釣り場の水温を測る 1/3

釣魚の周囲の温度を知る必要

水中(液体)で生きる魚は、大気中(気体)で生きるヒトと比べて過酷な温度変化の中に在ります。ゆえにヒトにとってはわずかな温度変化でも、魚は変温動物ゆえに、急変でなければ生死に直結はしなくても、その行動(移動や摂食等)には大きく作用します。

適水温(棲息温度範囲)にあるのか否か、前日との比較で水温が上がっているのか下がっているのか等、水温を知ることはとても大事なことなのです。

前者は居るのか居ないのかに関わるし、後者は食いが立つのか立たないのか、つまり釣れるのか釣れないのかに直結する要因になります。

居ないとすれば、竿を出しても無駄。食いが落ちるのなら、粘っても無理、という推測が成り立ちます。もちろん釣果には潮汐やベイトの存在等の他の要素も絡むので、断定はできないまでも、水温は極めて大事な要素になります。

前置きが長くなりましたが、釣り人としては、水温を知る必要があることは間違いないので、計測して知ることに異論は無いでしょう。

ただ、釣り人は科学実験のために海に行くのではなく、釣りをしに行くのですから、実釣での温度計測はなるべく簡便に行いたいものです。


水温計測の道具

いくつか考えられますが、どこを測るかで違ってきます。

 離れた地点の水面

放射温度計 を使うことになるでしょう。水中と水面では温度が異なるでしょうが、海面に触れられない場所などでは、この方法しかありません。

 海中

センサーコードの長いプローブ付きの デジタル温度計 が適しますが、市販の安価な物には見当たらないので、自作で改造 することになりそうです。

 手の届く位置

内水面の足元を測るようなスタイルですから、ごく普通の棒状温度計が適します。釣り具メーカー からも出ていますが、海で使うには、プラスチックケース付きの シンワ製 の物が安価で良いでしょう。

測り方、使い方がそれぞれ違うので、リンク先でご覧ください。

水温を測るくらいのことと侮っていましたが、なかなか厄介なことでもあります。0.何度の水温の上下で魚の活性が変わるのですから、あまりアバウトでは測る意味が無くなってしまいます。

海水温では、昨2023年に痛い思いをしました。北海道は 礼文島 まで鮭釣りに行って、9月末近くまでの滞在中に、ついに シロサケ の姿を見ることなく帰りました。その原因は、水温が高過ぎて鮭が接岸できなかったのです。

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