Temu の通販は使えるのか

格安(逆安)通販サイト Temu に不安を感じる人が多いようです。拡大期の客寄せ販売とはいえ、安さに警戒するのも当然ですが、体験した結果どうやら詐欺の心配はないようです。

Amazonでは2024年4月から、従前の送料無料の下限購入金額2000円が3500円に引き上げられて、楽天市場の"3,980円以上で送料無料"に近くなりましたので、利用者もよりシビアになる必要があります。

Temuで購入した商品


商品名にはステンレス、説明には高炭素鋼という異なる表示、耐荷重表示が無い等のいい加減な販売姿勢がありますから、大事なことを想像で補う大らかさがないと、買えないですね。

私が購入した物はサイトの写真には見えない29mmサイズの10号100個で、支払った金額は444円でした。その後に値動きがあったようです。

それ以前にAmazonで探していた同等品は、ローリングスイベル インターロックスナップ で、1199円/50個で☆4つの高評価だったのですが、消耗品として使用するために、最安価格品を探した結果にたどり着いたのがTemuの物でした。


今回のTemuの注文処理と配送はAmazonより格段に良く、中国からは航空便、国内はヤマト宅急便コンパクトの利用で、中5日で届きました。

過去にはAmazonで購入し、中国から直送の物もたびたび利用しましたが、品質粗悪、数量不足、2週間で届けば早い方、などが当然のようでした。

Temuで届いた物を疑いの目をもって目視の検品をしました。


数は101個あり、形態異常も無かったので、肩すかしの合格です。

上(A)=Temu   下(B)=YO-ZURI

ローリングインタースナップの比較試験

私が過去に使用してきた物は上の写真(下)にある ローリングインター黒5号 で、これと比較してみます。

1.  Aはタル部分がひ弱に見えます。おそらく強度比較では劣るでしょう。
2.  磁石に付けてみると、明らかにAは付着力が強いので、鉄の含有量が多いことが分かります。

左(A)=Temu   右(B)=YO-ZURI

3.  Aはステンレスではなく高炭素鋼のようですから、錆びには弱いでしょう。


3%程度の食塩水に浸して12時間置いた前後の写真です。上が開始時、下が終了時です。Aは、あっという間に錆びるのが分かりました。拡大して見ると、

A
B

Bは錆びていません。やはり材質が、Aは鉄または錆びる粗悪なステンレスで、Bは良質なステンレスであることが分かりました。

4.  価格は、Aが 5円/個 なのに対して、Bは 21円/個 ですから大きな違いです。
5.  肝心の強度は、個体差や使用歴にも関係するので、実釣にゆだねます。

使用目的による選択

の方が信頼できるのは明らかですが、価格差が大きいので、目的による使い分けが妥当でしょう。今回の購入品の私の使用目的は、自作サビキ仕掛け の下に吊り下げる捨糸3号の モルタル錘 の撚り取りのためなので、A でも可と考えます。

私は、実釣での使用後は仕掛け全部をリールや竿とともに真水で洗いますので、上の写真のような錆び方はしないと思います。

でも、企画販売が中国製のリールは、そのように丁寧に扱っても、組み立てのボルトが錆びたりしますから、安心はできないです。サビに懲りたので、リールだけは、安物でも優秀な シマノ、ダイワの製品を使います、今は。

釣具はアウトドアゆえに消耗も激しいので、自作もしつつ安価な製品を上手に使う知恵も必要だと思います。円の価値がこの先も下落する可能性が高いと思うなら、物価は上がるはずで、知恵による自衛は生きるための必須条件になります。それでも釣りは止めません !!

追記 2024.10.29
実釣で使用した結果、概ね上記記事どおりであることが確認できました。一言で言うなら、使い捨てを基本にして、どうでもいい箇所(捨オモリの接続等)になら再利用もあり、との感触を得ました。もちろん真水粗いを前提に、強度低下を承知の上で、ですが。

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