自作NV350キャンピングカーに搭載したソーラーパネルの遮熱効果

車中泊車両をキャラバンNV350で自作 -18


鉄板が外板に使われている自動車は、直射日光にさらされれば高温になるのは、言うまでもありません。車内放置の子供の死亡事故が毎年のようにあるほどですから、深刻です。

それを防ぐほどの効果を期待できるのが、屋根上に設置する太陽光パネルです。どんな車にも適用できる方法ではありませんが、屋根がフラットに近い1BOX車なら可能な方法です。

そもそも太陽光線を浴びなければ、輻射熱による温度上昇は起こらず、外気温以上には車は熱くなりません。熱くなる元凶の太陽光線を遮り、かつ電気に変換して利用するという一石二鳥の形式は理想的と言えます。


ここまで大きいソーラーパネルの搭載は奇異に感じられるでしょうが、法的には積載物でありながら、遮熱効果システム発電量がかなり上がります。

見た目は気にしないのが前提ですが、安全性については、ルーフキャリアパネルの設置自動車保険、等々に留意しています。

車内を生活空間とするキャンピングカーでは、快適性を追求するならAC100Vエアコンが望まれますが、その電気をオフグリッドで賄って維持するには、ソーラー発電だけでは無理です。

ゆえにこの実例では、ここに記したソーラーパネルによる遮熱と、蓄電した電気で動かす ファン換気 でしのいでいます。

太陽光発電パネルの遮熱効果を測る

本来は、車内温度で比較したいところですが、天井内張り直下であっても、すでに熱が拡散しているので、パネル下とそれ以外の直接的な比較計測ができません。

次善の策ですが、一つの目安として、屋根上(車外)で温度を測ってみました。この時 2022.06.23 14時半頃の気温は28.2℃でした。


使用した 温度計 は、簡易校正 の必要を感じなかったので、省略しました。今回は、差を見るのが主目的でしたので。


はじめにパネルの上(表面)と下(裏面)にプローブを張り付けて測ると、上が45.1℃で下が40.9℃、その差は4.2℃でした。概念的に言えば、その温度差分のエネルギーが電気に変った、ということのようですが、難しい計算は?? です。


次に屋根上の2ヶ所、パネルの下と、パネルの外です。陽が直接当たる外は48.1℃でパネル下は37.8℃でしたから、その差は10.3℃です。

10℃の温度差をどう解釈するかです。数字では実感が弱いですが、直射日光の当たる屋根は熱すぎて触り続けることはできません。比べるソーラーパネルの下の屋根は、"熱い"ではなく"暑い"です。

その差が車内にそのまま反映されるか否かの確認はできませんが、人間にとって10℃の温度差は、やはり相当に大きな差と言えるのだと思います。

実際の話として、30℃の車内なら、私は扇風機があれば暮らせます。でも40℃では無理です。車から逃げ出すか、カーエアコンに頼らざるを得ません。

仮に、エアコンで余計に10℃下げようとしたら、、場合によっては不可能かもしれないです。という検証では、はなはだ心もとないですが、とにかく 10℃は違う という事実が分かりました。


車内の暑さという意味では、屋根の遮熱対策効果が大きいですが、横も同様に熱くなるので、できれば対策したいところです。でも、市販車には現実的ではないですから、ここまででしょうね。

近年、高級車の屋根にソーラーパネルを一体化した車もリリースされているようですが、高効率のソーラーパネルを外板としたEV車が使われるようになる日も遠くないのかもしれません。

水素を燃料とする燃料電池自動車(FCV)と併せて、脱化石燃料を進めたいものです。地球が熱暴走しない内に。

ただ、現代においても、欲得ずくの戦争を仕掛ける愚か者のせいで、未来志向の人類の進歩の足が引っ張られるのには、ほとほと情けなくなります。


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