東北への旅釣り 3/4 下北半島北部・東部編

大間崎のクロマグロ刺身

2021.06.29 (9日目)


旅は、ここまで天気に阻まれることなく来ましたが、いよいよアウトです。風を背に受けるべく、下手浜漁港内で対岸の東側堤防に移動しましたが、雨で外に出られず、仕方なく 助手席設置の収納テーブルカセットコンロ を使っての朝食です。


冷蔵で運んできた 作り置きのおかず にホットみそ汁などで時間をやり過ごしますが、天候の回復が見込めずに移動。


下風呂漁港で堤防に上がってみると、なかなかのロケーションです。沖の一文字波止にも、それほどの閉塞感は感じられず、タイミング次第では・・と期待させます。

ただ、いつ降るか分からない天気では、濡れること厳禁の車中泊者としては、釣りより温泉に向かって明日に備えるのがセオリーです。


温泉から帰って風を避ける位置をキープし、この日のビッグイベントである 大間のクロマグロ の試食に感動して締めくくりました。

泊地 下風呂漁港 堤防上


2021.06.30 (10日目)


夜が明けてもシトシト降っていた雨が上がり、下風呂漁港で6時過ぎから釣り開始。旅に出て以来、未だに釣針には何も掛かっていません。ちょっと拙いようにも思えてきたので、少し粘って色々試してみます。ルアーをとっかえひっかえ繰り出しますが、魚はノーバイトでノーヒット。


先端の高い場所まで行って、へっぴり腰で攻めてみても何も起きず、最後は港内のブロックの穴釣りにもチャレンジしましたが、パーフェクトにゼロ。


時折、パラパラと子サバが走り回るのを見かけましたが、泳がせ釣りで粘るつもりも無いので、無視しました。で、移動。


次に向かったのは、大畑漁港の北西端に位置する大畑川の河口右岸です。先端に向かう途中が波で洗われ、先端は高さがある堤防です。


川を挟んだ対岸には、赤灯台のある左岸の堤防先端が見えています。見えると行きたくなるのが人間です。大畑川を遡上して橋を渡り赤灯台に向かいました。


赤灯台堤防の付け根に車を置き、先端まで歩いてくると、さっきまで居た白灯台が目の前にあります。


下手糞マンに釣れるはずの無い昼間はパスするとして、夕マズメに釣りをするならどちらの堤防が有利か? 過去の釣り情報ゼロで考えました。んー~、風向きの予報だけを根拠に、シロ。

日中は恐山にエスケープして時間をつぶし、夕マズメに白灯台堤防に戻りました。


18時過ぎに、白灯台前から第1投。高所恐怖症の私は、誰も居ないココから落ちたら一巻の終わりだなと思うと、縁までは歩が進みません。


ほどなく他の釣り人が来たので、場所を譲って河口内を狙う位置に後退して続けました。

どうせ釣れないでしょうと、ルアーはボロボロの100均ジグ。それでも、グロー塗装してシングルフックに ジャバラベイトミニ を付けて、それなりにチューンアップしてあります。根掛かりロスト防止のための、ナイロンライン接続 も忘れていません。

さすがに28gの鉛は良く飛びます。ここではこの旅で初めての私の真打ロッド クロスビート965TMFS を使いました。今回の旅に合わせて買った ULSC70ML 70ML は、さすがに大場所で使う気にはなれません。結果はともかくとして。

ジグの前には自作(土佐カブラ8号5本針)のジグサビキを保険で付けたので、少し飛距離が落ちましたが、場所的に問題なし。

夕方の和らいだ陽と涼しい風に、気持ち良く投げていたら、ちょうど日没の18時半頃にバイトがあり、か弱いながらも生命反応を伝えながら上がってきたのは、初対面の魚でした。フラット物。

水草カレイ = ムシガレイ

んっ、左か右か?。えーっと、目が右ね。つーことは、カレイ君か。ルアーでカレイを釣ったのは初めてで、同定ができずに、魚をもって先端の釣り人に尋ねに行きました。

ちょうど彼氏も同じものを釣り上げていて、答えは「水草カレイ、またの名はムシガレイ」とのこと。で、食べられます? と聞くと、「干して食べたりするけど・・、自分はポイッ。」

現物が異様に扁平して身が薄く、"昨日産卵したばかり"という風体だったので、先輩にならってポイッ。見栄を張ったのではなく、1枚だけ何日も冷蔵庫に置くのが億劫でもあったのです。(後になって、ちょっと残念でした。推定全長=32cm)

それにしても、ヒラメのような大口でジグに喰らい付くとは。カレイ類にも獰猛な奴が居るんですね。歯も有るのかな。

掛けたシチュエーションは、底付近でのハーフピッチジャークでした。リズム感の悪い私はめったにやらないアクションでしたが、考えてみれば、泳力が抜群でない底物には効くのでしょうね。貴重な気づきが、得られました。

1枚釣ったら、肩の荷が下りました。どうよ、僕だって魚が居れば釣るじゃないのさ、と鼻から荒い息を吐きました。

帰り際に振り返ると、堤防先端から歓声が聞こえてきたので、直前に教わったムギイカが釣れたのでしょう。そういえば常連さん達が、スルメイカが釣れなくなったとボヤいていました。

恐山に入山


イタコでつとに有名な恐山。無宗教の私には何の意味があるのかまるで分かっていませんが、入浴体験を目的に行きました。硫黄泉好きなものですから。


手始めに、なんとなく順路に沿ってぐるりと一回り。


いたるところに、硫黄の匂いの火山性ガスの噴気孔があります。


賽の河原と言うんでしょうか。奥に見える 宇曽利山湖 は酸性度が強いために、生息魚はウグイのみなのだとか。


恐山の中には温泉の小屋は全部で4つあります。詳しくは 恐山の温泉 で紹介しています。

そもそも入浴目的で訪れたので、信仰心や向学心の無い普通の感覚で感想を言うなら、地球の吹出物のような特異な土地と宗教がどう結びつくのかな?

泊地 石持漁港 道路端


2021.07.01 (11日目)


5時過ぎに石持漁港で起き出して移動し、岩屋漁港で釣りを始めたのは5時半頃でした。前日にボウズ逃れしていたので、釣りの義務感は無く、淡々と投げて巻き、反応無しでお終い。


移動先の三菱マテリアル㈱ 青森工場直下の港は、誰の物なのでしょうか。砂塵が舞うのを知らずに、釣りをせずに朝食+朝寝してしまいました。


大間崎に行って尻屋埼に行かないのは片手落ちのような気がして、義務感で行きましたが、、以上報告おわり。


ここでは、ニッコウキスゲとノハナショウブがきれいでした。この厳しい自然の中で毎年、耐えて命をつないでいく姿は、ヒトも見習いたいものです。間違っても、今の欲を優先して持続不可能にならないように。

いよいよ南下を始めて、旅路も折り返して帰途に就いたようです。




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