水中木球ウキ(中通しアイ付き)を自作
上が完成品 |
小魚の活き餌を使う"泳がせ釣り"で、海中の任意の位置(底から)に活き餌を維持するために考案した水中ウキです。
30mm径の木球に、中通しのための中心貫通穴を開け、真横に小さなアイを付けました。
この木球ウキは遊動式に使えるので水中で上下に移動でき、ラインに対しての回転もスムースです。
市販品には、有りそうで無い物なのでDIYしましたが、特別難しい工作ではありません。
必要な道具は、1mmと3mmの木工用ドリルとラジオペンチ程度です。
< 材 料 >
木球 30mm径
樹脂(シリコン)チューブ 外径3mm
ステンレス線 0.9mm径
瞬間接着剤
< 作り方 >
1. 入手した木球が穴無しの場合には、木球の中心を通る3mm径の穴を開けます。真直ぐに開けるコツは 釣り用木球浮きの作り方(穴あけ方法) で。
2. 貫通穴を縦に見た真横に、アイを付けるための1mm径の穴を開けます。抜けにくくするために、中心を外した斜め下方に向けて、貫通しないように深く、上下対称に2ヶ所開けます。
3. シリコンチューブの先を斜めにカットして1.の3mm穴に通し、両端が3mmほど出るように切ります。
4. 1mm径の穴の深さをドリル刃から推定し、深さの2倍+5mmの長さでステンレス線を切り、ペンチで両先端を斜めに切って尖らせ、二つ折りにして穴に挿入し(打ち込み)ます。
ステンレス線の屈曲部分が露出してアイになる |
5. 3.4.の穴周りを瞬間接着剤で接着して、水が入らないように固定します。
6. 書道液を塗布して表面からの吸水を防ぎます。完璧を期すなら、黒色塗装 をすると良いでしょう。(書道液だけの場合には、10分程度水に浸けると0.3gほど吸水しました。)
乾燥すれば完成です。完成重量は約 9g で、浮力は約 4g です。
アイは挿入して接着しただけなので強度が気になりますが、フィッシングクリップ を使った簡易テストでは、鉛直に引いた荷重12kgでも抜けません。実際にアイにかかる力は斜めなので、陸っぱりでは、実用上の問題は無いはずです。
< 使用法 >
道糸に2号程度のPEラインを使用して、道糸を海底から水面に向けて立てることを基本とします。その任意の位置に 浮き止め を設置して、この水中ウキをその位置で停止させます。
活き餌の小魚は上下左右に自由に泳げますが、泳ぎを止めると、水中浮きは錘の鉛直上の定位置に戻ります。
ブッコミ錘 を海底に着け、NY3号程度の 捨て糸 の上部で、スイベルを介して道糸と接続します。
水中ウキから出す ハリス は、元にスナップスイベルを付けて、0.5~1.0mm程度の短めでセットします。(捨て糸-ハリス 分だけ底を切ります)
ベタ底を狙うのであれば、この水中ウキは無用です。底から2m以上浮かせるような場合に、効果を発揮します。
泳がせ釣りは、狙うタナや釣り場状況で仕掛けを変えなければならないケースがありますので、この水中ウキの出番も少なくないでしょう。
三又サルカン を使用してハリスを直結すると、投入による活き餌へのショックが大きくてダメージを与えますが、この水中ウキを使うと、遊動による ショックの緩和効果 もあります。
泳がせ釣りは、釣果にめぐり合う頻度の低い釣りですが、少ないチャンスから結果を得られるように、仕掛けの改良を続けています。
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