。 ダイソーにもサイズ的に使えそうな200or300円のステンレスざるが有りましたが、 強度 (線材が細い)と 材質 (SUSの種類)に 不安 があり、 ゴミ になることを恐れて避けました。 今回はちょうど 獣害防止 に使うために手元に在った物を利用したので材料には困らなかったのですが、この ステンレス亀甲ネット はホームセンターの切り売りに無いと、少量の入手は難しいようです。 作り方は、亀甲網の中に 硬質ステンレス線 を円形に縫い刺して通し、その外側で亀甲アミをニッパーで切断して、端をラジオペンチ折り返して止めるだけです。難しい技術はありませんが、根気の要る仕事でした。 参考ですが、亀甲網の切断には 強力ニッパー が無いと難儀するでしょう。このニッパーは、パチンパチンと小気味よく切れる優れ物です。 バケツの身への網蓋の取付は2点で、固定する側は5mm径の ショックコード で結び、開閉する側は モビロンバンド と自作フックで着脱できるようにしました。 主材料の亀甲網が計算上は1枚分約300円だったので、蓋付きバケツの100円と比べると高価ですが、さて効果のほどは如何なものでしょうか。 見た限りでは、開孔率が大きく向上していますので期待はしていますが、結果は分かり次第追記します。 なお、本記事のプラスチックバケツは、

活き餌用小魚の"針掛けマット"を自作

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泳がせ釣りでは、釣り針を小アジ等の小魚に掛けることが必須ですが、この操作時に小魚を弱らせないことが大事です。アガッた(死んだ)餌は泳がないので、餌の価値は致命的に低下しますから。 活き餌を弱らせないための総論は 別記事 にしましたが、ここでは針掛け時の静置環境に絞って対策法を記します。平たく言うと、暴れさせて弱らせないための 目隠しふとん 作りです。 魚も人間同様に、目からの視覚情報に反応するので、目をふさぐと静かになります。また、皮膚が空気に触れることも嫌うので、棲息していた場所と温度の海水で覆うことが必要です。 これらを実現するのが、棲息場所の海水で濡らした柔らかな 敷布団 と 掛け布団 です。これで頭からすっぽり覆えば、暴れることが少なくなり、弱りが軽減されます。 私は従来、焦げ茶色の小さなタオルで包むことで、それなりの効果をあげてきましたが、一つ問題がありました。動くと前に進んで、タオルから抜け出してしまうのです。 位置直しの手間だけでなく、動く際に魚体表面の粘液がはがれてしまうことになるので、改善の必要を感じていました。 特に  尾柄と針を糸で結ぶ方法  など両手の指先を使う操作では、魚を手で押さえることができないので、魚が暴れないことが必須になります。 "針掛けマット"の作り方 マットを作るにあたって、まずは素材です。水を多く含みやすいマイクロファイバーの物で、ダイソーのダスターを選びました。 同様の素材であれば、加工のしやすさで他の選択もあるでしょう。 右は解体後の1枚で、これを半分に切り、折って切断辺を縫い留める。 製品そのままでも使えなくはないのですが、2枚を縫い合わせている糸を リッパ- で解体した後に半分に切ることで、2枚×2 = 4枚作れます。体側片側が開いた寝袋状の物です。 実際のミシン作業は、(2辺を閉じるように)1辺を縫うだけのことです。結果は、縦横の長さが違うので、2種の長さで使えます。 "針掛けマット"の使い方 左端が縫い留めた辺 魚を定規のように2枚の布の間に挟み込む 使用時には、海水に浸けて温度を同じくした濡らした台(板)の上で、随時マットに海水を掛けながら行います。(台とマットの間にごく柔らかいスポンジを入れると、なお暴れにくいです。) 本記事では、小アジの 尾掛けを想定 して