ワイヤーハリスに針を結ぶ/タチウオ釣り

タチウオ釣りにはワイヤーハリス

釣りの仕掛けの基本は針結びです。ナイロンやフロロカーボンのハリスに針を結ぶことができるのは必須の技術ですが、タチウオ釣りではワイヤーハリスを針に結ぶことも必要になります。

実はこれがなかなか難しいのです。環付き針 に スリーブ を使えば簡単ですが、邪魔な上に費用がかさみます。直結びでも、環付き針ならチモトに大きな環があるので、比較的容易です。

特別の物を使わずに普通に結べればコスパとシンプルさを両立できるので、ここでは種類が多くて安価なタタキ針を、ワイヤーハリスに直接結びます。

そもそも釣りの仕掛けは、シンプルイズベストです。針を餌の中に埋め込むのが理想で、ハリスも 魚から見えない のが理想です。

さて、タチウオ釣りの最善の餌は何でしょうか。それは生きた小魚ですね。その場で常食している魚が究極の餌ですが、生きて動いていれば、たいていは食います。

その活き餌に
・針を埋め込めますか?
・透明なハリスを使えますか?

どちらも無理でしょう。

・死んだ小魚なら"つらぬき仕掛け"で、針をほぼ隠すことはできますが、生きている魚には無理です。無理やり埋めたら、死んでしまいます。

・透明なハリスは食いが良いけれども、歯に触れれば瞬発で切られます。

タチウオを確実に獲りたければ、食いが落ちてもワイヤーハリスでの針掛かりが必須になります。

ワイヤーハリスをタタキ針に結ぶ

そこで本題です。シンプルなタタキ針に張りのあるワイヤーハリスを、どうやって結べば良いか。

ハリスの太さ・硬さによっても違いが出るとは思いますが、ここではF4クラスのタチウオを抜き揚げられることを条件に考えます。

ワイヤーハリスを3種を結んで違いを見ます。



結び目を比較する意味で、環付き針(環付きチヌ3号)と叩き針(細地ムツネムリ12号)で縦2本針の仕掛けを作ります。結び方は内掛け結び、仕掛け各部の長さは随意です。

ワイヤーハリスで針を結んだ結果と考察


仕掛け上側のアイ(チチワ)の 熱収縮チューブ 加工は カラミ防止 の意図で、下針軸の熱収縮チューブ加工はゆるみ解け防止の意図です。

A ワイヤー線径がBより僅かに太いので、張りが強くて結びにくさは3種の中で一番でした。



B ワイヤーに柔軟性があり、Aよりは結びやすかったです。



C 名前のとおり、結びやすかったです。ただし張りが無いので、曲がればそのままというのは、実釣にどう影響するのでしょうか?



太さと強度には多少の違いがありますが、3種どれも概ね良好に結べました。特別の技術はありません。

・ 無駄を承知で少し長めの 余裕のある長さ で巻くことです。
・ 巻いている最中も元の形(直線)に戻ろうとするので、しっかり テンションをかけながら 結びます。
 巻き終わった後に仕上げの 増し締め することは必須です。この時にワイヤーが塑性変形しないと緩んで抜けます。
 ハリスの末端(余分)を針軸に沿わせて シュリンクチューブ で締めて押さえるのは、必須とまでは言えませんが、安心感からもした方が良いでしょう。

ワイヤーハリスの針結びは、総じてナイロンやフロロよりは難しいので、一定の習熟は必要でしょう。でも完成品の仕掛けを買うと、細かなリクエストができない上に余計な出費になるので、なるべく自作したいものです。

ここで書いたBの安価なワイヤーハリスを見つけた時には驚きました。釣り用と比べて1/10の価格のクラフト用の物でも使えるのか ??

実釣では未確認ながら、経験から見る限りどうやら普通に使えそうです。タチウオに針を呑ませ(れ)れば、1尾釣っただけでもクセがついてしまって交換することになるので、耐久性にこだわる必要はありません。

つまるところ、このワイヤーを使うと画期的なコスパでタチウオ釣りを楽しめることになるのです。
万々歳!!

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