逆食と便秘への酸カマ一剤対処法
いわゆる逆流性食道炎(びらん性=GERD・非びらん性=NERD)は、胃の噴門筋肉が緩むことで起きます。この疾患は、薬剤で完治することはないので、手術をしない限りは嫌でも長期の付き合いになります。その内に高齢化に伴う便秘も発症すると、生活の質の維持がいよいよ困難になります。
初めに、この記事内容は、医師でも薬剤師でもない普通の高齢者が記すものです。全て真実ではありますが、フーン、ホーッ、の域を出るものではないので、関心のある方は一つの事例としてお読みください。
私は74歳男、ごく普通の一患者にすぎません。BMI=22 他の疾患は、通院が必要ない?程度の"乾癬"と"咳喘息"です。胃食道逆流症(NERD)とは既に13年以上にわたって付き合っています。これも医者に診てもらっていたのは初めの3年ほどで、以後は自己管理をしています。
高齢者の胃食道逆流症
医師の管理下では、逆食にはPPI薬を処方するのが"GERD診療ガイドライン"にも示されているようで、過去に診察を受けた複数の医師は、皆迷うことなく種々のPPI薬を処方しました。ついでのような生活指導も少々ありましたが。
「高齢になれば、胃液の分泌が低下して自然に治療が不要になることもあり得る」と過去に医師に言われましたが、私の場合には最近まで無対策では逆流に伴う胸やけやゲップの症状が起こっていました。
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最近約10年間医療機関を避けた理由の一つ目はそもそも病気と言えるのか?ということがまずありました。噴門の筋肉が老化(経年劣化)で緩んだと思えば、そのこと自体は自然なことで医者に掛かるほどのことは無い、と思ったのです。
二つ目に、医者に掛かる以上は検査無しに長期の投薬はしにくいようで、内視鏡検査を迫られるのも仕方ありません。が、これが苦手で苦痛で避けたかったのです。
三つめは、時間と費用の点です。日常的な定期通院は心理負担が大きく、費用も馬鹿になりません。医薬分業になったことでも、患者負担は増しているように感じます。
高齢者の便秘
若い時代には全く縁がなかった便秘ですが、腸の反応と動きが鈍った60歳代中頃から時おり起こるようになり、70歳頃以後は頻繁に兎便に悩まされるようになっていました。硬くて出にくいのは嫌なものですね。
生活習慣は、少量の飲酒習慣はあるものの、タンパク質と野菜等の栄養摂取に気を遣い、インターバル速歩のウォーキングもほぼ毎日実行する状態を70歳以降維持しています。
習慣的にヨーグルトを食べて見たり、いろいろ試してみましたが、それでも思うような改善は見られなかったのです。困った時には 浣腸 を使いましたが、刺激性の便秘薬は使わなかったです。ゴム手袋をはめて自分で摘便したことも2度ほどあります。
逆食と便秘は同じ消化器科でも
さて、同時に発症した逆食と便秘にどう対処するか。ここからが本題です。残念ながら、専門に分化した診療科の医者に頼ろうとすると、現代では、消化器科も上部・下部に分かれているので、必ずしもオールマイティーではないのかもしれません。
なので、上部の逆食と下部の便秘、どうすれば統一的な最適解を見つけてもらえるのか、医師に頼ろうとすると、それなりの選択も必要になるのでしょう。医師にも専門と個性がありますから。
また、失礼ながら、医師は自分の体ではないので、症状に応じたそれぞれの薬を処方すれば、仕事は終わりです。その結果(効果)と費用負担は患者のものですから、患者自身が医師以上に真剣に考える必要があります。
そもそも、逆食も便秘も直ちに命に係わる病気ではなく、加齢による劣化に基づく生活の質の低下、と私は考えています。でも、どちらも放置は良くないはずです。なので、基本を押さえた上で、自己責任で対処しようとしています。
逆食と便秘の薬あれこれ
どんな薬も、なるべく服用しないのが本来は最良の選択ですが、使わざるを得ないのなら、可能な限り副作用を少なくしたいものです。
逆食の薬
・プロトンポンプ阻害(PPI)薬 & H2ブロッカー・・胃酸の分泌を抑制する
・胃散・・分泌された胃酸を中和する
便秘の薬
・刺激して排便を促すもの・・服用する種々の物は習慣性が懸念されるのに対して、グリセリンを主剤とする浣腸は、安全性が高いと言われています。
・便の水分を増やして排便しやすくするもの・・酸化マグネシウム製剤(以下、酸カマ)
他にも薬は多種類有りますが、主な物で、私が使用してきた物を挙げました。
逆食では、H2ブロッカーは市販されていますが、高価です。PPIは効果絶大ですが医師の処方に限られ、使用期間にも制約(原則)があります。保険適用されるので薬価(支払額)は比較的低廉ですが、受診総費用は少なくないでしょう。
便秘では、内服薬はどれも大きな違いはありませんが、やはり有名メーカーの物は高価ですから、成分を見てジェネリック(無名メーカー)薬を選ぶのがお得です。即効性がある浣腸は比較的高価ですが、こちらもジェネリック品 であれば、それほどでもありません。
私のこれまでの経験を記すと、逆食薬では過去にPPI薬(一般名=ランソプラゾール、エソメプラゾール、オメプラゾール)とH2ブロッカー薬(ファモチジン)をオンデマンド(症状と必要に応じて)で使ってきました。なるべく安価なファモチジンを使い、効かなくなるとPPIに替える感じでした。そして便秘薬は、浣腸と酸化マを主に使ってきました。
どちらも長くなると、費用は馬鹿になりません。安価な個人輸入でもPPI薬などは侮れません。受診してもセルフコントロールしても、どちらも負担に感じますが、総費用と時間では、セルフ.の方が楽で安いと思います。(ただし、全て自己責任になることは忘れてはいけません。)
そんないろいろの結果、自分流のこれで落ち着いたかと言うと、イマイチでした。何が不満かと言うと、酸カマの効きが良くないのです。成人用量3~6錠/日なのですが、安定して効かないのです。この薬は効き方の個人差が大きいようで、適量を見つけるのに時間が掛かります。
また、最近調べて分かりました。この酸化マを便秘薬として使うとなるとPPI薬は使えない(向かない)ことを知ったのです。なぜなら、酸化マは胃酸(塩酸)と反応することが無いと効果が弱まるのです。つまり、胃酸の分泌を抑えてはいけないのです。でもそれでは、逆食が治まりません。
幸にも、私の逆食は"非びらん性"で平時から胃壁が荒れているわけではないので、空腹時の胃痛はありません。食べると胃液が分泌されて胸やけが起こるのです。なので、喫食後に酸カマで胃酸が中和されれば、強くは発症しないのです。
逆食と便秘の薬を一剤に統合!?
インターネットを深掘りしていくと、酸カマ には、便の水分を増やして出易くする緩下剤(便秘薬)としてだけでなく、胃酸(塩酸)を中和して逆流時の胸やけ等を抑える制酸剤(逆食薬)としての薬効もあることが分かりました。
やっとたどり着きました。酸カマ 一剤で逆食と便秘を制御できるかもしれないのです。これが実現すると、自分的には画期的なことです。安価でどこでも入手可能な酸カマ1種類だけを手元に置けば、これでOK !?。正直のところ夢のようです。
もちろん、これとて薬剤ですから使い方(用量用法)に注意が必要なことは言うまでもないのですが、安全性の高さ(第3類医薬品)と費用の安さではこれが一番と確信したのです。
過去に診察を受けた複数の医師からは、この薬のことは聞いたことが無かったのですが、ネットには推奨する医師の記事がありました。
酸カマグネシウムを逆食と便秘に適用
実際に逆食と便秘を一剤でコントロールできるのか、実行してみました。
まず、PPI薬とH2ブロッカー薬の服用を止めました。途端にリバウンドでしょうか、翌日には胃酸が上がってきました。かなり強烈だったので、とりあえずは胃散で中和して抑えました。
胃散も規定以下の少量を随時使いながら、酸カマ1日3錠をしばらく続けてみましたが、どうも便通がスムースではありません。兎便よりは柔らかいものの、すんなり出ません。
朝昼晩を1.1.2.錠に変えてみて2日経ったら、突然の水様便に見舞われてあわてました。服用を0.0.2にしたり、0.1.2にしたり、再び1.1.2にするとまた水様便。
そんな試行錯誤を2週間ほど続ける中では、逆食原因と推定できる声枯れが起きたこともありましたが、少しずつ胃酸の逆流は治まっていきました。胃散も常備して、時々は使いましたが、徐々に緩解に向かうように感じました。
酸カマ一剤に移行して、1ヶ月余になろうとしています。酸カマの1.1.1.錠服用は続けたまま、今もなんとか自力排便できている(ブリストルスケール=2)ので、継続中です。
酸カマの服用方法は、本来は夕食後にまとめてがメーカー推奨なのですが、それは緩下剤としての服用で、それでは日中の逆食対策ができないので困ります。食べる度に胃酸は分泌されますから。
1.1.1.服用の難点は、私の場合には弱いながら日中にも頻繁に便意を催すことです。実際には出ないことが多いので、ありがたくないサインです。
これらの病態?に合わせた用法容量については、逆食の出方にも関係しますから、人皆違うと思って、自分用に編み出すしかないように思います。
ただ、目安的には逆食と便秘に同時適用を始めるなら、朝昼晩1.1.1.錠から始めるのが無難のように思います。そこから始めて加減するとともに、上がってきてしまった胃酸は胃散で中和するのが妥当かと思います。
その後は便秘と逆食の程度次第で、最大量の6錠までの範囲内で調整すると考えて良いでしょう。ただし、服薬結果が便の状態に反映されるまでに少し時間がかかるので、焦って増やすのはNGです。少しずつゆっくり上げ下げするのが良いでしょう。
ここに記した"逆食と便秘への一剤対処法"があまり普及しない理由は分かりませんが、あえて推測するなら、安価で儲からない薬を、医院も薬局も使いたがらないのかもしれません。
歳を取ると、体のあちこちにいろいろな不具合が起きてきます。老化現象の範囲のものまで全て医師に頼ると、頻繁に医者通いするようになり、気が滅入ります。大病でなければ、自分で対処する能力(判断力)を上げて、トータルの生活の質の向上を成し遂げたいと思います。
ここに書いた記事内容は、医師が監修したものではなく、あくまで一私人が経験をシェアするために記したものです。参考にされるにとどめ、ご不安な方は医療機関で受診されることをお勧めします。併せて、筆者が一切の責任を負わないことをここに付記します。


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