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自作NV350キャンピングカー搭載ソーラーシステムの相性問題-解決編

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車中泊車両をキャラバンNV350で自作 -19 チャージコントローラー・バッテリー・インバーター 3点の相性が悪いとトラブルが起きます。少し前に その記事 を書きました。過電圧エラーを起こしていた私の システム に、気付きと改善があったので、アップしてシェアします。 そもそも、電気に詳しい人ならともかく、自作オフグリッドのソーラーシステムの運用は、あまり簡単ではありません。 なので、自信のない人は オールインワンタイプの ポータブル電源 を使うのが普通だと思います。ただし私のように5120Wクラスになると、単体では 選択肢 は限られますし、とてもポータブルとは言えない重量になり、不自由とも考えられます。かと言って、組み合わせて使う 拡張タイプ の物は割高になります。 後々のメンテナンスや部分入替を考えると、やはり苦労を覚悟でも、自分で単体の機器を選択して システム を組むのが良いと、私は思います。 前記事以来、エラー発生のピー音にイラつきながらも、なぜ?どこが?どう悪いのか? と悩みながら、取説を繰り返しにらみ、ネット検索で学ぶうちに、少しずつ理解が深まりました。 市販の リン酸鉄リチウムバッテリー は、セルのみの物でなければ、BMS回路がセットされていて、入出力をコントロールしています。 フロート充電中 電圧=27.7v(13.85*2) その設定と、チャージコントローラーの設定、それに加えてインバーターの設定値が影響しあう構図が、はじめは理解し難いのです。 特にBMS回路はブラックボックスですから、そのの挙動が分かりません。ネットで探している内に、日本メーカーの BMSの情報 にたどり着きました。 もちろん、中国メーカーのBMSと完全一致するものではないと思いますが、LiFePO4バッテリーのセルには大きな相違が無いようなので、参考にしました。 結論から言うと、私が当初設定したBoost充電の電圧(14.2v)が高すぎたのでバッテリー電圧が上がり、それを受け取ったインバーターが過電圧エラーを起こしていたようです。 M4860 仕様 チャーコンの仕様を見る限りでは、上限が14.4vなので14.2vが禁忌の高電圧というわけではなかったのですが、結果として、インバーターが過電圧エラーを起こしていた。それが相性問題だったのです。 BMSの情報  にある、

釣魚の気化熱冷却法

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釣った魚を濡れタオル1枚で冷やす方法 ショアでブリ、シロサケなどの大魚が釣れた時に大型のクーラーを用意していないと、その保管に困ります。 冬の低温期なら、魚をその場に転がしておいても酷い高温にはなりませんから、あまり心配はありません。 しかし、暑い時期にこんな扱いをしたら、魚は高温になって死後硬直が早まるだけでなく、エラや内臓の腐敗が始まりかねません。 魚が釣れ盛って手が空かないような時、とりあえず現場に置かざるを得ないようなことが、時には有ります。 そんな時に役立つのが、この " 釣魚気化熱冷却法 " です。 冷却器や氷を使って温度を下げるわけではないので、長時間の保蔵にには向きませんが、釣り場で一時的に行うなら、大いに価値があります。なぜなら、簡便で 昇温防止 効果があるからです。 気化熱で魚を冷やす仕組み 魚にタオルを乗せて水を掛けるだけです。冷たい水をかけ続けて冷やすのではありません。それでも温度が下がります。 水は液体ですが、水蒸気という気体にも変化できます。それが"気化"で、それには熱エネルギーが必要で、周囲から熱を奪います。その結果、水に接している物を冷やします。 洗濯物が半乾きの時に触るとヒンヤリしているのが、この気化熱冷却の一例です。 温度が高く、湿度が低く、風が強い環境で、この気化熱冷却が効率良く進みます。言い換えると「カラッとした風の吹く暑い日」で、「洗濯物が早く乾く」ような環境です。 論より証拠の実験をしてみます。濡れタオルの冷却効果は如何ほどか。 気化熱冷却法による物体の温度変化比較実験 ペットボトルに水を入れて、魚のダミーとします。釣り場に日影があることは稀なので、あえて日なたで実験します。 400gの水(満水)を入れたペットボトル2本を   A   茶色の乾いたタオルで包む   B   茶色の濡れたタオルで包む 実験中 樹脂スノコの上に置いたA・Bのタオルとボトルの間(上面)にプローブ(温度センサー)を仕込み、Bにはたっぷりの水を掛けて、その後の温度変化を見ます。 試験した時の条件  2022.06.25 ・薄曇りを中心に曇から晴れが混じる不安定な天気  気温=26~29℃ 風速(推定)=4~5m ・ABは試験前に濡らさずに置いて、気温に追従させておく ・Cは表示盤裏側に非接触で貼り付けて保持する

自作NV350キャンピングカーに搭載したソーラーパネルの遮熱効果

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車中泊車両をキャラバンNV350で自作 -18 鉄板が外板に使われている自動車は、直射日光にさらされれば高温になるのは、言うまでもありません。車内放置の子供の死亡事故が毎年のようにあるほどですから、深刻です。 それを防ぐほどの効果を期待できるのが、屋根上に設置する太陽光パネルです。どんな車にも適用できる方法ではありませんが、屋根がフラットに近い1BOX車なら可能な方法です。 そもそも太陽光線を浴びなければ、輻射熱による温度上昇は起こらず、外気温以上には車は熱くなりません。熱くなる元凶の太陽光線を遮り、かつ電気に変換して利用するという一石二鳥の形式は理想的と言えます。 ここまで大きいソーラーパネルの搭載は奇異に感じられるでしょうが、法的には積載物でありながら、 遮熱効果 と システム の 発電量 がかなり上がります。 見た目は気にしないのが前提ですが、安全性については、 ルーフキャリア 、 パネルの設置 、 自動車保険 、等々に留意しています。 車内を生活空間とするキャンピングカーでは、快適性を追求するならAC100Vエアコンが望まれますが、その電気をオフグリッドで賄って維持するには、ソーラー発電だけでは無理です。 ゆえにこの実例では、ここに記したソーラーパネルによる 遮熱 と、蓄電した電気で動かす ファン換気 でしのいでいます。 太陽光発電パネルの遮熱効果を測る 本来は、車内温度で比較したいところですが、天井内張り直下であっても、すでに熱が拡散しているので、パネル下とそれ以外の直接的な比較計測ができません。 次善の策ですが、一つの目安として、屋根上(車外)で温度を測ってみました。この時 2022.06.23 14時半頃の気温は28.2℃でした。 使用した 温度計 は、 簡易校正 の必要を感じなかったので、省略しました。今回は、差を見るのが主目的でしたので。 はじめにパネルの上(表面)と下(裏面)にプローブを張り付けて測ると、上が 45.1 ℃で下が 40.9 ℃、その差は 4.2 ℃でした。概念的に言えば、その温度差分のエネルギーが電気に変った、ということのようですが、難しい計算は?? です。 次に屋根上の2ヶ所、パネルの下と、パネルの外です。陽が直接当たる外は 48.1 ℃でパネル下は 37.8 ℃でしたから、その差は 10.3 ℃です。 約 10 ℃の温

リン酸鉄リチウムイオンバッテリー(BMS内蔵)の弱点

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車中泊車両をキャラバンNV350で自作 -17 LiFePO4リン酸鉄リチウムバッテリー キャンピングカーでLiFePO4バッテリーを使う場合には "バッテリー上がり" に注意が必要です。 キャンピングカーに搭載するサブバッテリーとして、2022年現在では最良の選択と言えるリン酸鉄リチウムイオンバッテリーですが、一つ残念なことがあります。 キャンピングカー、特に自立型で外部電源に頼らないソーラー中心のオフグリッドシステムでは、バッテリーへの通常の充電は、 チャージコントローラー が担います。 ですが、定格電圧=12.8V (*n) のバッテリーを使い過ぎて10V (*n) 位までバッテリー電圧を下げてしまうと、BMSの"低圧保護"が働いて、シャットダウンしてしまいます。 バッテリーからの給電が止まると、動いていた負荷(電気製品)が止まるだけでなく、同様にチャージコントローラーも停止してしまいます。 例えば、夜間に充電ゼロなのに使用し続けて、朝には上がっていたとします。そうすると、作動に電力を必要とするチャーコンも停止しています。 陽が昇り、本来なら充電できる環境になっても、チャーコンは、自力復帰できません。バッテリー電圧に対応した リチウムイオンバッテリー専用の充電器 で、一定の"復帰電圧"まで上げる必要があります。 ということは、AC100Vの外部電源から充電することになるのです。 給電できる有料キャンプ場や自宅ならともかく、電気の無い場所で使うのがメインのキャンピングカーでは、これはとても困ります。 ゴミ捨てや給水にも苦労するキャンピングカーにとって、給電はもっとも得難いインフラです。 私は趣味(釣り)の関係で、給電設備の整った場所には過去一度も泊まったことがありません。道の駅、公園などをメイン泊地とする、給電無しのご同類も少なくないと思います。 DIYでオフグリッドのソーラーシステムを考え、施工し、使い始めるまで、私はその事実に気づいてはいましたが、対策を考えていませんでした。 この不都合な事実は、システム全体の運用上の問題なので、個々の機器の取説を読むだけでは、実際をイメージするのが難しいです。 私の場合には、(  相性問題   解決編   のために)充電をOFFにしていた自宅に居る時にバッテリー

自作NV350キャンピングカー搭載ソーラーシステムの相性問題

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車中泊車両をキャラバンNV350で自作 -16 チャージコントローラー/バッテリー/インバーター 3点の相性 ソーラーシステムの構成で使用する機器は、それぞれにスペックがあり、その整合をとるのは当然です。そして、整合を考えて組んだシステムでも尚、相性問題が生じることがあります。 それを避けるには、専門業者が選択して組んだセットを使用すれば大丈夫です。しかし、素人の消費者向けにセット売りしている物は、概して高価です。本音を言うなら、ビックリ価格です。 安上がりにと考えて組んだ私のシステムでは、残念ながら相性問題が起きました。まだ使い始めて日が浅いので、理解不足かもしれませんが、参考にここに記しておきます。 システム構成   25.6Vシステム   ソーラーパネル  JKM340M-60H 340W×3直列使用   チャージコントローラー  M4860(60A)   バッテリー  リン酸鉄リチウムイオンバッテリー24V200AH   インバーター  DC24V→AC100V 純正弦波 3000W トラブルの症状 バッテリーへの充電を制御しているチャージコントローラーの MPPT → BOOST → FLOAT と充電方式が変わっていく過程で、満充電に近付いてバッテリー電圧が高くなった時に、バッテリーとインバーターに向けて、瞬間的に30Vを超える電圧の電気が流れる ようで 、インバーターに入力過電圧エラーが発生します。毎回ではありません、時折。 インバーターは過電圧を回避する機能により、自動的に一旦遮断した後に復帰することを繰り返します。 これが、その時に使用中の電気製品に悪影響があるのではないかと危惧します。 車内で高頻度でONになっている電気製品は、LED照明器具と冷凍冷蔵庫ですが、コンプレッサーのモーターが回転する冷蔵庫が不安の種です。 販売店経由でメーカー宛に問合せをしました。 ・・・ここから・・・ 質問-1 購入済み商品の使用にあたっての質問です。 (お手数ですが、メーカーへの確認に基づいてご回答ください。) AR-BC97-NW を通常の商用電源ではなく、ソーラーオフグリッド(純正弦波AC107V)で運転しています。 冷蔵庫稼働中(コンプレッサー運転中)に給電元のインバーターの高電圧抑制が働いて、給電停止と再開を数秒単位で自動で頻繁に繰り返すことがあります。

泳がせ釣りの餌は自分で釣る

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タケノコメバル ブリ、ヒラマサ、カツオ等の青物に始まり、ヒラメやマゴチのフラットフィッシュや、タイ、スズキ、ロックフィッシュ、タチウオ、アオリイカ等々のフィッシュイーターが、ショアからでも狙えるのが泳がせ(呑ませ)釣りです。 それぞれに適した活き餌の小魚を使うのがセオリーで、釣り餌店で購入することが一般的になっています。お金が潤沢にあり、かつ時間が無いという人は、それで良いでしょう。 でも逆に、時間はあるが財布が軽いという私のような者は、釣り餌は自分で調達するのが自然です。貝やカニを獲るのと同じです。そこから始まる遊びも、良いものです。 というわけで、私は泳がせ釣りの活き餌は、買ったことがありません。当然ながらベストの餌を得るのは難しいので、釣果は多くを望みません。 先日の北陸への車中泊釣行では、狙った アオリイカ と キジハタ には振られたものの、格落ちの代役が顔を見せてくれました。 活き餌の小メジナで釣れた魚 アオリイカの泳がせ釣り(浮き流し&ヤエン)のためにアジを釣るつもりで行ったところ、福井県嶺南地方では、ほとんどアジが釣れていませんでした。 仕方なく足元の 小魚釣り をしました。小メジナ中心に、キューセン、小メバル、スズメダイなど。 それらを活き餌にしてアオリイカを狙った越前漁港では、繁茂した海藻に苦戦してボウズ。敦賀新港に 活魚輸送 して転戦し、やっとのことで釣れたのが、これ。マエソです。 消化器解剖したら、活き餌にしていた小メジナが入っていたので、食道の柔軟性にビックリでした。 私は小骨だらけの マエソ の食べ方を知っているので、冷凍して持ち帰り三枚におろして骨切りし、フライにしました。白身でクセも無く、それなりの美味でした。 死に餌のネンブツダイで釣れた魚 今回の餌用のネンブツダイは、2022年4月に訪れた西伊豆・戸田湾で釣って、バラ凍結しておいた物です。 釣り場に選んだ"海老江海浜公園(新潟県)"は初めての場所で、キジハタ狙いの夜釣りでした。釣り座は傾斜のある石積み護岸で岸寄りには5m幅で海藻が海面を埋め尽くすという悪条件でした。 パイプ天秤  と モルタル錘 を使った 死に餌ネンブツダイ ブッコミ と、底から立てる胴付3本針仕掛け に小メジナの短冊切身で、臨みました。 後者にはクサフグのみ。前者に釣れたのが冒頭

静かな車泊地/富山県射水市

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2022.06.13 10:10 撮影 海老江海浜公園 駐車場    国道415号線から少し入ったこの場所は、行き止まりで通過車両が無いので静かです。五月蠅い人が居なければ、音は潮騒だけです。 もっぱら夏の海水浴シーズン専用のように見えますが、護岸からのスロープがあるので、ボート釣りの船の上げ下ろしにも使えるのでしょうか。 シーズン中は夜間閉鎖と掲示されているので、泊地としての利用は時期が限られます。真冬は無理でしょうから。冬でなくても南から以外の風が強い時は避けるのが無難のように思います。 トイレや水場はありますし、夏季のみはここで水のシャワーが使えるようです。お風呂と買物は車利用になります。新湊大橋を渡って行く 越の湯 がおすすめです。 目の前の海では釣りができるので、海水浴シーズン以外は、もっぱら釣り人御用達なのかもしれません。私も、ここに泊まってタケノコメバルを釣りました。狙いはキジハタだったのですが。 この記事で紹介しているP泊地は、私的な判断で載せていますので、ここで公開するについての責任は一切負いません。閲覧者の自己責任で、情報としてご利用ください。 私の好みは、人が居ないか少ない場所で、集団で騒ぐ無神経な人間が泊まる可能性が少なそうな、マイナーで静かなな場所です。 主に公園や公共施設の駐車場や公有地で好適な場所を選ぶように心がけています。そのような場所は国費が投入されて設置されている場合がほとんどですから、国民の財産でもあります。したがって、明確に車中泊が禁止されておらず、迷惑を掛けずに使用する限りにおいては、使用を妨げられるいわれは無いものと考えます。ただし、一般の駐車スペースはキャンプ場ではないので、1台分の駐車スペースを越えて車外でキャンプ行為をするのは目的外使用にあたるため、使用は控えるべきだと思います。