磯ガニを楽に合法的に捕獲する in 静岡県/捕獲器製作編
磯や沢の小ガニを獲るのには色々な方法がありますが、場所と対象によっては違法行為となる危険があるので、注意が必要です。これを合法的かつ効率的にするための方法を考え、道具を自作します。
ネット上では、2Lの空ペットボトルを使った海中使用の自作捕獲器の紹介が散見されますが、これは 静岡県 のように違反となる都道府県が多いようなので、原則不可です。
ここでは、「海面」以外の場所へ誘引することで、法に触れずに小ガニを捕獲する器具を製作したので紹介します。
< 利用シーン >
夜間にも無人で使用することを想定して、可能な限り多様な条件で利用できる汎用性をもたせる。
< 捕獲器の構造要件 >
A カニを捕獲するための条件
1. カニが捕獲器容器内まで容易に進入でき、かつ退出できないこと。
(具体策) 鹿威し風の自動回転復帰構造とする。
B 捕獲したカニを活かすための条件
1. 適量の海水と水面上のスペースをカニに提供すること。
(具体策) 内装の樹脂箱に高さ2cm位の島状の物を置いて、周囲に水深1cm程度の海水を満たす。
2. 新鮮な空気を供給すること。
(具体策) 外装箱に通気口を設ける。
3. 温度上昇が避けられること。
(具体策) 外装を木製として、含ませた水を蒸発させて 気化熱 を奪う。
C 使いやすさのための条件
1. 二重構造として、内外容器を分離して管理できること。
(具体策) 外装を木製とし、内装を樹脂製として、内装箱を容易に取り外せるようにする。
D その他の条件
1. 使用時に任意の開口状態を維持できること。
(具体策) 数センチの開口状態を調整できるようにする。
2. 堅固であること。
(具体策) コンパネをビスと接着剤で接合した構造とする。
製作する捕獲器は使用上の利便性だけでなく、使用場所を考慮した安全性なども必要になります。上記の条件を満たすように考えて作ったものがコレです。
木工のできる人なら難なく作れる程度の箱物です。ポイントは、内装の樹脂ケースで、私はダイソーのシューズケース(小)を使う前提で、これに合わせて箱を作りました。
箱に収めたプラケースを含めて5点のパーツから成り、中の板は餌台を兼ねた上記B1.、右下のプラスチック板(発泡4mm厚)は上記A1.、右上はA1.進入用斜路です。
A1.の「入れて出られない」、これが最重要部分です。
回転板裏には錘を設置してあるので自動復帰します |
回転板を縫い針を軸として固定し、餌に誘引されたカニの重心が軸より前に乗ると90度回転して、転落します。餌台との距離があるので、餌台から戻ることはできず、周囲の縁部分もプラケースなので足が掛からず、逃亡不能です。
また、カニが入れて鳥が侵入できないように、蓋の開口部高さを数センチの幅で調製できるようにしてあります。
使用の際には、可能な限り人目に付かない場所に置くことで、トラブルを未然に防ぎます。
さて、設計通りに機能するのか。磯の小ガニが旅釣り持参の冷凍餌として必要になったので、さっそく採捕実験を始めます。使用の結果はあらためてシェアします。
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