あおりいかヤエン釣りは雑魚の活き餌で可能

スズメダイ餌ヤエン釣りで釣ったアオリイカ
アオリイカのヤエン釣りでは活きアジを使うのが常識化していますが、その活きアジも自分で釣れるとは限らず、購入すると近年は1尾300円という価格も耳にします。

そんな高価な餌を使わずにヤエンで釣る方法は無いものか。誰しも考え、あるいは試してみる人もあるでしょう。でも、実際はアジのように上手くはいきません。

その理由と対策を考えれば、ヤエン釣りではアジ餌より少し難しいながら、釣り場の海の雑魚を活き餌に使っても、アオリイカの釣果を得られます。そのノウハウを、経験を元にここでシェアします。

そもそもアオリイカの釣り場には、アオリイカが常食する小魚がなんらか棲み着いています。そうでなければアオリイカもそこで生きていけません。けれどもアジがいつも居るかというと、そんなことはありません。

いわゆる豆アジは幼魚の一時期定着することはありますが、餌に使えるようなサイズの小アジ以上は回遊性になるので、アオリイカと同棲することは"たまたま"でしかありません。

なので、どうしても自分で釣ったアジを使いたい人は、別の場所で釣って持参することが多いでしょう。1尾300円のアジを買うと、10尾で3000円、20尾なら6000円ですから。。。

余談ですが、独身女子が将来のパートナー選びの候補から外す男子の趣味は、1位がで、2位が釣りなんだとか。嫌われる理由は「お金が掛かるから」。タックル、ウェア、ガソリン+高速代の上に餌代で1回数千円では、避けられて当然でしょう。

さて、雑魚を餌に使ってもアオリイカが釣れるということを知識としては知っていても、実際に経験しないと面白さも難しさも分からないですね。面白さは、笑えるほどコスパ最高なところでしょうか。3000円/kgと言われるアオリイカがエサ代タダ同然で釣れるのですから。併せて、技術的優越感かもしれません。

あおりいかヤエン釣り用活き餌小魚 : メジナ&スズメダイ

雑魚で釣るあおりいかヤエン釣りの難しさと対策

さて、本題です。雑魚使いはなぜ難しくて、どうすれば克服できるのか。

前述したように、アオリイカと同じ場所に居る雑魚はアオリイカ常食の餌なので、間違いなく喰います。それを使う技術があるかどうか、釣り人の腕次第なのです。困難の中心はアジと雑魚の生態の違いです。

針掛けして投入した後の餌魚の動向は、アジが回遊性なので潜りつつ沖に出ようと泳ぐの対して、雑魚は定着性なので潜りつつ岸に寄って隠れようとします。

アオリイカ釣りに限らず、釣りではターゲットに対して餌をアピールしなければ(気づかせられなければ)釣りになりません。

その点でアジは沖に出ようとして泳ぎ続けてアピールできるのですが、雑魚は手前に潜って来て障害物に隠れようとしますから、放置するとアオリイカにアピールできていないことになるのです。この違いが、ヤエン釣りの餌の向き不向きを決めているのです。

不利な雑魚餌をアオリイカにアピールさせるには

アピール対策は、潜って隠れさせないように、頻繁に打ち返すことです。概して雑魚はサイズが小さくても丈夫です。しかも無料なので、ロストを気にせずに交換できます。

そもそも、ヤエン釣りは傍目には "放置する横着な釣り" に見えますが、アオリイカがいつ来ても良いように常にアピール体制を維持していなくてはならない、気の抜けない釣りなのです、本来。

常に竿先や糸の張り具合を確認しつつ、活き餌が動いているか、障害物に絡んでいないか、水中の状態を頭に描くようにして待つ必要があります。

雑魚餌はかなり小さな魚体を使うことも多いので、糸の出ない居食いの無反応アタリも多く、常時チェックしていないと釣果に結び付けられません。

雑魚餌ヤエン釣りは針掛けが最重要

もう一つの雑魚の難点は、針掛けに工夫が必要なことです。アジの場合にはゼイ(ン)ゴをすくうように刺すだけで、抜群の簡便さです。針が動脈に命中すると、出血による弱りが早いですが。

餌に使える雑魚の種類は多いはずですが、私の経験の中から実績の多い物を4種挙げて説明します。メジナ、スズメダイ、アイゴ、ネンブツダイ、順不同です。

この中でアジ同様の尾掛けできるのはアイゴのみです。これは有望餌ですが、使用前に背、胸、腹の各鰭の毒棘を切り落としておく必要があります。切り落としても生存には支障なく、翌日まで海中畜養可能です。

その他の3種はいずれも鼻骨(上あご)に針を掛けます。他の泳がせ(呑ませ)釣りで多用する 背掛けはヤエン釣りでは使えません。なぜなら、アオリイカが餌魚を抱いた後のやりとり(綱引き)で、力がこの針1点に集中するので、背掛けでは容易に身切れしてしまいます。

雑魚活き餌の鼻骨への針掛け方法

鼻骨(頭骨)は魚種によっては柔らかく、アジでは不可ですが、メジナ、スズメダイ、ネンブツダイは針掛け可能です。硬すぎて簡単には針が通らないくらいなので、綱引きにも耐えられるのです。いわゆる鼻掛けは、2鼻穴を通し刺すのですが、これは身切れしやすいので投げには向きません。

あおりいかヤエン釣り用活き餌スズメダイの針掛け
釣針を口中から上外に向けて通すのが基本ですが、硬くて通しにくい場合には事前に外から 下穴を開けたうえ で、針を刺し通します。

この下穴に釣針を通すときは、刺し通すのは上顎(唇)だけです。下顎(唇)まで貫き通すと口が開かなくなって呼吸できずに死にます。

この鼻骨の針通し位置は微妙で、唇に近いと柔らかくて切れやすく、上に寄ると脳神経を傷めて死にやすくなります。適切なな位置は魚種によっても微妙に異なるので、経験して習得しましょう。

この針掛け作業の際には、魚を傷めないように、熱帯魚用すくい網 を使い、ていねいに扱う ことで、元気に長時間仕事をしてくれます。

参考事項

・鼻骨への針掛けは隠れたメリットがあります。泳がせていて藻場に潜り込まれた際の"抜け"が良いのです。頭を引っ張るのですから当然です。

・餌魚のサイズは、あまりに小さいと重さ不足で投入に難ありですが、逆に大きめの餌魚を使うと泳力が強いために根掛りが多発するので、これもお勧めできません。

・親イカの時期に小さな餌魚を使うと、短時間で食い尽くされるので、抱いたサインを察知したらすぐにやり取りを始めて、早くにヤエン投入する流れを作る必要があります。

・チープなタックルでもヤエン釣りができる私の見本
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雑魚釣りの方法

雑魚を使うテクニックの前に、雑魚を釣る方法が分かりますか? 今時は釣り入門はルアーからの人が多くなっているようなので、小魚釣り未経験の方も少なくないのかもしれません。念のために簡単に触れておきます。

朝夕のマズメ時を除くと雑魚の小物と言えども、安直なサビキ釣りでは難しいです。アオリイカ本番のマズメ時を避けた日中に、延べ竿の1本針に米粒大の餌を付けて、見釣りで釣ります。状況次第ですが、コマセは少々有った方が時短できます。

この雑魚釣りをマスターすると、泳がせ釣り全般もできるので、コスパ良く大物釣りが楽しめるようになります。雑魚の小魚は、年によって何が多く釣れるか変わることも多いので、臨機応変に使えるようになりましょう。

まとめ
ヤエン釣りは、そもそも汎用のリールと竿で出来る手軽な釣りのうえ、エギングと比較すると環境負荷も小さな釣りで、時代の要請にピッタリです。おまけに餌の購入が無いなら、文句無しでしょう。しいて雑魚餌使いの弱点を言うなら、アジ餌と釣果数を競うと負けるでしょう、多分。

アオリイカ釣果の軟甲
事実、この釣行でも、たった1尾もらった活きアジで釣れたアオリイカは約2500g=胴長39㎝あり、自分のレコードを記録し、嬉しいのか悔しいのか。やっぱりアジ餌は強いことを再認識させられました。


追記 2026.5.18
本記事の釣法に驚きの副次効果を発見したので、別記事 に記しました。ヤエン針が掛からなくてもアオリイカが釣れてしまう !!

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コメント

  1. アジの捕獲が難しく、スズメダイを取るためにすくい網を購入したところうまくいかず、これは投網しかないと考えていたところでしたので、タイムリーな記事ありがとうございます。
    1本針で釣ってみます!

    エサの持ち(寿命)はアジとスズメダイで差はありましたか?

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    1. 網で獲れると楽ですよね。でも雑魚といえども、簡単ではないでしょう。釣る場合は日によっても食いが変わりますが、釣り易い順に並べると、アイゴ、ネンブツダイ、豆アジ、メジナ、スズメダイでしょうか。究極の釣れやすい釣り方は、ハリス0.3号+針アユエサ2.0号+アミ1尾通し刺し、です。これだと短時間で楽に釣れますよ。コマセは少量でOK。

      餌もちは、雑魚どれも悪くないですよ。問題は針掛けで、脳神経に当たると早く弱ります。

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  2. ご丁寧にありがとうございます。この釣り方で挑戦します。

    もちろん保険のための冷凍アジを持参しますが😂

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