東北への旅釣り 4/4 東北日本海沿岸南下編


2021.07.02 (12日目)

早寝早起きも、過ぎると厄介です。2時に目覚めて考えましたが、青森市内を未明に走り抜けるメリットを思い、出発しました。ナビに従ったら県庁前を通過しましたが、バイパスのようなものは無いんでしょうか。


龍飛崎を目指して走り、青函トンネル記念館駐車場には夜明けに着きました。下北半島を走破してきたのだから、津軽半島も、という訳です。


岬に白い灯台。美しい風景の一典型と言えるでしょう。好きですね、私は。みさきぃーめぐりのー、バスはーはしるー が青春時代だった私としては。


北海道を遠望する龍飛埼灯台からの北向きの眺望もそれなりに期待していたのですが、え゛っ。国防上の重要施設、という意味は分からなくはないのですが、無粋という言葉も思うのですね、民間人としては。

来合わせた自衛隊員に歴史を尋ねましたが、要領を得ない回答でした。まっ、彼らにとっては、なるべく早く異動したい現任地なのでしょう。

下北半島での漁業資源調査の結果から、釣りをする前向きな気持ちは既にほぼ失せていたので、なんとなく日本海を南下する、だけです。

入浴 道の駅 ふかうら コインシャワー/青森県深浦町


2021.07.03 (13日目)

風で揺れる車内で眠れるかという心配をする間もなく眠りに落ちた前夜は、それなりにお疲れだったようです。

4時に目覚めたものの、急ぐ旅ではないので、ひと気のない早朝の散策して時を過ごしてから出発。風合瀬(かそせ)から深浦まで走り、停車。


深浦港の漁協前とその北の堤防で、朝のロッド振り体操をしましたが、いつも通りの空振りでした。


地元の爺が、アジ狙いで下錘カゴのサビキ釣りをしていて、小アジがたまに掛かっていました。


山越えの道を経て岩崎漁港に下り、再び竿を出しました。釣りはいつもの結果でしたが、たまたま通りかかった 五能線の列車 が撮れたのはラッキーでした。この線には、いつかまた乗りたいと思わせる魅力を、今回あらためて感じました。残雪の頃の昼間、ワンカップをチビチビやりながら、なんてのが良いかな。


ここでは、南に張り出した弁天島に渡ると面白そうですが、予備知識ゼロの私は、先行者の真似は遠慮しました。


岩館海岸に寄ってみましたが、シーズンオフはロックアウトされていて、沖側の施設には入れず、残念でした。昨今は安全第一、責任は全て行政。その結果、立入禁止で自由は縮小。人の判断力が劣化して、どんどん馬鹿になる時代なのかな。

波高ゼロの沖に浮かんで見えたのは 久六島 なのでしょうか。大きさも方向も違うようですが・・、雲だったのか、それともマボロシ?

泊地 国道7号線チェーン着脱場


2021.07.04 (14日目)


鶴岡市を早朝に走り出て、途中から雨に見舞われ、昼には上越市に着きました。雨の中で釣りする人をしり目に、昼酒と昼寝で過ごしました。


勝手知ったる 直江津港の釣り場 なので、雨が止んできた夕刻になってルアーで探りましたが、反応無し。

少し離れた隣では、アミコマセで小アジとイワシのような物を本気で釣っていたので、じゃー参加するかと、パン粉をコマセ自作サバ皮サビキ で置き竿にしました。

魚が浮いていたようで底狙いの放置では喰わず、水面近くで仕掛けを振ったら釣れました。マアジが1尾とマルアジ(青アジ)が2尾。


さっそくもう1本の竿で泳がせ釣りに参入しました。けれども暗くなってまた雨がパラバラ降ってきたので、しばし思案の末に、終了と活き餌キープを決定しました。

翌日が月曜なので、この場所(直江津港東埠頭危険物3号岸壁東隣接地)は立ち入れない可能性があるために、二重バケツで泊地に 移送 しました。

入浴 天然温泉 門前の湯/新潟県上越市
泊地 直江津港東埠頭漁港区岸壁北向面


2021.07.05 (15日目)

湿気でベタベタする不快なベッドで明け方に目覚めたら、予報が当たって本降りの雨。せっかくキープした活き餌でしたが、ためらうことなく撤収後の帰還を決意。何しろ西に向かっても、梅雨が立ちはだかっているのですから。


活かしバケツのアジ達を〆て冷蔵庫に移して出発。およそ400kmの一般道を正味8時間余で走り抜けて、無事帰宅しました。ほぼ終日雨に見舞われたので、視界確保のために、エアコンを止めることが無かったです。最後の一日は最悪でした。


今回の旅も、あまり良いこと無かったなぁー、と。まっ、いつものことで慣れましたが。

ベスト  1. 大間のクロマグロを味わえたこと
     2. ムシカレイをジグで釣ったこと
          3. 恐山の温泉に浸かったこと

ワースト 1. 最後の夜のびしょぬれ感の寝具
     2. 告知なく風呂を休業していた"ゆぽっぽ"
          3. ロックフィッシュに出会えなかったこと

それでも、車中泊の気ままな一人旅ができる幸せは、十分に満喫しました。

 健康自由な時間少しばかり余裕のお金 に、感謝 !!

東北・下北半島への旅で知ったこと

地域のこと

2011.3.11 東日本大震災 の爪痕と復興の現実を垣間見ました。もうすでに、あれから10年が過ぎたのですが。

生活圏と海の間は巨大な防潮堤で遮断されてしまい、余所者が気軽に海に近付ける雰囲気ではないように感じました。

巨額投資でインフラ整備は進んだかに見えましたが、住民と産業が元通りになるのは一部に限られるように、思えました。

特に、原発被災地では、再び元に戻ることは無いでしょう。おためごかしの欺瞞的政策は止めて、超長期にわたる過去清算のための地域として利用するべきだと思います。

北上して見た下北半島の原発関連施設集積地は、事業が進んで活発に見えました。フクシマを見た後だったので、「ヒトは歴史に学ばないのか」、と悲しくなりました。

日本海側を南下して目に付いたのは、多くの耕作放棄農地でした。人口減少が止まる見込みのないままの未来はどうなるのか心配になりました。


釣りのこと

東北(岩手県以北)の海は暖海ではないので、魚種が限られるとともに、魚影が濃いようには見えませんでした。回遊魚ではイナダ、サバも可能性はあるようですが、主にはアイナメをはじめとするロックフィッシュとカレイ類のようです。

今更ながらでしたが、釣りをすることと魚を得ることは、必ずしも一致することではないことを知りました。釣り場にもよりますが、餌釣りの釣り師を凌駕して主役になった感のあるルアーマンは、竿を振ること自体を楽しんでいるようです。もちろん魚をゲットしてゲームが完結するのですが、基本的にはゲームはそこで終わり、リリースするか持ち帰るかは人それぞれ、です。

今回の私の釣りも、ほぼルアーに徹していたので、釣果は皆無に近かったのは、やむを得ない現実でありながらも、技術未熟が主因だったようです。

ただ、この時期を見る限りでは、釣りのフィールドとしての東北は、あまり魅力的とは感じられませんでした。ルアーマン的な言い方で言うなら、「ベイトがほとんど居ないのだから・・」

北東北の釣り場で気付いたことの一つは、釣り人に寛容であることです。具体的には、堤防上の立入禁止がほとんどされていません。階段が付いて、どうぞ奥(先端)までズズイッとどうぞの所がほとんどで、関東近郊などとは大いに違います。

釣り人に優しい、それは有難いことなんですが、私が片道1500km走って行くことは、残念ながら多分もう無いでしょう。

でも、漁港の岸壁や埠頭で何度も寝ましたからね。今回は、お世話になりました。<m(__)m> 

東北・下北半島への旅釣り 目次

コメント