投稿

カラフトマスを初めて釣るまでの覚書

イメージ
ショアで釣れるサケ・マス類の主な魚種は、シロサケ、カラフトマス、サクラマス、アメマス等ですが、いずれも魅力的なターゲットです。 サクラマス以外は、ほとんどが北海道での釣りになるので、内地(道外)人には敷居が高いのですが、釣りたい病に罹ってしまったらどうするのか。 1尾釣るまでのアプローチを、ここに記します。 前提として、私は過去2017年と2019年の2回、釣りを目的として北海道に行っています。ただし、その2回はいずれも、明確なターゲットを定めて行ったわけではなく、なんとなく竿を出した程度にすぎません。 その中で、大きくはないものの アメマス は釣りました。その美麗な海アメの姿に感動したものです。道内のアングラーはあまり狙わず、食味の評価も低いのですが、私は それなりの評価 をしました。 でも、やはり美味なるものには魅かれるので、ステップアップを目指すことにしました。それで、何を狙うのか。   シロサケ ・・晩夏から始まり、激しく込み合う釣り場を想像すると、直近のターゲットとするのは難しいです。   サクラマス ・・春の北海道の気候(低温)を考えると、車中泊での釣行は、内地人の私には困難です。   カラフトマス ・・夏に盛期を迎えるので、気候的には楽に挑めます。 味覚的には、サクラマスが最上位のようですが、あとの2種はお好みで、ということのようです。 あまり悩むことなく、私は シロサケの前にカラフトマス を狙うことにしましたが、そこからがナカナカ大変でした。 < 釣行時期と場所 > ネットの情報と過去の旅の経験から、オホーツク沿岸北部で7月下旬~8月上旬と決めました。盛期はもう少し後になるようですが、諸般の事情により。知床半島南側にも魅力を感じましたが、少し時期が遅れるようなので、また別の機会に。 < 釣 法 > 道内のオーソドックスな釣り方をベースに、多少のオリジナリティーも加えて次の3種を想定します。 1. 浮きフカセ釣り ・・主に港内 自作の棒ウキ を遊動にして0.3~1.5mのタナで、ハリスはNY4号、針(マダイひねり14号)に喰わせ餌のみ ? で臨みます。持参自作餌は「コノシロ短冊の強塩水漬け」「イカタンのオキアミ醤浸け紅染」とし、不足の時は釣り場

マイクロスプーン用のトレーラー

イメージ
39mm径 ミズキの木球 マイクロスプーンといえば、主にエリアトラウトや管理釣り場のニジマス等を釣るためのルアーですから、トレーラーを使うことはあまり無いのでしょう。 私は北海道のショアで、海の鱒を釣るためにスプーンを使います。地元の遠州浜では、ヒラメやマゴチをスプーンで釣ったこともありますが。 ショアでは、そもそも自重で飛距離の出るようなサイズのズーンを使うのが普通ですが、 近々遠征 で狙う北海道のカラフトマスではちょっと違うようです。 樺太鱒にはいろいろな釣り方がありますが、3~4㎝の小さなルアーをスローリトリーブで操るというのが、時と場合によっては効果的なんだそうです。 ただし、ショアで3g程度のスプーンをキャストしても、風があれば、まともには飛びません。ラインはPEでも、それなりの太さ(1.2号~)ですから、かなり不利な状況になりそうです。 そんなことを考えて、トレーラーを準備しました。スプーンを底まで沈めて使うのではなく、スローリトリーブで表層を引くので、浮くトレーラーが必要になります。分かりやすく言えば、飛ばしウキです。 木球 を入手して自作しました。穴あきとの商品説明でしたが、貫通していなかったので、貫通させて広げ、 蓄光パイプ を埋め込んで、色を塗りました。 徒歩1分の浜名湖でテストしてみたところ、40m前後飛びました。遊動にすると、浮きから下の部分が軽いために、リトリーブでスプーンが浮いてきてしまうようなので、 遊動では無理 と判断しました。 固定するために 爪楊枝で留めると滑るかと思いましたが、木球浮きの自重が20g程度なので、滑りません。遊動と違って重心が上がって2つに分かれるための投げにくさは仕方ないようですが、まずは完成といって良いでしょう。 テストを終えて帰ろうとしたら、プルプルッと微妙なアタリ。へっ、魚ですか? 夕マズメとはいえ、水深1mもないような場所で 2.5gのスプーン に何が、と不審でしたが、小サバでした。 へぇーっ、一人前にスプーンを追いますか、小サバが。やはり静止餌より動く物ですか、コイツも。竿下でのサビキよりも土佐かぶらでも引くと、面白いかもしれないですね、群れが居るのなら。 と、そこで終わらないのが、私の特性です。セオリー通りに活き締めして、血抜きをして

釣りの浮き(高感度・視認性良好・遠投可能)を自作

イメージ
カラフトマスを浮きフカセで釣るためのシステムを考えていて、この釣りでは、餌に次いで浮きが重要なことに気づきました。 釣りのウキは、対象魚種と釣法によって多様な物があります。浮く、見える、高感度、飛ぶ、といろいろな要素の組み合わせで形が決まります。 カラフトマスを 浮きフカセ で釣る場合のウキには、群れの向こうに届かせるための遠投性能、遠くからでも見える視認性、前アタリを伝える高感度、となかなか難しい要求があります。 サケ・マス用の 市販の棒ウキ は、名前の通りの棒状で、下端から先端まで同一素材ですから、水面上の部分も浮力体でできています。それゆえ、魚が引き込む際には、水面上の部分の浮力が魚への違和感(抵抗)となります。 これが原因で餌を離してしまい、本アタリへ至らない喰い渋りの原因になっている可能性があると考えられます。より良い条件で釣りをするためには、この点の改良をすべきと考え、自作することにしました。 考え方としては、浮力を殺してわずかにプラスにし、かつ水面上の部分が浮力を持たず、大きくて視認性が確保できるようにします。これは 遠投カゴ釣りの浮き そのもののようですが、オモリを内蔵しない点で異なり、浅いタナを釣るカラフトマス釣りには向きません。 今回は7号オモリ内蔵の棒状ウキの、水面から上の部分を比重と浮力を無視できる造りにします。薄いPPシートで管を作り、それに蛍光テープを貼ります。その管部分は水が溜まるとウキが沈むので、管内の水は自動排水できるように、排水口を設けます。 < 材 料 > すきまスティック 20mm径  (発泡PE) クリアファイル ホワイト (PPシート)  乳白色や透明のシートでも作れますが、視認性能が落ちます。 ナツメ錘 4号+3号    私は在り物で作りますが、買うなら タル付きオモリ7号 が適当です。 目印テープ ピンク 目印テープ イエロー OPPテープ   両面テープ 15mm幅  ・・ 110円ショップ ビニールテープ 赤  ・・・ 110円ショップ < 作り方 > 1. すきまスティックを10cmに切り、片端から4センチ位までの穴を開けます。千枚通しのような物から少しずつ太いものに変えて、ナツメ錘が入るまでに穴を広げます。

アイナメの味/北海道利尻島産

イメージ
2022.09.20 アイナメは、北海道では多くの人がアブラコと呼びます。道内ではポピュラーなのかと思いきや、スーパーの売り場で見かけることは多くありません。 利尻島のキャンプ場 で知り合った人からいただいた物です。漁法が特殊でしたが、鮮度は良好で適切な処理をした物です。 刺身   平造り   (漁獲4日後) モチモチした食感の中から旨味が湧いてきます。冷蔵での長旅(利尻島~浜名湖岸)のせいか、期待しすぎたほどの旨さではなかったですが、さすが本場のアイナメ(道内ではアブラコ)です。美味。 ヅケ丼   ( 漁獲6日後 ) 刺身を造った際の片身を、切ってタレに浸けて翌々日食べました。炊き立てのご飯の上に載せて、ワサビ(もどき)を添えて、さて一口。んー、やはりヅケは旨い。しっかり浸み込んだタレの味との相乗効果がいかんなく発揮されて、刺身よりも美味。 2020.10.04 記 つけ焼き   (漁獲翌日から浸けて4日後から冷凍) 4日間タレに浸けてから一度冷凍した物です。自然解凍して、IHコンロ内蔵の魚焼き器で焼きにしました。強火から弱火に変え、余熱で中まで火を通しました。 口にする前から、芳香がただよって、期待感が上がります。口に入れると、生のモチモチ感とはガラリと変わって、締まることないホクホクに近い柔らかさです。 旨味も十分に楽しめて、「これは文句なしに美味しい」でした。 2020.06.16 記 アイナメがスーパーの売り場に並ぶことは、めったにありません。しかも型も良く、価格も手頃、というより激安。鮮度は悪し、でも買うしかありません。 帰ってさっそく掃除しました。ワタ抜き済みで534gでした。これが消費地の店内でなく現地で処理された物なら、格段に鮮度は良かったのに、残念です。でも、それだから安価で買えたのですから、・・・痛しかゆしです。 北海道は留萌の海岸の釣り場で、竿をへし折って揚がった型物を見たことはありますが、恥ずかしながら口にしたことはありません。高級魚という程かどうかは知りませんが、定評のある魚ですね。 煮付け   (推定・漁獲7日後) 鮮度が良ければ、刺身から始まって、なんにでも料理できる魚ですが、北海道からの長旅の疲れが出ている魚なので、迷わず煮付けにしました。 ゴロンという感じのぶつ切りになっていたので

パン粉で投げサビキ釣り-2_パン粉は魚に好まれるのか

イメージ
新居海釣り公園 パン粉をコマセにしてアジを釣ろうという作戦の第一段階として、マアジのパン粉への選好性を確認したいのですが、私の地元である浜名湖周辺では、なかなか困難です。 向かった先は湖西市 新居海釣り公園 です。コロナで駐車場の使用が禁止されていましたが、この日は既に解放されていました。 とりあえず魚種なんでもありで、パン粉を海に撒いてみました。 初めに、西端の釣り不可の桟橋付け根でテストしました。5mm目のパン粉をパラパラ落とします。何か小魚が見えていたのですが。無視されました。少し粘ってみましたが、変化無し。 次は2番の橋の付け根です。濁りがありましたが、偏光グラスを使って何とか2m位までは見えました。ちょうど潮流が弱くなっていたので、テストらしきことはできました。 居ついていた3種ほどの小魚(メバル?、メジナ?、??)は、撒いたパン粉に反応は無く、あきらめかけた頃になって、小サバが回ってきました。さぁ、どうだ。先日の 戸田釣行 (2020.06.03) では、ペレットをペッと吐き出した奴です。 おっ、パン粉を口に入れました。そして吐き出すことなく、小サバは泳ぎ去りました。何度か確認したので、間違いなさそうです。サバは喰いますか、パン粉を。よしよし、少し望みが出てきました。 すぐ近くの釣り桟橋ではアミコマセを撒いていたのですから、同等とまでは言えなくても、100:0の負けでないこと、即ちサバへの有効性は確認できたわけです。 桟橋の釣り人に聞くと、この日はほとんどサバで、たまにアジが混じるとのことだったので、残念ながらパン粉コマセのアジへの有効性は確認できませんでした。 アジへのテストは、また折を見て続行するとして、並行してパン粉用コマセカゴの完成を目指すことにします。   パン粉で投げサビキ釣り-3_パン粉用コマセカゴの作成

パン粉で投げサビキ釣り-1_パン粉釣法の応用

イメージ
粒径5mmの耳パン粉 サビキ釣りのコマセの定番は アミ (アカアミ)です。これに勝る撒き餌は無いと言っていいでしょう。ただしアミは発酵、腐敗の早いものですから、扱いが厄介です。 釣り餌メーカーは、非加熱でも腐敗しにくい  匂いを付けたアミ製品   を販売していますが、それは生の(解凍した)ままでは扱いにくく嫌われることの証です。 私は車中泊の旅釣りをする関係で、車中に生の餌を、特に生アミを置くのを避けます。万一ひっくり返したり、漏らしたりしたら、以後ずっと、その臭いと同居することになりますから、避けるのです。 でも、アジは食べたいし、釣りたいのです。そこで2年余り前から、コマセをドライ品で代用できないかと、試行錯誤してきました。ついでにコストカットも考えて、アカアミ・オキアミの塩辛汁で味付けした米糠を押出成型後に乾燥した ドライペレット を自作しました。 そのドライペレット専用のコマセカゴも自作して、ほぼ完成したのですが、あろうことかペレットが小サバに嫌われてしまいました。 以前にテストしたネンブツダイは嚥下したように見えましたが、小メジナでは寄せるところまでしか目視確認できていません。そして 先日の実釣 (2020.06.03) では、水面下に群がっていた小サバが吐き出したのを確認しました。 小サバの直前には 投げサビキ (2020.06.01) でマアジ狙いにも試しましたが、目視はできないものの結果はダメで、周囲の状況との対比から推測すると、どうもマアジにも嫌われたように感じられます。 仮に自作ペレットは慣れれば喰うとしても、飼い付け漁業のように定位置で連日大量に給餌することはできないので、事実上使い物になりません。 せっかくペレット専用のコマセカゴを作ったのに、これも一緒にボツではもったいない話です。何かに使えないかと考えていて、気づきました、というか思い出しました。 そういえば、パン粉は単独で集魚効果があり、小さいながらも マアジが口に入れて嚥下する様子 (2017.09.21) を、この目で確認しています。ネットの情報では、成魚にも使えるようです。だったらドライペレットに代えてパン粉を使ったら、と思いついたのです。 九州では主にメジナを釣るためのパン粉釣法なるものもあるそうで、釣り餌店でもパン粉を置いてい

海釣り車の給水装置/2L・サイホン式

イメージ
海での釣りは、淡水と違って常に塩害を意識しなければなりません。非防水スマホのコネクターに海水が1滴侵入したら、・・恐いですねぇー。 また釣り具といえども、メッキや安価なステンレス製の普及品では、リールやロッドの金属部分は簡単にサビてしまいます。けれども、真水をかけて洗い流すだけで格段に寿命が延びます。 釣り場では、 蛇口の付いた清水タンク を使っている人を見かけますが、私は車中泊用に 20Lのタンク を常設しています。それはそれで必需品なのですが、釣りではちょっと指先を洗うというシーンが多いので、そのわずかな水を簡便に使える給水装置を作りました。 従来は、2Lペットボトルのキャップに細かな穴を開けただけの散水装置を、片手で持ち上げて傾け、胴体をつかんで圧迫して水を出していました。この方式は工作が容易で、使い勝手も悪くないのですが、一つ難点がありました。 それは汚れた手で胴体を持ち、手洗いでは左右の手でペットボトルを持ち替えるために、どちらの手もボトル本対も完全にきれいになりません。すっきりしないのが、不満でした。 そんなこともあっての今回の改良版は、重いペットボトルを持ち上げる必要がなく、かつ本体を汚しません。もちろんコスパは良好で、材料費は100円程度です。 < 材 料 > ペットボトル(2L)  リユース品 シリコンチューブ  内径4mm 外径6mm 観賞魚用 ビニールチューブ(PVC)  内径6mm 外径8mm ステンレス硬線  外径1.0mm ペットボトルは、肉厚な物でないと耐久性に欠けます。シリコンのエアーチューブは110円ショップにあるでしょう。ビニールチューブはホームセンターの切り売りで買える?。 < 作り方 > 1. ステンレス硬線を洗剤で洗ってから、ペットボトルに斜めに差し込んで、キャップの上に出る部分をR付の直角に曲げ、余分を切り落とします。両端は、やすりで角を落とします。 2. ペットボトルのキャップに、チューブ穴(5.5mm径)と吸気口(2.0mm径)を開けます。(吸気口の口径によって、給水量が変わります。) 3. ステンレス硬線を仕込んだシリコンチューブをキャップに通します。 4. ビニールチューブを1㎝×2切り出し、キャップの内