木製竿受けの自作 (岸壁の車止め用)
塗装後 |
置き竿の竿掛けのベースとして利用する岸壁の車止めの幅は、私の経験上は150~200mmの物が多いように思います。これに対応可能な木製の竿受けを作成しましたので、概要を記します。
海側は板そのもので車止めに接しますが、陸側はステンレスM5寸切ボルトの先端を削って尖らせた先端一点で固定することになります。固定に不安感がありますが、足部分を長めにしてあるので、前々作 のように簡単に外れるようなことはありません。
左側上の凹は一時的竿置き |
実はこれは数年前に作った物で実績もあったのですが、見た目が無骨でイマイチ気に入らず出番に恵まれなかったのです。再評価した結果、ボルトを長いものに交換してクランプ有効幅を拡大しての再登場となりました。210~90mmの物を挟んで使用することが可能ですが、竿尻を穴に差し込むタイプなのでリール位置は海側の外配置に限られますから、あまり長尺の重いロッドには向きません。
製作上のポイントは、板材同士の組み付け固定を、下穴をあけた上で木工ボンドを使ってビス(コーススレッド)止めする点です。水に濡れない限りは白い木工ボンドは強力です。ただし水に濡れると膨潤して弱くなるので、塗装した方が良いです。無塗装なら、エポキシ系等の水に強い接着剤を使うと安心です。
もう1点は締め付けボルトを受けるナットの固定です。鬼目ナットを使うのが妥当ですが、ステンレスM5の物が見当たらなかったので、板に小さめの下穴をあけておき、瞬間接着剤を垂らしてナットを叩き込んで埋めます。締め付け時はナットを板に押し付ける方向に力が掛かるので、使用時にナットが外れることはありません。今回使った材は広葉樹のラワン材のため、食い込みは発生していませんが、板材が杉のように柔らかいと、締めるにしたがって食い込んでしまう可能性はあります。
なお、軟材では接着組み付け部分の強度不足で破損したり、締め付け時にたわみが生じて力が掛からずに締まらない可能性がありますから、木材の固さ が並以上程度のものを使用するのが妥当だと思います。
寸切ボルトの端の蝶ナットは普通のナットとの間にスプリングワッシャを挟んで、ねじロック 中強度タイプ を入れて締めたので、緩みません。これ無しだと使用中に緩んできて使用不能になるでしょう。
主材料の木っ端は、切断加工等を請けるホームセンターで売っていることがありますので、安価で手に入れるチャンスはあります。
木製は単純にステンレスなどの金属材料製と比べれば強度は劣りますが、板厚と接着次第では、十分に実用に耐えます。金属加工は木工に比べると道具の違いや材料の入手の点で、素人には敷居が高いです。軟鉄は錆びやすく、ステンレスは固くて加工がし難いです。
竿を手持ちする釣りならこんな道具は不要ですが、置き竿の場合には竿掛けを使わないとロッドやリールを傷めてしまうので、必須と言ってもいいでしょう。お暇な方には自作も良いのではないでしょうか。
この記事後の テスト と 改良
参考 → 三脚に差し込むタイプの竿掛け
ようやく最終形が完成か → 竿掛け&竿受け・・岸壁(車止め)用 セパレート型
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