PEラインへの浮き止め = 棚ボケなし

PEラインへの滑らない浮き止めはPE糸(6号程度)

PEラインに付ける浮き止めは、糸でもゴムでも市販品には適当なものがありません。ナイロンラインの浮き止めですら、ズレにくさと移設しやすさを両立させることは困難ですが、PEラインになると、ほとんど不可能です。滑らず解けない浮き止めの正解は、メインラインを 結んで止める のです。

そもそも細くて滑りやすいPEラインの場合には、浮き止め糸やゴムを摩擦で止めようというのは、大いに無理があります。 結んで止めるのも、物理学的には摩擦を利用しているのですが、解ける方向と逆に締まる力が働いていれば、滑らず解けません。

ただし、細いPEラインが締まった結びコブを解くのは事実上ほぼ不可能ですから、いったいどのように結べば、しっかり止まって、かつ解けやすくなるのでしょうか。

まずはダミーでやってみます。


浮き止め糸は二つ折りにして輪に入れてラインを引き締めます

その浮き止めにシモリ玉が止まります


次は、PE1号ラインの実物です。

上のダミーと同様です

PE1号のラインを結んでPE糸6号を止めます

スナップに浮きを付けます

浮き止めで止まるシモリ玉は、ラインが細いので、それに見合ったSサイズ(適合道糸:2-4号)以下の シモリ玉 を使います。← シモリ玉に関する重要な修正記事が末尾の関連記事にあります

この浮き止めを外すには、浮き止め糸をつまんで引っ張れば簡単に抜けます。ただし、発熱させないように水で濡らしてゆっくりと、です。続いてライン上の結びコブの両側を引くと元のラインに復帰します。

この浮き止め方法は、結んで固定するので、浮き止めがズレることは全くありません。浮き止め位置の変更も、浮き止め糸を抜いて結び直すので簡単です。


理想的な浮き止め方法と言って良いと思いますが、弱点が一つあります。

浮き止めを外す際は、浮き止め糸を引いて抜くだけなのでごくスムースなのですが、差し込んであったPE糸を抜き取った後、メインラインを引いてコブを解消するときに、ラインがキンクします。

PEラインは、キンクによるクセは付きにくいのですが、わずかなクセでもエアーノットを誘発することがあるので、注意が必要です。

キャスト時にも浮き止めとキンク癖を意識しながら、ガイド抜けがスムースになるように、放出ラインとロッドが一直線となるロッドワークを心掛けるべきです。

ジグをハイスピードでキャストするような場合にはこの問題は大事ですが、そんな使い方に浮き止めは無用ですね。でも1本のロッドとリールがいろいろに使えるということは、機動性が上がるので良いことでしょう。

実は、私はアオリイカの(泳がせ)活き餌釣りでPEラインを使うために、この浮き止めを考案しました。

アオリイカの好む藻場で浮き釣りをするときに、ナイロンのラインだと、沈んで藻場に入り込むと同時に、ラインの重みと抵抗により浮きが引かれて仕掛けが手前に寄ってしまいます。

これを避けるためにラインを浮かせたいので、水に浮くPEラインを使うことにしたのです。結果として風でラインスラッグ(糸ふけ)が出ますが、それは問題になりません。

なぜなら、アオリイカの活き餌釣りでは、アタリがあっても我慢して待つのがセオリーです。その間に、水面に漂う糸ふけは巻き取れます。

これで、どうやらまた一歩、春のアオリの親イカに一歩近づいたように思います。ホントカ  ??。

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