遠投中通しウキを発泡ポリエチレン棒で自作
製作中の"遠投中通し浮き" |
今回自作する物は、中通しとしては市販品に無い形の棒型で、メイン素材は発泡ポリエチレン製の スキ間充填材 です。これを使う訳は、安い、軽い、柔軟、の3要素が満たされるからです。
素材としては、硬めで穴の開いた 低発泡ポリスチレン製の物 もあります。加工が容易で穴開け済みなので、価格を気にしないならそれを使うのも良いでしょう。
以下のウキ自作には少々手間は掛かりますが、安くできるので、時間のある人にはお勧めです。製作原価は、1本あたり100円ほどです。
錘負荷 は長さに左右されますが、材料のプラパイプの規格=25㎝にしたがって作るのが自然で、ほど良い長さのように思います。
製作途上の曲がり補正前 |
< 作り方 >
1. 発泡ポリエチレン棒を245mmに、ビニール管を35mmにカッターナイフで切ります。
2. 発泡ポリエチレンの先端部分の中心に 彫刻刀(丸)で、深さ25mmの穴(直径4.5mmを目安に)を掘ります。
4. 発泡ポリエチレンの下端部分をカッターナイフで円錐状に削った後に、ヒートガン で(瞬間)炙って表面を滑らかにします。
6. 4.に5.を上端から挿し通し、上端はゾロにして下端を突出させます。
8. 2.の穴に、接着剤を塗ったビニール管を差し込んで接着します。
9. 浮きとしての使用時に水面上に出る部分に、冒頭写真のように両面テープを下地にして蛍光テープを貼り、仕上げに、OPPテープ貼ります。詳細(本体の曲がり補正等)は 別記事 で。
接着(剤)の養生は数時間程度ですが、ひと晩置けば完璧です。
< 使い方 >
PEライン使用の例 |
夜釣りで使う際には、上端に埋め込んだビニールパイプに 電気ウキトップ を装着します。ここで大事なことは、ただ差し込むだけでなく、ビニールテープを巻いて固定することです。失うと悲しいから、です。
中通しウキへのライン通し(PEラインの場合)
中通しウキは全長が長くなると、腰の弱いPEラインは通しにくなります。ここで埋め込んだポリスチレンパイプは内壁の滑りが良いので、パイプ内部が乾いている場合には、PE糸だけでも通せます。
パイプ内部が濡れていたり、細くてコシが弱くて通しにくい場合には、ライン通しがあると便利です。フロロ3号程度の糸の端を折り返してPEラインの端をはさみ、反対端からパイプに通して抜きます。
中通しウキ製作のポイント
発泡ポリエチレン棒への貫通下穴開けが難しいです。平面に置いた棒を転がしながら、水平を維持した金串様の物を少しずつ差し込んでいきます。片側からは半分強までにして、両側から差し込んで貫通させます。コツは 木球ウキ の穴開けと共通します。
穴開け用の硬線(丸棒)は、市販品では 魚串 の2.0mm径が使えます。その後に下穴を3.0mm径で拡大しておくのですが、110円ショップにある3mm径の竹ひごが使えるでしょう。
この中通しウキは、投げてみると分かりますが、仕掛けに引かれて真直ぐに飛ぶので、同等浮力の中通しでない 従来品 と比べると、およそ10m位は飛距離が延びます。そして、浮きとラインや仕掛けとの糸絡みも、ほぼ起きません。なかなか使える物ですから、お試しを。
追記 2024.03.29
シーズン前の釣具の点検中に発見しました。
上の画像は、ライン中通しの上端部です。PEラインで使用している内に、削れてしまったようです。プラパイプの素材を確認したのかしなかったのか失念しましたが、あらためてパッケージの裏を見ました。
うっ、PSだと。こりゃダメです。硬度の違いが歴然で、PE>PS ですから、削れます。PEラインはロッドガイドのガイドリングを削るくらいですから、ポリスチレンなんて訳なく削られます。不覚を取りました。
NYラインでは使用したことが無いので、結果が分かり次第シェアします。
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