アオリイカをチヌ針1本で釣る

アオリイカ釣りは、魚のように餌を口中に飲ませて針を掛けるものではなく、専用の掛け針をイカの体に掛けて獲るものというのが常識です。この常識を外れる釣り方が、現地調達の 雑魚を使ったヤエン釣り で可能となります。

正しくは、釣り方ではなく、釣れ方というべきかもしれません。なぜなら掛かり方は餌針ヤエン針の二通りあり、どちらになるかは烏賊次第で釣り人には選べないからです。また、1本針で釣れるのは、おそらく春(初夏)の親イカに限られると推察されます。

ヤエン釣りでは通常は、アオリイカが活き餌魚を抱いて喰い始めて餌への執着心が高まったところでやり取りに入り、取り込む際にはヤエン(針)を送り込んで掛けることが必須となります。掛け損うと獲れずに失敗となるのが普通です。

ところが、ヤエンが掛からずに失敗のはずが、餌魚に打った餌針1本がイカの体に刺さり、逃がさずに取り込めたことが2度続きました。

事例-1 2026.05.14 福井県越前漁港

釣れ方(針掛かり)は偶然と思い部分画像は残さず
全長8cm位のメジナの鼻骨にチヌ針を刺し通して泳がせていたところ、居食いで無反応なままのイカの乗りに気づき、寄せてからヤエンを投入して揚げました。ヤエンは触腕1本だけの針掛かりでしたが、餌魚に掛けたチヌ針もカラストンビ(口)を包む膜に刺さっていました。餌針かヤエンか、どちらの針が有効に作用して釣れたのかは不明です。餌魚は残留無し。アオリイカ重量=約800g

事例-2 2026.05.16 福井県越前漁港

餌針を飲み込んだ状態
全長10cm位のスズメダイの鼻骨にチヌ針を刺し通して泳がせていたところ、居食いで無反応なままのイカの乗りに気づき、寄せてからヤエンを投入して揚げました。同時に別方向に投入していた仕掛けに絡んでいたので、ヤエンはイカに届いておらず、揚がった原因を調べた結果、餌魚に掛けたチヌ針が、カラストンビの内部に飲み込まれていることが判明しました。餌魚は残留無し。別仕掛けの餌魚にも食い跡が見られたので、2尾目を喰い始めていたのかもしれません。2つの仕掛けの絡み方が酷かったので、そう推察しました。アオリイカ重量=約2350g

たった2つの事例ですが、単なる偶然ではないと考えます。貪食なアオリイカが本気で喰い始めると、寄せられていることすら忘れて夢中で餌をむさぼることを知っているヤエン釣り師なら理解できるでしょう。

この事例の場合は小さな餌ゆえに、全形完食の際に、チヌ針が口の周りに刺さったり、飲み込んでしまったりしたと考えるのが妥当でしょう。

もちろん、常に完食する訳ではなく、下の写真のように針掛けした頭部を残されることもあり、その喰い尽くしスピードは親イカではかなり早く、2分前後のように感じます。ヤエン投入が遅れた事例です。

あおりいかヤエン釣り-小メジナ頭部を食い残し
秋の子イカシーズンでも、仕掛けを放置すると、針掛け部分(尾や頭)だけ残して喰い尽くされることが多々あります。餌針(チヌ5or3号針)を飲み込むほどの大きな口ではないようで、呑まれた経験はありません。

雑魚の活き餌でするヤエン釣りのそもそもの効果は、別記事 に記した通りですが、ここに記したような驚きの副次効果は想定していませんでした。餌針を飲み込んでくれれば、バラシはほぼ皆無ですから。

こんな釣れ方の統計的な発現頻度は不明ですが、この時の約1週間の釣行だけで言うと、雑魚餌での釣果総数4杯のうち餌針に掛かったのは2杯です。ちなみに、食い尽くされて去られたのは1件でした。

今後もこの1本針掛かりの頻度を上げようとするなら、意図的に仕掛けを放置することが必要になりますが、そうすると活き餌を食い尽くして去られる危険も増すことになるので、あえて目指すのではなく、放置してしまっても釣れることもある、程度に考えるのが妥当と考えます。

追記 予定
 この記事の針掛かりでは、カラストンビによるハリス切れが懸念されます。冷凍して持ち帰ったアオリイカを解凍して捌く際に、ハリスの状態を確認してアップします。

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