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アオリイカ泳がせ釣りの活きエサ遊動仕掛けを自作

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アオリイカの浮きを使った活き餌釣りの仕掛けにもいろいろありますが、決定的と言える物がありません。それゆえ、針掛かりさせる確率を上げるための仕掛けの改良を常に考えます。 今回の着想は、アオリイカが活き餌を発見して接近する時点では、掛け針が活き餌と離れていること。そしてアオリイカが活き餌を抱いて(つかんで)引くと、針が接近して掛かる、というコンセプトです。 少し前に考えた、はじめから 掛け針 を活き餌に限りなく近接させて配置する、という発想とは真逆です。なんだか迷走している感もありますが、どちらにもそれなりの理があります。 完成仕掛けが売られていなかった40年前には既に使われていて、今は市販品がある シンプルな仕掛け を踏まえつつ改良することにしました。 改良点のメインは、活き餌と掛け針の間の距離を空けて警戒されないようにし、 イカが活き餌を抱いて引くと掛け針が近づく ようにすることです。 具体的には、通常は活き餌をフロートの浮力で上げておき、イカが活き餌を抱いて引くと活き餌が下がって、掛け針に接近するというものです。 もう一つの改良点は、重い掛け針には浮力体を取り付けて、掛け針の水中での動きをより自由に(重力から解放)しようというものです。 市販の仕掛け でもこの発想を取り入れている物があるので、少なくともマイナスにはならないでしょう。 まずは 活き餌浮かせ針 を作ります。仕掛けの最下部にぶら下がっている掛け針から活き餌までの距離を離すための物です。 フロートと針を一体化させて活き餌が付けられ、かつ幹糸を中心にして上下に動けて回転できるようにするものです。 元気の良い活き餌はフロートの浮力に負けずに潜れ、泳ぎを止めると浮き上がるようにします。 < 材 料 > バラ芯 (フロート用途)   13mm径 ステンレス軟線    0.55mm径 オトリフック < 作り方 > 1. バラ芯の中心を縦に、針で針金と幹糸を通す穴をあけます。 2. ステンレス線を穴に通し、オトリフックのアイにも通してから、バラ芯を包み込むように外側(上端)で結びます。 次に 仕掛けのもう一つの要素である、掛け針への浮力体の取り付けです。掛け針がギリギリ沈む程度の大きめの浮力を持たせて、掛

中通しオモリの改良自作‥簡単脱着

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中通し錘は仕掛け絡みを防げるのでとても優れた物ですから、餌釣りだけでなく、ルアー釣りでも使えます。 あえてその弱点を挙げると、本来は道糸に通して使う(写真 右 )ための物なので、そのままの形では錘の交換や着脱が煩雑なことです。 そのわずらわしさから逃れ、ワンタッチで中通し錘を交換するための改良です。ただし、中通しの遊動性能は失われ、中間固定接続のオモリに変身します。 写真 中 の物は針金を通して上下に固定アイを作ったものです。これでも脱着はかなり容易になります。その発展形が写真の 左 で、下側のアイが開閉式になっています。 写真中のように接続の両端が閉じていても、エイトロックスナップやスプリットリングを使う等、接続方法はいくらでもあります。しかし、釣りの仕掛けはシンプルで絡みの危険を最小にすることが重要です。 < 材 料 > 中通し錘 長型 4号 ステンレス硬線   0.7mm径 半田付け材料 セット < 作り方 > 1. ステンレス硬線の下端を開閉式のアイになるようにループプライヤーで曲げておきます。 2. 錘に通して、上端をループにしてアイとします。 3. 下端を閉じながら錘の下穴から入れて固定します。 4. 上端のアイの線材末端を半田付けします。 (写真では未済)  開閉式の下部アイには、錘の下向きの重力が働くだけでなく、ステンレス硬線ゆえのバネが錘の中で開くので、不用意に開くことはありません。 この錘を使用するメリットは、交換が容易になることと、接続部品を一つ減らせることです。 些細な小技ですが、改良の積み重ねが釣りを快適にし、釣果に近づくことに役立つはずです。

PEラインへの浮き止め = 棚ボケなし

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PEラインへの滑らない浮き止めはPE糸(6号程度) PEラインに付ける浮き止めは、糸でもゴムでも市販品には適当なものがありません。ナイロンラインの浮き止めですら、ズレにくさと移設しやすさを両立させることは困難ですが、PEラインになると、ほとんど不可能です。滑らず解けない浮き止めの正解は、メインラインを  結んで止める   のです。 そもそも細くて滑りやすいPEラインの場合には、浮き止め糸やゴムを摩擦で止めようというのは、大いに無理があります。 結んで止めるのも、物理学的には摩擦を利用しているのですが、解ける方向と逆に締まる力が働いていれば、滑らず解けません。 ただし、細いPEラインが締まった結びコブを解くのは事実上ほぼ不可能ですから、いったいどのように結べば、しっかり止まって、かつ解けやすくなるのでしょうか。 まずはダミーでやってみます。 浮き止め糸は 二つ折り にして輪に入れてラインを引き締めます その浮き止めにシモリ玉が止まります 次は、PE1号ラインの実物です。 上のダミーと同様です PE1号のラインを結んでPE糸6号を止めます スナップに浮きを付けます 浮き止めで止まるシモリ玉は、ラインが細いので、それに見合ったSサイズ(適合道糸:2-4号)以下の  シモリ玉  を使います。 ← シモリ玉に関する重要な修正記事が末尾の関連記事にあります この浮き止めを外すには、浮き止め糸をつまんで引っ張れば簡単に抜けます。ただし、発熱させないように水で濡らしてゆっくりと、です。続いてライン上の結びコブの両側を引くと元のラインに復帰します。 この浮き止め方法は、結んで固定するので、浮き止めがズレることは全くありません。浮き止め位置の変更も、浮き止め糸を抜いて結び直すので簡単です。 理想的な浮き止め方法と言って良いと思いますが、弱点が一つあります。 浮き止めを外す際は、浮き止め糸を引いて抜くだけなのでごくスムースなのですが、差し込んであったPE糸を抜き取った後、メインラインを引いてコブを解消するときに、ラインがキンクします。 PEラインは、キンクによるクセは付きにくいのですが、わずかなクセでもエアーノットを誘発することがあるので、注意が必要です。 キャスト時にも浮き止

PEラインとスナップスイベルの簡単着脱

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PEラインをサルカンや ソリッドリング 等に直結で付けたり外したりを、簡単に素早くできる 二重チチワ結び です。 PEラインは末端にフロロやナイロンのリーダーを入れる場合が多いのですが、直結で使うこともあります。その場合には、この結び方で、ラインの切断なしで何度でも容易に素早く着脱できます。 そもそも滑りやすくて結びにくいのがPEラインです。だからといって、この場合には複雑で難解な結び方は必用ありません。基本はエイトノット=チチワ結びだけです。 安定した強度があって解けにくく、しかも脱着容易なので、金具類とPEラインの接続はコレで決まりです。 ただし普通のチチワ結びでは、いったん締まった細い編糸のPEラインをスイベルのリングから外そうとしても簡単には解けませんから、カットすることになります。 ルアーがボトムを取らずに表層~中層をキープする場合などは、PEラインに傷みは無いはずですから、スルリと外して再利用したくなります。 そんな時に役立つのがの チチワを二つ作る 二重チチワ結び です。 まずはダミーのロープでやってみます。 8の字結びのチチワを連続して二つ作ります リングにラインのチチワを通します ラインの先端を折り返してリングの外側を通します 引き締めて出来上がりです 普通のチチワで結ぶとこうなります ロープなら緩めて外すことも可能ですが、細くて柔らかいPEラインが締まると、外すことはほぼ不可能です。 次に、実物のPEラインでやってみます。 チチワを二つ作ります リングに通して折り返します 引き締めます 末端のチチワ部分を引くとスルスル解けて外れます 締めるのも簡単なら、解くのも簡単。 この二重チチワ結びは、渓流竿やヘラ竿などの淡水系の延べ竿のリリアンなどにミチイトを結ぶ際には普通に使う接続方法で、私も延べ竿のナイロンラインでは常用していたのですが、PEラインへの適用を忘れていました。 PEラインには、もう一つお勧めの小技があります。 関連記事  PEラインへの浮き止め = 棚ボケなし

アオリイカ泳がせ釣りの仕掛け(掛け針)を自作

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ヒイラギに掛け針をセット 春から初夏にかけて釣れる産卵前のアオリイカは、大型ですからアングラーの垂涎の的です。でも、親イカは秋の新子のように簡単には釣れません。 ベストの餌と言われるマアジの活き餌を使っても容易ではない活き餌の泳がせ釣りですが、私の場合には現場調達の雑魚を使うので、なおさら困難です。 活き餌としてネンブツダイを中心に、メバル、メジナ、タカベ、サバ、キューセン、スズメダイ等々の小魚を過去使ってきました。 成功に至らない原因はいろいろ考えられますが、主にはこの二つです。 ・仕掛けに欠点がある ・活き餌の小魚の訴求力が弱い 後者の活き餌のアピール力の弱点は、現地調達を私の泳がせ釣りのポリシーとしているので、変えません。なので、前者の仕掛けを改善することに注力するしかありません。 以前に市販の掛け針を使って 自作した仕掛け で何度かアタリはありましたが乗りません、掛けていません。釣り場が遠いので試行も少ないのですが・・。 ヒット率、ランディング率を上げるためにはどうすれば良いのか、市販を含む従来の仕掛けにとらわれずに、原点から考えてみました。 なぜ掛からないのかということを突き詰めていくと、行きつく先は針先がアオリイカに触れていない、ということです。 いかにして掛け針にイカを接触させるか。これは捕食スタイルを見れば答えが見えてきます。 活き餌に忍び寄ったイカは、2本の触腕を伸ばして魚を挟み、すぐさま8本の腕で魚が逃げないように抱きかかえます。 続いて魚の後頭部(首)を口に運び、かじります。それにより背骨の上側に位置する脊髄を切断して、餌とする魚を死に至らしめます。そして賞味するのです。 同じフィッシュイーターでも、青物やスズキのような丸呑みタイプではなく、かじって喰うのですから、仕掛けはこの捕食形態に見合う必要があります。 ネンブツダイに掛け針をセット 重要なことは、掛け針の位置です。これがイカから魚への第一撃の位置に近いほど、掛かる確率が高くなることは自明です。(警戒されにくいことも大事ですが。) その発想で作られている市販の針もあります。 カツイチ イカつ~る フック No.2 IS-52 カツイチ N-3 のませショルダー S マルフジ IKA-58 レッド

釣り車のサビを落として塗装補修をDIY

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海の釣りに行く車は塩害を被り、サビの危険にさらされます。 小傷の全くない新車でない限り、放置すると錆は広がってしまうので補修すべきでしょう。 新車で買ってもうすぐ3年という私の車にも、いつの間にか小傷から錆が発生していました。 遠目には気になるほどのサビではないのですが、長く乗るつもりなので、錆の進行を止めることにしました。 用意したものは、 サビ取りクリーム と タッチアップペン です。 さび落としと塗装補修の経過 1. サビ取りクリームで錆落とし サビ取りクリームの"使用方法"という説明には「サンドペーパーで軽く取り除きます」と書かれていますが、小傷のピンポイントには向きません。周りまで傷が付きかねませんから。 とりあえず、洗剤で水洗いしてから乾かし、サビは削り落とさずにクリームを塗ってみました。 10分放置して拭き取ると、いくらか錆の色が薄くなったかなー、という程度の違いでした。繰り返し3回、洗って乾かしてクリームを塗りましたが、それでも変化は微妙。 どうも古い錆には効き目が薄いようなので、サビを削ることにしました。サンドペーパーで削ることができないので、千枚通しの先端でゴリゴリと削りました。 小傷と思っていた外見とは違って、塗膜の下で錆が拡がっていたのにビックリ。外科手術の"郭清"という言葉をイメージしながら、十分に削りました。 たっぷりクリームを塗って、また10分。 今度は錆がきれいに溶け落ちました。針の先ほどの残り錆を落とすために、削って塗りをもう一度して完全を期しました。 洗剤で洗い、拭き取ってから乾燥するまで放置。 2. タッチアップペンで塗装 タッチアップペンの容器をしつこく振って撹拌し、小さな筆先に塗料を少量残して、薄く塗り広げました。放置して乾燥。 20分ほど置いてから重ね塗り、を2度。都合3回重ね塗りして完成としました。 近寄って見ると凸凹が気になりますが、これを問題にするのなら素人仕事は無理でしょう。 ちょっと離れて見れば、・・・良いでしょう、これくらいなら。 何より、これ以上錆が拡がらない、という安心が大きいのです。4ナンバーの軽バンにはふさわしい補修だと思い

車中泊釣り/2019年の総括と2020年の課題

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アメマス // 北海道・宗谷 2019年を振り返ってカウントすると。車中泊の釣りに12回出かけて、のべ37泊しました。他に日帰りが10回ありました。 ワラサ // 静岡・遠州 対前年比で+8泊 +1回 だったので、数字上は進歩したと言えます。後は中身の問題です。 2019年課題の検証 1.  集魚灯を使う釣りの汎用化 あちこちで使ってはみたものの、明確な成績アップは見られず、引き続きの課題になります。 2.  高温期の釣りの開拓 車中泊では身体的ダメージが大きく、挫折しました。 3.  泳がせ釣りの習熟 釣果らしい釣果が得られずに終りました。 4.  ブッコミ釣りの習熟 一定の進歩がありました。 5.  大アジを生コマセ無しで釣る方法の具現化 ドライペレットを使用するコマセカゴがもう少しで完成というレベルに達しました。 2020年の主な課題 1. アオリイカを含むフィッシュイーターを釣るための、泳がせ釣りの仕掛けを改良して、釣果を得る。 2. 大アジ他を狙えるドライペレットとコマセカゴを含む仕掛けを完成させ、釣果を得る。 3. カラフトマスを釣る。 旅釣りも4年目になるので、釣果も上げていきたいものです。その反面、滞在時には、ゆったりと過ごして時を楽しむことも大事にしたいと思います。 関連記事 2023年の総括と2024年の目標 2022年の総括と2023年の目標 2021年の総括と2022年の課題 2020年の総括と2021年の課題 2018年の総括と2019年の課題 2017年の総括と2018年の目標