泳がせ釣りの活き餌を遠投してフリーで泳がせる

釣りのオモリ離脱システム

釣りのオモリ離脱システム
泳がせ釣りでは足元でヒットすることもありますが、ターゲットが接岸を嫌う場面では遠投を必要とすることも多いです。また、活き餌のタナは戦略的に固定することもあり得ますが、表層から底層まで針付き糸1本で完全自由に泳がせるのも有効な方法です。

その場合、自重の軽い活餌魚を遠投する場合にはトレーラー(錘)を使うことになりますが、このオモリが、餌魚の活動範囲を制限します。その制約を取り払い、餌魚をラインとのみ繋がって自由に泳がせようというのが、このシステムの主旨です。

投入時には、たしかにオモリが餌魚を連れて飛んでいくのですが、着水後にはオモリをつなぐ部分が短時間で溶断して錘が仕掛けから脱落し、その結果、餌魚はメインラインとのみつながって、自由に泳げるという仕組みです。

つまるところ、毎回意図的に捨てる"捨てオモリ"です。現状で、これを実現するために使えるアイテムは主に2点あります。どちらも水に浸かると溶けるという機能を利用します。

溶ける糸・紙
二つ内の一つが PVA(ポリビニルアルコール) 水溶糸 です。この繊維は生分解性があり、水生生物への害はゼロと言われています。もう一つは、溶ける紙 です。こちらも紙ですから、環境負荷はほぼゼロでしょう。

溶ける糸は、糸1本をそのまま使いますが、紙はひも状に成形して使います。(1.5㎝程度の幅の紙を斜めに巻きます←こより)

溶ける糸・紙の溶けるまでの時間

それぞれの溶けるまでの時間を実験して測りました。条件は海水中で、鉛10号錘を垂下した時に溶断するまでの実測時間です。

溶けるPVA糸_溶断実験
  溶ける糸(PVA) = 10秒
  溶ける紐(紙) =  1秒

参考までに、PVA製品には筒状のネットもあり、25mm幅の物 で実験すると、溶けるまでの時間は20秒でした。こちらは、使用するボリュームを上げれば時間延長ができる、と考えられます。

紙の方は、濡れたら即バラける、と考えていいようです。つまり少しばかりボリュームを増やしても、結果は1秒となるでしょう。

溶ける糸・紙を実釣でどう使うか

① 表層(着水直後)でオモリを離すには、溶ける紙製のひもを使う。
② 中層以下(着水10秒後)でオモリを離すには、溶ける糸を使う。(10号錘付き仕掛けの標準沈降速度は1m/1秒と言われています)

錘と付帯物は投入ごとに海中投棄するので、自然に還るものに限ります。石に掛けるのは天然ゴム、つなぐ糸は木綿糸、紙・糸のリングをスナップスイベルにつなぐまで、全て環境配慮型です。

釣りのオモリ離脱システム要素
1投ごとに鉛のオモリを捨てていたのでは環境にも財布にも良くないので、ここでは 小石を使う ことにします。(写真の石は43.4g=11.5号相当です。) そうすると、一投入あたりのコストは1円前後です。

このシステムの長所は、説明不要でしょう。短所を記して注意喚起します。水に弱いシステムを水辺で使うのですから、荒っぽい扱いは厳禁です。

小石、木綿糸、溶けるリング(糸or紙)は3点を組み上げ、水が付着しないように釣り場に持参し、スナップスイベルの水分を拭きとって着装したら時を置かずに投入する、という気遣いが必要です。(木綿糸は省略も可能ですが、作業性を補完します。)

さて、このシステムで何が釣れるのか!?  活餌魚がフィッシュイーターに出会えれば、高確率で釣れるでしょう。問題は遭遇するかどうか、ですね。

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